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揚げない南蛮漬けの話

年の瀬となりました。
今年は行動制限がなく、数年ぶりに親戚で集ったりできるのではないでしょうか。
今では、年末年始におせちをつくるご家庭も減ってきていると聞きます。
おせちに替えて、といっては何ですが、親戚や友人で集った際に、昔食べた味、家族の行事、家族の作った思い出の味について話してみたり、作ってみたりするのはいかがでしょうか。

私には、小さい頃から母が作ってくれた思い出の味であり、いまも受け継いでいる一品があります。

「南蛮漬け」です。

みなさん南蛮漬けといえばどういった料理を思い浮かべますか?

普通は揚げたものに南蛮酢(甘酢に唐辛子や薬味を加えたもの)をかける料理だと思いますが、南蛮漬けが「揚げるもの」であり、しかも「魚」であることを知ったのは、大学生になってからでした。

なぜなら、うちの食卓の南蛮漬けは、いつも揚げずに、「鶏肉を焼いたものを南蛮酢に漬け込んだもの」だったから。

何故そうだったのかは、今となっては知る由もありませんが、子どもの頃からの大好物です。

さて、揚げない鶏の南蛮漬け、もし気になる方がいらっしゃいましたら、下記のレシピをお試しください。
これまで、家族はもちろん、職場の仲間との懇親会でも何度となくふるまって、好評をいただいているものの一つです。

このレシピでは鶏の皮目をカリっとした塩焼きにしてタレに漬けますので、衣がなくても皮に味がしみこみ、よりあっさりした仕上がりになります。タレに入れる野菜も、スッキリさせるために青ネギのみじん切りだけですが、このあたりはアレンジいただければと思います。

皆さま、良いお年をお過ごしください。

鶏もも肉塩焼きの南蛮漬け

(調理時間 15 分 + 4時間以上寝かす)

【材料】(2人前)

①鶏もも肉(皮付き) 300g 程度
②タレ=出汁(昆布・鰹)90cc + 薄口醤油 30cc + みりん 30cc + 酢 30cc
#これで総量 180cc になりますが、 60+20+20+20 の120cc でも大丈夫です。
③ネギ 適宜
④鷹の爪の輪切り 適宜
(市販の「輪切り唐辛子」や「雲南唐辛子」などが便利)
⑤塩・コショー (今回は普通の粉コショーを使います)
その他、サラダ油少々、ファスナー付保存袋(Mサイズ)

<タレの準備>

【1】②③④をボールに入れて混ぜておく。

(写真のボールは小さめの 16cm のものです)

<鶏肉の下処理>

【2】買ってきた鶏肉、だいたいこんな感じですね。

【3】余分な脂を丁寧に切り落とします。
(脂が残り過ぎていると焼いた後の肉汁が脂だらけになります)
肉の分厚い部分には切り込みを入れておきます。

【4】両面に軽く塩・コショーをします。
この時に、皮をきれいに伸ばしておきます。

#ここでは二つに切り分けていますが、これは私が2回に分けて食べるからで、そのままで構いません。

<鶏肉を塩焼きにする>

【5】鍋に少量のサラダ油引いて、中火にかける。
温まったところで、皮目から焼いていく。
鶏肉を入れた直後は 30 秒くらい皮を鍋に押し付けてまず皮を固める。
皮が色づいたところで蓋をして、少しだけ火を弱める。

(弱めすぎると肉から出てくる水分が飛ばないので、要注意、蓋をしている間チリチリという音が続くように)

【6】5分くらいで蓋を開けて、肉を裏返してすぐに火を止め、あとは予熱で焼く。
写真は裏返した直後、鍋の中に水気はありません。
火を止めても、鍋の温度でしばらくはチリチリという音がします。その音がしなくなったら完了。写真は撮り損ねましたが、その状態で鍋の中に少し肉汁が出ます。

#この状態で醤油かけて食べてもウマいですよ 。
#この焼き方は和洋問わず応用可能。

<寝かせる>

【7】【1】で合わせてあったタレに、焼きあがった肉と、鍋に出ている肉汁を入れる。
このままラップをかけて冷やしても良いのですが、タレが全体にいきわたるように、私はファスナー付保存袋に移して、空気を抜いてネギ・唐辛子を肉にまとわりつかせます。

この状態で冷蔵庫に入れて4時間以上寝かせます。

<盛り付ける>

【8】タレが絡みやすいように、 4~5mm厚くらいにスライスし、タレをたっぷりかけて召し上がってください。

完成!


2022年も私のnoteをお読みいただき、ありがとうございました。
また来年もよろしくお願いいたします。

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