3月26日 チョコレート消費が伸び続ける理由は?
はたらくおとな向け。普段の仕事と無関係なケーススタティで頭の体操。
普段の仕事を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
考えるための質問例がこちら。
茨城県筑西市に本社・工場を置き、チョコレートやビスケットなどの菓子の製造・販売を手がける株式会社正栄デリシィが制定した「サク山チョコ次郎の日」です。
日付は「サ(3)ク山チョコ次郎(26)」と読む語呂合わせから。
ピンポイント過ぎますね…ちなみに、以下のような商品です。
チョコ次郎さんはチョコレート菓子ということで、チョコレートについて調べました。
まず、日本のお菓子市場における、チョコレートの位置付けを全国菓子工業組合連合会のデータからご紹介します。
令和元(2019)年の菓子の市場規模は3兆4,298億円。そのうち、チョコレートは5,630億円(シェア16.4%)で堂々の1位です。ちなみに、TOP5は以下の通りです。
時系列で推移を示したグラフがありますので合わせてご紹介します(生産額ベースなので金額は上記と異なります)。
チョコレートが伸びてきたことが分かります。
さて、このチョコレート。原料となるカカオは100%輸入です。
外務省HPによると、世界でのカカオ豆の生産量の多い国は以下の通りです。
日本チョコレート・ココア協会のデータによれば、日本の輸入先はガーナが8割を占めています。
と、ここで話はおしまい、というところでしたが、調べるうち、大きな問題があることが分かりました。
日本のココア豆の8割を賄うガーナのカカオ農家1人あたりの1日の収入は0.4〜0.45ドルに過ぎないこと、カカオ農園では児童労働も横行しており、子供は教育の機会を奪われているのが現状だそうです(下図:日刊工業新聞)。
これに対し、
☑️ 品質を理由に買い叩かれないために、日本企業が品質改善を支援する
☑️ チョコレートの販売量に応じて児童支援活動に寄付する
☑️ 児童労働がない農園を第三者が認定する制度を始める
といった様々な試みが始まっています。
また、「ビーン・トゥ・バー」という、豆の買い付けから加工まで一気通貫で行うスタイルが定着しつつあります。これにより、産地ごとの味の特徴が楽しめたり、何より、品質の良い豆を適正な価格で買い付けることで農家の収入向上に貢献したりということにもつながるそうです。一例をご紹介します。
こうした小規模な事業者だけでなく、先ほどの販売量に応じた寄付などは大手チョコレートメーカーも取り組んでおり、合わせて消費者への啓蒙活動にも取り組んでいます。こちらも一例をご紹介します(お馴染みのあのメーカーさんです)。
サク山チョコ次郎さん、から、チョコレート市場、そして、児童労働問題まで話が飛びましたが、SDGs、こうした身近なところに隠れていることが分かりました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
頭の体操になれば嬉しいです。
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ご興味があればご覧ください。