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The Libra:雇用の未来(to 2025)についての資料(12月21日追記)

▼テック・エコノミック短信

 今年の秋頃から少々忙しくなったこともあり,いささか調べ物をおろそかにしてしまっていた.これはよくない,と思いニュース・アーカイブを見直していると,やはり重要な記事をまとめ忘れていたことに気づく.その「重要な記事」とは,以下のことだ.

2025年までに「労働力の半分が機械化」、不平等が加速=WEFが警告
[10月21日,BBC News Japan]

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 わたし自身のメインの研究テーマは「テクノロジーが仕事・雇用に与える影響」である.アマチュアのため,高度に専門的な知識を有しているというわけではない.それでも,業界や市場のトレンドぐらいは把握しておこうと心がけていた.
 それゆえ,上記の記事を見逃していたことは大きな痛手だった.なにせ,上記の記事の公開が10月21日だから,約2ヶ月も遅れをとっていたことになる.
 ただでさえ変化の激しい現代社会のなか,コロナ危機によってニューノーマル(新常態)が登場し,私たちの暮らし・社会が大きく変容しつつあるのだ.そんな中では,たとえ1週間(あるいはもっと,3日ほどかもしれない)の遅れでも致命的だ.

▼本題

 さて本題だが,BBC News日本版の記事で取り上げられていたのは,今年10月20日にシンクタンク「世界経済フォーラム(WEF)」が発表した報告書だ.この報告書のテーマは,テクノロジーによる雇用への影響である.なかでもインパクトのある内容は,以下の文章に集約されるだろう.

2025年までに世界の労働力の半分を機械が担い,不平等が加速する見通し.「ロボット革命」により9,700万の雇用が創出される反面,同等の雇用が奪われるとの予想.
             
上述のBBC News日本語版の記事内文章を参考

 人工知能(AI)やビッグデータなど第四次産業革命がトレンドになって数年が経過したが,巷で話題になっていたターニング・ポイントは「2030年」だったと記憶している.
 だが,WEFが今回発表した報告書によれば,雇用面では「2025年まで」に労働市場で大きな変化が生じるというのである.10年後どころの話ではなくなってきた.
 加えて,今回の報告書には,当然ながら今年のCOVID-19パンデミックの影響も考慮されている.今回の危機が根本的な原因ではないが,変化の促進に貢献した部分は否定できないだろう.

12月21日追記:COVID-19パンデミックによる労働市場の影響については,むしろ今回の報告書において主要な役割を果たしている.今回の報告書は,コロナ危機による労働市場への影響について,優れた洞察を提供していると言える.

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 なんにせよ,私はこのような大事な記事を見過ごしていたようである.トレンドに遅れまいと努めていただけに,この情報の見過ごしは大きな痛手だった.今月中には全文翻訳を含めて,内容を理解できるようにしたい.

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表紙画像:Free-PhotosによるPixabayからの画像

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