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【日記】11月8日〜11月14日

11月8日
参考書の発送作業をする。監督役は師匠、新人くん改め"藤くん"(もうすぐ入社から1ヶ月経つので)。自分はその補佐兼監督代行。急にポンと参加することになったので何となく居場所が無い感じがして"バイト初日の気分"になってしまい妙に緊張しながら動く。
昼過ぎからテキストの表紙にシールを貼る作業を藤くんとひたすらやる。

一日が終わって上司に年末調整についての質問をするとめちゃくちゃ不機嫌だったらしく投げやりな返答をされて悲しい気持ちになる。そのショックで上着に着替えるのを忘れて仕事着として着ているカーディガンのまま帰った。

11月9日
参考書の発送作業は続く。師匠と並んで座っていると、
「じゃあ次のパターンはあなた一人で回してみて。あたしは後ろで静かに見てるから、このパターンの場合はひとり何部ずつテーブルに載せて作業するのが最も効率的なのか?って自分で考えること。あと梱包のやり方についての説明をしっかりやること。もし"そりゃ違うだろ!"って思っても一切何も言わないからね」。
と無茶振りされて冷や汗をかく。入社初期の恐ろしかった姿が久しぶりに帰ってきたよう。実際始まってからは特にダメ出しもなかったので大丈夫だったらしい。良かった。

夕方になって梱包済みの段ボールに伝票を貼る。ところが、師匠が珍しく大きめなミスをやらかして大騒動に。という訳でいろんな人を巻き込んで1時間の残業。

11月10日
まだまだ参考書の発送作業は続く。今日は派遣さんだけで回すことに。すると入社当時にバンドフォークリフトの扱い方をめちゃくちゃきつい口調で叱られた歳下のギャルっぽい派遣さんがやって来るなり「あたしは〇〇〇さん(自分の苗字)の近くが良い!」と言ってくれて何だか嬉しかった。最初は不仲だったのにいつの間にか仲良くなっていた、そんなこともある。

一日が終わって用事があり先に帰った藤くんもいない帰り道となる。"久しぶりに一人で帰るか"と思っていたらエントランスで自分より少し後に入社した方とバッタリ会って駅までふたりで大笑いしながら帰る。少し前に急に一週間ほど休んでいたので心配していたけれど元気そうでひと安心。自分より若いのに口調が桃井かおりさんに似ている人だなあと気づいた。

11月11日
午前中は参考書の発送作業の監督役補佐、午後からは金髪の先輩と別の参考書の発送作業。重ための箱を中腰で運んでいると次第に腰が痛んでくる。最初は筋肉、程なくして骨が痛む。結構しんどいので夕方の休憩時間に仲の良い人達に、
「腰が痛いよー。腰の骨が軋む音が聞こえるよー。助けてよー」
と訴えるも各々好き勝手な言葉を投げかけてきたので"おのれ…!"と思う。

11月12日
昨日に引き続きキツめの発送作業。本番は今日という訳で終わる頃にはみんなグッタリ。
前日の様子を見ていた師匠と藤くんが仕事の合間に
「昼も近いしそろそろ(腰の骨が)砕け散った頃ですかね」
「そろそろダメになったかもね」
と話していたと聞いて再び"おのれ…!"となる。ちなみにふたりは自分より8〜9歳歳下である。さらに藤くんはヴァイオリンと琴が弾けるという。人は見かけによらない。

作業の合間にパソコンで年末調整も済ませて気分だけは年末、か。
師匠は秘密の予定があって少し早めに退勤、藤くんは仕事帰りにそのまま故郷へ2日間だけ里帰りするべくバタバタと旅立っていった。でも日曜日には帰ってきて夕方はうちの近所にいるとか。ひとはそれぞれ別の人生を生きているのですね。

11月13日
朝から「SUPER RICH」というドラマをFODで見る。1話目から展開が読めず瞬く間に夢中になって今週放送された最新話まで一気に見てしまう。毎回とても美味しそうな料理が出てくるのも楽しい。

「どうせドラマなんて見ないんでしょ」
そう師匠に言われて「じゃあ今やっているドラマでおすすめはなんですか?」と言い返したら勧められたのがこの作品。まんまとハマった。「浦安鉄筋家族」や「ひねくれ女のボッチ飯」と最近はテレ東ドラマばかり見ていたのでなんだか新鮮な気分。

夜、「ちびまる子ちゃん 1990-1991」を見ながらさくらももこさん流の納豆の食べ方を試してみる。納豆が苦手だったさくらさんが編み出した食べ方は納豆に刻んだ紫蘇の葉を大量に入れ胡麻ドレッシングとマヨネーズで和えてから海苔で巻いて食べる、というもの。納豆らしさを全否定した食べ方だけどこれはこれで美味しかった。海苔で巻く、というのが重要。

11月14日
さくらももこ「ひとりずもう」を読む。目立たない地味な高校生の女の子が"さくらももこ"になるまでの話。人生を決定的に変える一言は思いがけない時に思いがけない人から告げられる、ということか。

夕方、散髪に行く。前回ツーブロックにしたけど全体的に長かったのであっという間に伸びてしまった。という訳でいつもより早いタイミングで切ってもらうことにした。
いつも切ってくれるスタイリストさんは今日2年ぶりに故郷へ帰るという。先のことは分からないけれど、今のところはインフルエンザのようにコロナとともに暮らしていくモードに変わりつつあるのだなと実感。

師匠と電話でおしゃべりしながら過ごす日曜日の夜。気づけば2時間半も喋っていた。
「電話で話すなら次の日のこと考えなくて良い土曜日が良いかもねえ」
2時間半話した末にそんなことを言い合ってゲラゲラ笑った。師匠とは絶対に変な関係にはならない。だからこそお互いに言いたいことが言える。

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