口語俳句 作品集 9 〜帰る雁〜
「 帰る雁 」
~口語俳句〜
かおどれもぼんぼりいろよ雛人形
春の雷夜のそらを鳴りわたるのが
人生をとおくながめて野にあそぶ
航跡は消えのこるみちかぜひかる
おやが来て喜喜叫喚のつばめの巣
過去ほどにうつくしいのが落ち椿
また来いよそらいちめんを帰る雁
そつぎょうの自転車かごに花束よ
卒業かそらにおおきな伸びをして
パレットよ青絵の具溶く春の富士
◇
木曽川よふねくぐり行くはるの虹
すずめの子ちいさな毬の跳ね回る
植生を読み解きつつよ野にあそぶ
一列に燃えかかるのが野焼きの火
旗立ててニ文字はためく〖 椿餅 〗
生きるとは後ろすがたか利休の忌
とおぞらよ浮き雲ほどの春の富士
ともりだす街の灯こそが春のくれ
たたかうかはしるか跳ぶか恋の猫
春炬燵ひとをおもえということか
◇
かもめらよ知り得もせずに春の海
チューリップ見わたす大地七色よ
水車の水千々にきらめく遅日こそ
一歩出てかんじる瀬戸よ春みさき
生きてゆく城あるまちで春まつり
晩年よ手へと枝垂れてやなぎの芽
BARという文字灯りによ春の雪
まどろんでときをただよう大朝寝
菜の花よとほうもなくて富士の空
みずからを羽にうずめてのこる雁
03月03日〜03月15日
現代語・現代仮名づかい・現代的切れ字
を基本にして詠んだ作品集です
ふだんの話し言葉・句読点・記号・
カタカナ・外国文字・アラビア数字・分かち書き
なども活かして必要最小限使用しています
下記は、俳句における
文語・口語の大まかな図です
◇文語=文語体=古典語=古い時代の文体
◇口語=口語体=現代語=書き言葉(文語体)
∟==話し言葉(口語体)
◇仮名づかい 歴史的仮名遣い 現代仮名遣い
◇その他 記号・句読点・外国文字など
◯生成AIの利用 について
下記は、生成AIによる鑑賞・比較・意見を参考にして、自分で推敲・完成させた作品です
◇生成AIに担当してもらった点
そつぎょうの自転車かごに花束よ 季語を置く位置
木曽川よふねくぐり行くはるの虹 句意が通じるか
一歩出てかんじる瀬戸よ春みさき 完成までの支援
ともりだす街の灯こそが春のくれ 2つの案の比較
春炬燵ひとをおもえということか 季語の比較検討
◯俳句の目標
いま心にとめているもの
取り組んでいるものを挙げておきます
「表現の新と万象の真」「驚きと感動の詩」
「一新一真」「都市詠の探求」「一句新世界」
「ものごとの花」「沈黙の美」「内的宇宙」
これらについて、毎日の投稿などで
月日をかけて探っていければと思っています
いつも
ご覧いただき
ありがとうございます
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