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【エッセイ】生きるとは

生きるとは、面倒なことだらけだ。

起床後は洗顔に歯磨き、着替えてから朝ごはん。コーヒーか紅茶を飲んで一息つくと同時に、気合いを入れて働き始める。

デスクに向かって仕事をこなす傍ら、我が家では愛猫が元気に走り回る。ベランダの窓を開けると、愛猫は自由に出たり入ったり。いきなり興奮してベランダから廊下にかけて猛ダッシュする。すると、毛が抜け落ちて至る所に溜まる。猫トイレの周辺には用が済んだ後に飛び散った砂が落ちている。こういうのには神経質なたちなので、少しでも毛や砂を見るとすぐさまハンディ掃除機をかける。

愛猫ダッシュにより床は汚れる。足の汚れは放置すると落ちにくい。光の加減で汚れが見えたら、すぐさまクイックルワイパーで取り除く。そしてまた仕事に戻る。

昼になればまたごはんを用意して食べ、ワイドショーを見て一息ついたら洗濯物を干し、仕事を再開。すると、愛猫がおやつをねだりに来てニャーと鳴く。

チュールをあげてから仕事に戻ると、またニャーと鳴くからボールで遊んだり、無理やり抱っこしてラブラブチュッチュダンスをしたり、頬擦りしてあげたりする。

そしてまた仕事。夜になれば彼が帰ってきてごはん。一日の出来事を報告しあって、彼の愚痴やらドラマの感想やら聞いて、一段落ついたら仕事。

彼が先に寝室に行った後も執筆し、切り上げたらお風呂へ。出てからはスキンケアに体のマッサージ、ドライヤーで髪を乾かす。


あーーーーーーーーーーめんどくさい。


ただ生きているだけなのに、こんなにもやることが多い。生きるためには、数々の工程を踏まないといけない。生きるとは、作業の積み重ねだ。

作業をこなすだけが人生なのか。

いや、違う。

作業中または作業の合間に心が動かされたり、成長できたりする瞬間がある。その瞬間を楽しい、幸せ、良かったと思える回数が多いと、素晴らしい人生と思えるのだろう。

たとえ人生の9割が作業だとしても、残りの1割に何かしらの感動があれば、それが際立つ。際立った部分をかき集め、ちりつもでできた山を振り返ったとき、我が人生は豊かだと思えるのかもしれない。

そう考えれば、面倒なことも頑張れる気がする。


なーんてうまくまとめてみたけど、やっぱり生きるとは、面倒なことばかりだ。



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