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企業文化の浸透に心を割けば、従業員エンゲージメントは高まるのか? それとも・・・

皆さん、こんにちは。Slackと組織コミュニケーションの専門家、ラボラティック株式会社でCEOを務めている、野口麗奈です。

今日は、人的資本などからの観点からも着目されている、エンゲージメントや企業文化について、つらつらと思いを巡らせてみることにしました。

企業文化をサブスク?

私の思考のスイッチとなったのは、実は「静かな退職」の記事でした。

CNBCの記事にあった、米国の24歳エンジニアのTiktokの引用をを、私の記事にも使いました。その際の、言葉の使い方に、ハッとしたのです。

You are no longer subscribing to the hustle culture mentally that work has to be our life.

https://www.cnbc.com/2022/09/02/how-quiet-quitting-became-the-next-phase-of-the-great-resignation.html
CNBC

この引用の論旨は、猛烈な企業文化に毒された、自分の人生が仕事そのものだという考え方に対しての解放でもあります。

その前提をお伝えした上で、私が興味を持ったのが「Subscribing to the culture」という表現です。組織とか企業文化すら、サブスク(定期購読・購入)の時代なの?! という想いでした。そして、確かに、組織文化や企業カルチャーというのも、従業員の方にとってはサブスクなのかもしれない、と妙に納得したのです。

従業員は、会社にいる間は、その文化に納得して身を置いているとも言えます。しかし、企業文化などのフィットがなくなったとか、もっと良いオファーがきた、さまざまな理由で退職すれば、その企業文化との契約も終わり(購読終了)です。
企業の中にいるけれど、アクティブな購読者でなければ、即ち、従業員は静かな退職をしているのかもしれません。

組織のエンゲージメントは文化の浸透というマインドで勝ち取れるのか?

昨今、人的資本の観点からもエンゲージメントの重要性が喚起されています。その流れで、多くの企業の人事部門や経営層が、組織文化の醸成などに力を入れていると聞きますし、実際、お問合せをいただくこともあります。よく、お話を伺う中で「組織文化の浸透が〜」といった言葉で表現されることが多いのも、組織文化です。そして、エンゲージメントと組織文化の浸透などは、セットで検討される企業も多いでしょう。

なるほど。組織文化は浸透するものと、私も疑ったことはありませんでした。しかし、改めて考えると、浸透は、その水に浸かっていれば徐々に染み渡るかのようです。経営層の目線では、確かに、文化は浸透して、心の隅々にまで行き渡ってほしい。そうなれば、きっと従業員のエンゲージメントも高まるでしょう。
浸透目線だと、少しずつ、時間をかけて磨き上げていくようなものですね。

米国の経営層が、企業文化の浸透をどう考えているかはここでは議論しないでおきます。その前提で、従業員が企業文化をサブスク(定期購読)する、という表現は、実に従業員目線で面白いと思いませんか?
そして、これこそが、エンゲージメントを獲得するためにも、浸透マインドのわたしたちに必要な視点ではないかと思っています。
サブスク目線だと、いいと思ったら、即契約。ダメならずるずると、利用もせずに放置するか、解約。好きならずっと使い続けて、気がつけば、エバンジェリストユーザーかもしれません。

どうしたら、企業文化を従業員にサブスクしてもらえるのか?

これまで、きっと人事や経営層は、以下に企業文化を浸透させるか? という点で議論をしてきたと思います。この議論は必要で、健全。異議はありませんが、時間もお金もかかる割に、進捗も見えにくい。

私の提案は、「いかに従業員に、自社の企業文化をサブスクしてもらえるのか?」と考えてみたらどうでしょうか?
ある意味、企業文化サブスクビジネスを社内に展開するイメージです。ビジネスであり、サブスク(定期購読)し続けてもらうためには、魅力的なサービス設計とオンボード、離反防止が必須。
ユーザーエンゲージメントの獲得(つまり、エンゲージメント指標)が大事。

参考:SaaSのビジネスモデルの本質とは?4つの成長戦略も解説
参考:【徹底解説】SaaSとは?ビジネスモデルの特徴から歴史まで

こう書いて思いましたが、では、サブスクしてほしいコンテンツってなに?
それこそが、実は自社の企業文化を明文化すること他ならないのかもしれません。

うちって、こういう会社だよね。
うちのこういうとこ、本当に好きだな。
自社の解像度をどうあげていけるのか? これこそが、企業文化サブスクビジネスの第一歩ですね。

一人でも多くの従業員の方が、自社の文化サブスクのロイヤルユーザーになりますように。
私たちは、データを活用しながら、今後、文化のサブスク度合いを調べていけたらなと思っています。

ラボラティック株式会社
野口麗奈


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