小説と歴史【新人読書日記/毎日20頁を】(52)
「中国ジェンダー史研究入門」、161〜180頁、読了です。
本章の著者は北宋の類書『太平広記』と南宋の志怪小説『夷堅志』(いけんし)より女性が労働しているシーンをそれぞれ引用し、当時の女性の働く様を描写しています。前回も言及したように、重要史料でも、編纂者の偏見が含まれている場合が多く、現実との違いが少ない史料を見出すには、色々と工夫が要るというわけです。ここでは、小説類に着目して、唐宋時代の生活を垣間見ることができます。小説は、基本のストーリーは架空ですが、背景の社会環境、人々の暮らしは比較的に現実から乖離していないということで、そういう感覚を意識しながら昔の小説を読んでみたくなりました。
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