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口語俳句 作品集 15 〜手花火〜


「 手花火 」
~口語俳句〜

踏んで行くじぶんのかげよ登山杖


ひこうき雲夏の行方を見るような


あじさいよ水たまりごと晴れて空


かたつむりうずまく殻の孤独さよ


手つければ小ながれうまれ川は夏


ぜんいんがうしろすがたか平泳ぎ


木もれ日よきえてはみえて揚羽蝶


蟻ひとつはしり去るさき死か生か


大夕焼せかいのすがたそのものよ


生きなおすことなんどでも夏の星

空高くたたずんでいるベランダよ


ランニング朝焼けの街はずみだす


みずやりよいろとりもどす百日草


海はしる船にもつばさみなみかぜ


アイスティー氷の灯りかきまぜて


いちぞくよかたまって咲く鉄線花


駆け上がれそらひとつある蟻地獄


市内電車まどをななめに西日さす


まっくらなじぶんがひとり大夕焼


ふるさとよわかればかりの夕涼み

行く雲よおなじ空むくひまわり畑


海光よときに消え入るヨットの帆


あたたかいことば手わたすかき氷


金色にビーチパラソル暮れゆくか


ヨットの帆行くいちめんの茜こそ


色えんぴつまずは黄を手に大夕焼


一灯として浜あるくキャンプの夜


ろうじんという少年のむぎぶえよ


目つむればおもいでの世の祭り唄


きえるまで自分見つめて手花火よ


05月20日〜05月29日


現代語・現代仮名づかい・現代的切れ字
を基本にして詠んだ作品集です

ふだんの話し言葉・記号・句読点・
カタカナ・外国文字・アラビア数字・分かち書き

なども活かして必要最小限使用しています


下記は、俳句における
文語・口語の大まかな図です

◇文語=文語体=古典語=古い時代の文体

◇口語=口語体=現代語=書き言葉(文語体)
         ∟==話し言葉(口語体)

◇仮名づかい 歴史的仮名遣い 現代仮名遣い

◇その他 記号・句読点・外国文字など


◯使用している切れ字について

この作品集では
現代的な切れ字を使用しています

「現代切れ字 十八字(推奨)」
よ・か・ぞ・と・に・へ・せ・で・まで
ず・れ・け・た・が・て・は・な・こそ


◯生成AIの利用について

下記は、生成AIによる鑑賞・比較・意見を参考にして、自分で推敲・完成させた作品です。

◇生成AIに担当してもらった点

みずやりよいろとりもどす百日草 完成までの支援

駆け上がれそらひとつある蟻地獄 句意が通じるか

市内電車まどをななめに西日さす 使う助詞の比較

色えんぴつまずは黄を手に大夕焼 2つの案の比較

ろうじんという少年のむぎぶえよ 使う季語の比較


◯俳句の目標 

いま心にとめているもの
取り組んでいるものを挙げておきます

「表現の新と万象の真」「驚きと感動の詩」

「一新一真」「都市詠の探求」「一句新世界」

「ものごとの花」「沈黙の美」「内的宇宙」

「三物一句」「風情の継承」「平明深遠の詩」


◇今回のメモ◇

口語俳句はごく普通につくれる

次は内容、何をどう詠むか

俳句の目標をまず11項目かかげた

作品として1つ1つ具現化


いつも
ご覧いただき
ありがとうございます


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