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7月1日 こころの病気になる人は、20年で1.6倍!?

普段の仕事と無関係なケーススタティで頭の体操。
視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
考えるための質問例はこちら。

→禁煙についてはアプリが医療品として認可されたことが話題となった。精神疾患は入院まで至らない段階の通院の患者が急増しているが、予防も含めて技術でなんらかの解決が図れないだろうか?


1998年(平成10年)に日本精神科看護技術協会が制定した「こころの日」です。
1987年(昭和62年)のこの日、「精神衛生法」が「精神保健法」に改正され、施行された。2003年(平成15年)に更正され、現在は「精神保健福祉法」となっている。精神疾患や精神障害者に対して正しい理解を図り、こころの健康の大切さを再認識してもらうことが目的。

こころ。
いわゆるメンタルヘルスは認知度が上がっているイメージがあります。患者数の推移はどうなのでしょうか?

その前にまず、厚生労働省のHPに「こころを専門に診る病院の種類は?」というものがありましたので、ご参考まで。内科などと違って馴染みがないですが、なるほど、でした。


2016年発行の世界精神保健調査によれば、日本における精神疾患の生涯有病率は22.9%と報告されており、精神疾患は約5人に1人が生涯に1度は罹患する、身近な疾患といえます。

厚生労働省「令和元(2019)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況」によると、1日平均外来患者数は以下の通り。

2019年
☑️ 全体:132.4万人
☑️ 精神科病院:5.8万人

1999年
☑️ 全体:179.0万人
☑️ 精神科病院:4.0万人

1999年からの20年で、全体は26%減少している一方で、精神科病院の外来患者は45%増えていることがわかります。

これは外来、しかも1日平均ですから、どれくらいの患者数かがわかりません。

厚生労働省の患者調査は3年ごとに実施されていて、現時点で詳細の最新データは2017年のものとなりますがみてみましょう。

2017年
☑️ 精神疾患患者数:419.3万人
☑️ うち入院患者数:30.2万人

2002年
☑️ 精神疾患患者数:258.4万人
☑️ うち入院患者数:32.9万人

患者数では、2002年に比べ約1.6倍と大きく増加していますが、入院患者数はやや減少しており、外来患者数が大幅に増えていることがわかります。


入院して治療をするケースですが、平均在院日数のデータを見ると、精神病床は平均在院日数が長く、265日となっています。これは、介護療養病床の301日に次ぐ長さとなっています。


厚生労働省「精神保険医療福祉の現状」によると、1年未満で退院される方の割合は近年上昇しているものの、1割以上の方が1年以上入院されていることになります。


同資料には「退院後の行き先」というデータもあるのですが、3ヶ月未満で退院された方の7割以上が家庭に戻るのに対して、1年以上入院された方は、家庭に戻るのは2割、転院が3割、3割近くがお亡くなりになっています。


こうした状況を地域で支えることを狙いとして厚生労働省では第7次医療計画の中で精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を進める必要がある、としています(出典:同省「地域精神医療について」)。


最後に、いつもお金の話ばかりで恐縮ですが、厚生労働省「精神保健医療福祉の現状」から医療費についてのデータをご紹介します。



最後までお読みいただきありがとうございます。

どこか皆様の頭の体操になるネタがあれば嬉しいです。

一昨年の7月からこのような投稿をしています。以下のマガジンにまとめています。よろしければ覗いてみてください。


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