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韓国ドラマ『二十五、二十一』を見て

見終わったあと、まだ心が震えているような気がする。そして、なんとも言えない寂しさも少し。

韓国ドラマ『二十五、二十一』を、見終えた。

フェンシングがメインのスポーツドラマだと思っていた私。フェンシングは全くやったことがない。ルールすら知らないけど、なんとなくかっこいいし、ちょっと憧れの気持ちもあった。まあ、少しこのスポーツのことが分かればいいかな・・・なんて軽い気持ちで見始めた・・・のが運のツキ。

ハマってしまった。完全に。

青春。初恋。友情。愛。葛藤。部活動。そして出会いと別れ。

このドラマを、主なキーワードで言ってみた。それゆえに、いろいろな見方を楽しむことができるように思う。

1998年。フェンシング部の所属する女子高生ナ・ヒド。ヒドとひょんなことで出会った22歳のペク・イジン。そして、友人でもありライバルでもあるコ・ユリム。同級生のムン・ジウンとチ・スンワン。アジア通貨危機(IMF)により、世の中が揺れに揺れているときに、ストーリーは、この5人を軸に、現在に生きるヒドの娘ミンチェが母の当時の日記を読み返しつつ、重層的に進む。

98年当時と、現在。ポケベルや公衆電話、旧式のパソコンなど、昔あったなあ・・と思わせるなつかしさ。そんな中で天真爛漫に生きるヒドの明るさがまぶしいくらいだ。母と派手な喧嘩をしても、自分の信念を曲げない。フェンシングは、絶対にやり続けるのだと。

私は、ヒドを演じたキム・テリさんが大好きになってしまった。彼女だったから、ヒドが演じられたのだと。すでに30歳を超えての(!)高校生役でも全く違和感がない。このみずみずしさ。あの澄んだ目で見つめられたら、誰もが彼女と友達になれる!

そして、イジン。彼も名門大学に通うも、IMFで家庭が没落。アルバイトを重ねながら、ヒドと出会い、テレビ局の記者となる。心からヒドを愛しながらも、お互いのすれ違いから、最後は別れ、2人は別々の道を歩む。

これが、青春?切なすぎる別離に、思わず涙が・・・2人の想いが、言葉がストレートに私の心に刺さってきて、チクチクしている・・・・

ヒドはこのことを日記に書くけれど、外で日記をなくしてしまう。それが、イジンの手にわたり、まわりまわって40歳を過ぎた現在のヒドの手元に届く。日記の最後に書かれたイジンの言葉と共に。

青春時代の1ページでもあったイジンとの思い出。このときのヒドの気持ちを想像したら、また、切なさであふれてきた・・・

それでも、ヒドの心に今までひっかかっていた思い、わだかまりがスーッとなくなったのではないだろうか。イジンの言葉によって。

本当に、青春って美しいし、尊いし、もろくて繊細なところもある、それでいて誰もの心の片隅に少しは、顔を出している、そんなものなんだろうか・・・このドラマは、私にいろいろなことを考えさせるきっかけを、静かに与えてくれたように思える。そして、『二十五、二十一』に出会えて良かったな・・・と、今、しみじみ感じている。











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