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築40年の家を買ったら、家から自由になれた。

そろそろ、私たちも家を買おうか......。

今まで何度も話題にのぼっていたものの、真剣に考えはじめたのは今から3年くらい前。ノルウェーから松本に引っ越してきて、生活もだんだんと落ち着いてきたころのことでした。

賃貸だからこれができない。あれができない。
そういった家の制約から、そろそろ解放されたいという想いが溢れていたのもありますし。
子どもが生まれたのも大きかったと思います。

家は人生の大きな買い物。

いざ!と物件サイトをのぞきはじめると、いいなぁと思う家はいくつかあるものの、一歩踏み出せないでいる理由はやっぱり「値段」。

両親は転勤族だったこともあり、わたしが小学5年生のときに新築を買いました。もちろんローンを組んで家を買ったのですが、支払い終わったのは今から5年くらい前。「ようやくローンがおわったー!」というよろこびの報告を母から聞いた覚えがあります。そうか......60近くまでコツコツと支払わなきゃいけないのか......。そう思うと、だんだん乗り気だった気持ちもしぼんできます。

また、スウェーデン人の夫はお金にかなり堅実。そうなった理由には、北欧の金銭事情があります。

実は、スウェーデンではほとんど貯金をしていないという家庭も、めずらしくありません。支払えるギリギリまでローンを組んで、家を買うと言うのもよくあることなんです。(それくらい家が大事というのもあるんでしょうね)

老後の心配があまりない。福祉が充実しているから病気などのもしものためのお金の心配がいらない。こんな感じに福祉が充実していることが大きな理由のようです。

貯金が少ないので、まとまったお金が必要なときは小さなローンをするというのもよく聞きます。家具を買うから、小さなローンをする。家のリフォームするから、小さなローンをする。そんなことがあれこれ積み重なって大きな金額になってしまうというのも、身近でもよく聞いてました。

そんな状況を見ながら育ったスウェーデン人の夫は、子どものころから父に何度もこんなことを言われていたそう。

自分が持っている以上のものを、持とうとしないこと。
収入が8割になったら、今の暮らしを8割にすればいい。

自分が持っているお金で買える範囲のものを買えばいい。収入が少なくなったら、その収入に合わせた暮らしをすればいい。つまりは、自分の身の丈にあった暮らしをすればいい。
そんな感じのことを言っているんだと解釈してます。

わたしも義理の父の考え方は素敵だなと思っていましたし。なにより家は大きな買い物。ローンを組まないといけないなら、すぐに家を買うのはあきらめようか......。

そんなふうにして、家がまたひゅんと遠のいていくのでした。


出会うときには、出会う。

そんなときに、突如物件サイトにあがったのは、格安の築40年ほどの和風物件。

裏は山があって、北アルプスの景色が見える。松本の街もそこまで遠くない。家の広さも、キッチンや部屋の間取りも4人暮らしによさそう。

どれもこれもが、ちょうどわたしたちにピッタリに感じました。

ひとつ気になったのは、床がたわんでいたりと傷みがかなりあること。畳の部屋はいくつかフローリングに変えたいこともありますし、住むにはリフォームが必須でした。

そんなときに思い出したのは、北欧では自分たちで家を改装するというのはあたりまえで、それを趣味として楽しんでいるひとも多いこと。

「自分たちでリフォームする」という条件をプラスすれば、ローンを組まずに家が買える!

DIYは素人だけれど、北欧のひとたちがみんな普通にやっているんだから、わたしたちもきっとできるはず!

一週間ほど夫と夜遅くまで、まいにちまいにち話し合った結果、家を買うことに決めたのでした。

わたしたちの答え。

そしてあれから、2年。
住んでみてから水漏れに気がついたり。長野の冬の厳しさにこころ折れそうになったりもしていますが。今も夫とともに家を少しずつ直したり、使いにくいところを手を加えたりしながら住んでいます。

リフォーム費用はかかるものの、毎月かかる家賃もないし、家のローンもない。

床が壊れたら自分たちで直せばいいし。なにか変化がほしいと思ったらペンキを塗ってもいいし、棚を作ってみてもいい。

住めば住むほど、家のアイデアが湧いてくる。

家ってこんなに自由だったんだ......!

これは家を買って、自分たちの手で直して、はじめて感じた感覚でした。ちょっと大袈裟かもしれませんが、今まで家に対して感じていた呪縛から、スーッと解放されたような気持ちさえしています。

今まで家について賃貸時代からたくさん悩んできたぶん。夫とも何度も何度も話し合ってきたぶん。

家という人生の大きな買い物で、自分たちらしい答えが出せたということが、なにより晴々しく感じるのかもしれません。


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縁側は子どもたちの気に入り場所

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光がたくさん入るので冬もぽかぽか


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