2023年12月の記事一覧
口語俳句 作品集 3 〜年末〜
「 年末 」
~口語俳句〜
明けがたよ僧たちの大すすはらい
せんぼんのつららしずかに凍滝よ
舞い舞ってときをこえるか里神楽
こと祝ぎの手に手に届け賀状書く
ことしまた降りだす雪の気重さよ
まっしろなせかいにこえよ雪合戦
寒菊のかすかにかおる日なたこそ
また朝よ摘んでも摘んでも蜜柑山
かえりみちはるばる日なた年の市
おでん酒頬でわらっているばかり
◇
水仙よどれを剪ってもか
口語俳句 作品集 2 〜ふる雪〜
「 ふる雪 」
~口語俳句〜
京というふる雪というしずかさよ
おどろいて水さわぎだす浮き寝鳥
手ばかりがいきいきうごく冬耕よ
はたらいてよい日があたる蜜柑山
木がらしよ神社の夜明け寺の暮れ
鬼がわら目をみひらいて霜の屋根
一つに手あわす神社よ冬あたたか
あさは掃きひるは焚きあげ神無月
にんげんがまっさきに暮れ浜焚火
ゆきだるましろじろと見え夜の奥
◇
いちまいのそらごとふ