#380 「ビジネス頭の体操」 8月5日のケーススタディ
はたらくおとな向け。普段の仕事と無関係なケーススタティで頭の体操。
その日にちなんだ過去の事象をビジネス視点で掘り下げています。
普段の仕事を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
考えるための豊富な一次情報やデータもご紹介。
→部分は、頭の体操する上での自分に対する質問例、です。
8月5日(木) コロナがタクシーに与えた影響
1984年(昭和59年)に東京乗用旅客自動車協会(現:東京ハイヤー・タクシー協会)が制定した「タクシーの日」です。
1912年(大正元年)のこの日、東京・有楽町の数寄屋橋にあったタクシー自動車株式会社が日本で初めてのタクシーの営業を開始した。
タクシー。
コロナ禍前は終電を逃してよくお世話になりました…
…とここまで書いてなんか同じようなことを書いた気がするな、と思って調べたら、12月3日が「個人タクシーの日」ということで以下投稿しておりました。
その際はコロナ禍以前のデータしかなかったのですが、今回改めて調べたらいくつかデータが出ておりますので今回はそちらをご紹介します。
その前にタクシー、何台ぐらいあるのでしょう?
一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会「全国の事業者数及び車両数の推移」によると、平成30年度末時点のタクシー台数は以下の通り。
☑️ 法人タクシー:184,188台
☑️ 個人タクシー:32,315台
☑️ 福祉輸送限定車両数:13,802台
☑️ 合計:230,305台
「規模別事業者数(法人に限る)平成30年度末」によると、7割は車両数規模10両まで、6割が資本金500万円まで、と比較的小規模な事業者が多くなっています。
このようなタクシー業界が我々の移動を支えてくれているわけですが、移動全体に占める割合はどのくらいでしょうか?
国土交通省「令和2(2020)年度交通の動向」によると、2019年のタクシーの輸送量は12.6億人(4.1%)となっています。
徐々に減少していることはわかります。2005年を100とした場合の動きを見ると、14年間で4割以上減少していることがわかります。
もともと減少傾向であったタクシー利用者ですが、コロナ禍の2020年はどういった影響を受けたのでしょうか?同動向の中に、国土交通省が業界団体を通じて事業者に調査を行った結果が掲載されています。
解説も以下転載します。
運賃収入が3割以上減少したと回答した事業者は、2020年3月は59%であったが、緊急事態宣言が出された5月には99%に増加し、極めて厳しい状況であった。緊急事態宣言の解除後から回復傾向が見られ、11月には44%となったが、再度の緊急事態宣言を受けて、2021年2月に82%、3月に65%と増加し引き続き厳しい状況となっている。
輸送人員については、2020年4月から5月にかけて、2019年比3割の水準まで落ち込んだ後、2020年夏からは、2019年比5〜7割の水準で推移しています。
このような状況ですので、タクシー運転者の収入にも大きな影響を与えています。
一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会が今年4月に公表した「タクシー運転者賃金・労働時間の現況」によると、昨年、令和2年(2020年)のタクシー運転者の年間賃金推計額は、前年に比べ17.2%、57万9,600円減の299万6,200円でした。一方、全産業労働者の年間推計額は、前年比2.7%、13万4,000円減の487万2,900円でした。
全産業と比較した推移を見るともともと差があったのですが、近年その差は多少ですが埋まりつつあったところに今回のコロナ禍が影響した、と言えそうです。
ちなみに、タクシー以外のバスや貨物の運転者との比較もありました。それらと比べても低いことがわかります。
→日本では規制によりタクシー以外のライドシェアが存在しない。コロナ禍による影響やそこからの回復のためには規制はあったほうが良いのだろうか?それともない方が良いのだろうか?
最後までお読みいただきありがとうございます。
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昨年8月からこのような投稿を続けてきてほぼ1年になります。以下のマガジンにまとめてありますので、お仕事を離れて頭の体操をしたいときに覗いて見てください。
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