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2023年7月の記事一覧
現代俳句 作品集 43 〜祭〜
「 祭 」
~現代俳句〜
滝こだま山ふかければふかいほど
かぶとむし対かぶとむし木々騒ぐ
せみのこえそらに吸われて山頂よ
瀬戸内のうみまっしろに西日さす
空ほどにひろがる海よヨットの帆
沖にまでひとひとひとようみの家
日の丸が空にはたはた梅雨明けか
うたがわずきく梅雨明けの雷鳴よ
大夕焼け西果てしなく染めるとは
すずしさが目にありありと北極星
◇
きらめいて空にかつおよ一
現代俳句 作品集 42〜金魚鉢〜
「 金魚鉢 」
~現代俳句〜
写生紙をはみ出してこそ富士は夏
鮎ときに跳んで山河をきらめかす
山寺が鳴いているかにせみしぐれ
登山杖いっ歩いっ歩をはやまらず
飛び魚がとんで地球のきらめきよ
選手立つ空あおあおと飛び込み台
ひらおよぎ抜くひらおよぎ歓声よ
いま沖のきらめきのなかうみの家
香のおくにある香水のれきしこそ
バーベキュー全員日焼しながらよ
◇
手に持って浅草ソフト