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口語俳句 作品集 9 〜帰る雁〜


「 帰る雁 」
~口語俳句〜

かおどれもぼんぼりいろよ雛人形


春の雷夜のそらを鳴りわたるのが


人生をとおくながめて野にあそぶ


航跡は消えのこるみちかぜひかる


おやが来て喜喜叫喚のつばめの巣


過去ほどにうつくしいのが落ち椿


また来いよそらいちめんを帰る雁


そつぎょうの自転車かごに花束よ


卒業かそらにおおきな伸びをして


パレットよ青絵の具溶く春の富士

木曽川よふねくぐり行くはるの虹


すずめの子ちいさな毬の跳ね回る


植生を読み解きつつよ野にあそぶ


一列に燃えかかるのが野焼きの火


旗立ててニ文字はためく〖 椿餅 〗


生きるとは後ろすがたか利休の忌


とおぞらよ浮き雲ほどの春の富士


ともりだす街の灯こそが春のくれ


たたかうかはしるか跳ぶか恋の猫


春炬燵ひとをおもえということか

かもめらよ知り得もせずに春の海


チューリップ見わたす大地七色よ


水車の水千々にきらめく遅日こそ


一歩出てかんじる瀬戸よ春みさき


生きてゆく城あるまちで春まつり


晩年よ手へと枝垂れてやなぎの芽


BARという文字灯りによ春の雪


まどろんでときをただよう大朝寝


菜の花よとほうもなくて富士の空


みずからを羽にうずめてのこる雁


03月03日〜03月15日


現代語・現代仮名づかい・現代的切れ字
を基本にして詠んだ作品集です

ふだんの話し言葉・句読点・記号・
カタカナ・外国文字・アラビア数字・分かち書き

なども活かして必要最小限使用しています


下記は、俳句における
文語・口語の大まかな図です

◇文語=文語体=古典語=古い時代の文体

◇口語=口語体=現代語=書き言葉(文語体)
         ∟==話し言葉(口語体)


◇仮名づかい 歴史的仮名遣い 現代仮名遣い

◇その他 記号・句読点・外国文字など


◯生成AIの利用 について

下記は、生成AIによる鑑賞・比較・意見を参考にして、自分で推敲・完成させた作品です

◇生成AIに担当してもらった点

そつぎょうの自転車かごに花束よ 季語を置く位置

木曽川よふねくぐり行くはるの虹 句意が通じるか

一歩出てかんじる瀬戸よ春みさき 完成までの支援

ともりだす街の灯こそが春のくれ 2つの案の比較

春炬燵ひとをおもえということか 季語の比較検討


◯俳句の目標 

いま心にとめているもの
取り組んでいるものを挙げておきます

「表現の新と万象の真」「驚きと感動の詩」

「一新一真」「都市詠の探求」「一句新世界」

「ものごとの花」「沈黙の美」「内的宇宙」

これらについて、毎日の投稿などで
月日をかけて探っていければと思っています


いつも
ご覧いただき
ありがとうございます


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