俳人とAI・前編 〜俳句で生成AIを活用した感想〜
俳句にご興味のあるnoteのみなさまに俳句の様々なことについてご紹介していく記事です
2024年2月20日現在の記事です
俳人とAI・前編
〜俳句で生成AIを活用した感想〜
はじめに
生成AIがすぐれた俳句を多くつくるようになれば「AI俳句」の世界がさらに広がりそうです。
ただ同時に、人々がすぐれた俳句を多くつくる「人間俳句」の世界も一方で存在しています。
将来的なことはわかりませんが、現在はまだ俳句を自分でつくるよろこびや楽しみを満喫できる時代だと思います。
ですので俳句を学ぶため、創作を楽しむために「どういったサポートしてくれるのか」が、生成AIの利用の仕方としてより身近な関心事になるのではないかと思います。
俳句づくりで実際に生成AIを活用しはじめて、個人的に知ったことや経験したこと、感じたことなどを短くまとめました。
1、パソコンかスマートフォンか
生成AIは、パソコンでもスマートフォンでも使うことができるようです。
俳句づくりのために主にどちらを使うかは、俳人の方よって異なりそうです。
個人的には、スマートフォンがより便利なように感じます。
スマートフォンだと、より手軽に自宅でも、外出先でも、吟行中でも、句会でも、乗り物内などでも使うことができます。
生成AIアプリは、ChatGPT、Microsoft Copilotなど数種類あるようです。
またGoogle Geminiも近日公開だそうです。
GooglePlayストアやAppストアからダウンロードができます。
Microsoft Copilotが個人的には自分の感覚に合っていて、俳句づくりでも活用しやすいです。
メモ、ネット歳時記、Google検索、生成AIアプリなどの準備をして俳句づくりを始める、ということが多いです。
生成AIは、特に作品の推敲をするときに活用していて、その意見が参考になっています。
俳論・俳句記事・レポートなどの執筆に関するサポートを受ける場合や、有料版を使う場合などには、パソコンを利用するほうが良いように感じました。
2、俳句の製作助手、相談相手
AI技術は人間をサポートをする目的で生み出された側面もあるそうです。
俳句づくりの現場でも、製作助手や相談相手としての活躍が期待できそうです。
俳人の方向けのサポートの例をまとめてみました。
◇ 俳句初心者の方向けのサポートの例
・四季折々の兼題を毎日出してもらう
・俳句の作り方や疑問、質問に答えてもらう
・句に詠みたいことについて情報を集めてもらう
・自作の俳句について感想を求める
・自作の俳句を長文、短文で鑑賞してもらう
・自作の俳句を文章化、小説化してもらう
・AI画像を生成して俳句を視覚化してもらう
等々
◇ 俳句経験者の方向けのサポートの例
・2つの作品案についての比較検討
・作品の句意がすっきりと通じるかを検討
・どちらの切れ字がより効果的かを比較
・どちらの季語がより効果的かを比較
・助詞の使い方を比較
・取り合せの効力を検討
・俳句や作品について議論や討論をする
等々
多くのサポートが受けられますが、判断や情報に誤りがなく正確なものになるまでに、まだ時間がかかるようです。
現状では、生成AIが正確な受け答えをして、参考になることもあれば、
判断や情報が誤っていたり、つたない受け答えをして、こちらがとまどってしまうこともあります。
ですので、使う側が随時チェックをしたり、適切に最終判断をしながら使用して、技術の進歩や提供を待つ必要がありそうです。
そうしたことから、人によって生成AIの使用頻度や使用時間などについて違いや差は出てきそうです。
3、指示文の例
生成AIに出す指示文のことをプロンプトというそうです。
長くしっかりした文章量のものもあるそうで、より的確な返答をするかどうかがそれで決まることもあるそうです。
意見をもらう目的で実際に使用した指示文のなかから、できるだけ短文で効果的と思われるものを5つ集めてみました。
◇指示文の例 参考意見の収集用
・私が作ったこの俳句を詳しく鑑賞してください
・私が作った俳句を詳しく比較してください
・より詩的なのはどちらの俳句だと思いますか
・どちらの季語がより効果的だと思いますか
・私が作ったこの俳句の強みと弱みは何ですか
返答から気づきを得たり、判断材料になることもときどきあります。ご興味がありましたら試してみてください。
生成AIを使用する際には、個人情報・機密情報を入力しないようにという注意喚起が各運営会社などからだされているそうです。
ご自身の俳句作品がそれにあたると思われる場合は、入力を避けるなどの対処をされる必要がありそうです。
まとめ
俳句づくりで生成AIを活用しはじめて日が浅いため、試行錯誤をつづけています。
もっとうまく使いこなしておられる方も多いのではないかと思います。
AIに依存しすぎず、ここぞという時に使うほうがより有意義だということも次第にわかってきました。
さいごに、歳時記からは季語を、グーグル検索などからは情報を、生成AIからはサポートを受けとれる大変便利な時代に、
俳人として「どんな俳句を、どんな理念を持って、どのように詠んでいきたいのか」を、結局のところ以前よりさらに強く問いただされている気もしました。
今後も活用をつづけてまた何か興味深いことがあれば記してみたいと思います。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
いつも
ご覧いただき
ありがとうございます
*個人的に調べた範囲内で短くまとめてみました
*至らない点、充分に書き尽くせていない部分もあると思いますがご容赦ください
*生成AIの利用はルールやマナーを守って行う必要があります
*生成AIは、現状では誤った判断・情報やつたない回答をすることも多いようです
*記事に記した生成AIへの指示文はあくまで1例です。期待した結果が得られにくい場合があります
*俳句でのAI利用については個人・団体によって様々な考え方や見解があります
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