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12月10日 「三億円事件」がきっかけ!?毎月お世話になっているアレ。

視野を広げたい、が、どうしても自分が携わっている仕事中心になってしまう…
そんな問題意識をお持ちの方に、その日にちなんだ過去の事象をビジネス視点で掘り下げています。普段の仕事や興味の範囲を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。

 →部分は、頭の体操する上での自分に対する質問例、です。


1968(昭和43)年のこの日、東京の府中市東芝工場で支給されるボーナスを積んだ乗用車が白バイ警官に扮した犯人に強奪される「三億円事件」が起きました。

三億円事件。これを聞くたびに、「振込じゃなかったの?」と思ったものです。
ところが、給料が口座振込になったきっかけがこの事件と言われていることは今回調べて初めて知りました。

実は、今私たちが当たり前に使っている銀行間の振り込みですが、1973(昭和48)年に「全銀ネット」と呼ばれるシステムが稼働したことによって実現したものです。

今では即座に振り込みできますが、この「全銀ネット」ができる前は、振込の情報を紙で全国27箇所に設けられた「為替交換室」に持ち込んで処理していたのです。人手で仕分けして、です。写真がありましたので載せておきます(出典:一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク「全国銀行データ通信システム」)。

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ですから、数百、数千の従業員の口座に同じタイミングで給料を振り込む、というのはほぼ不可能でしたし、仮にできたとしても、今のようにATMはありませんので(日本で最初のCD(ATMの前身。キャッシュ・ディスペンサーの略)の登場は1971年)、多くの企業が口座に振込したら、現金を下すために銀行の窓口に人が殺到して大混乱になったでしょう…

ですから、確かに「三億円事件」が給料が振込になったきっかけ、かもしれませんが、実際には、「全銀ネット」や「CD」の開発や普及という条件が揃ったことによるもの、というのも付け加えるべき、ということが分かりました。

→銀行は莫大な投資で機械化を進め効率化を進めたが、今やそれが足枷になっている面もある。他業界でもそのようなことはないだろうか?


最後までお読みいただきありがとうございます。
過去の投稿は以下にまとめていますので頭の体操ネタに覗いていただければ幸いです。





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