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韓国ワーホリ生活 4

順子さんと宿を出て、少し歩いた路地に屋台(ポジャンマチャ)があった。

あそこに入ってみようとなった。

ビニールカーテンをくぐった。中はいくつか椅子と机がならんでいた。

店主の向かいに腰かけた。

特にメニューがあるわけでなく、立ってキッチンを覗いて様子から判断しようとするがいまいちわからない。海鮮系の食材があったような記憶がある。

店主もこっちを気遣ってくれている。

結局、隣の仕事帰りっぽいおじさんが食べていたものを差して、これ下さい。と頼んだ。

海鮮系の鍋のようなものだったっと思う。記憶が曖昧なので。海鮮鍋なら単純にヘムルタンとか?まーそんなとこだろう。

それで順子さんとおいしいねと言いながら食べた。

そうしていると、ちらちらみていた隣のおじさんが話しかけて来た。

そうして、おじさんは飲め飲めと酒を進めてくるので、焼酎だったかビールだったかをいただいた。

おじさんは話し始めた途端、大分テンションが上がっていた。おじさんは韓国語、僕と順子さんは日本語でお互いにジェスチャーしながら話して飲んだ。順子さんは酒を飲まない人だった。

そのうち、おじさんが娘が日本に留学してた事があると言って、娘に電話した。それで娘の電話の通訳を使って僕らは話をした。

途中でトイレに行った時、店の店主がカギを渡してくれて、一つ角を曲がったあたりのビルのトイレを使った時、韓国にいるって感じだなー。と思った。小便をしてリラックスしてる時って余計にそう。

僕達は伝えようと体も動かしていたので自然と声が大きくなっていた。

娘の電話から、父がもう一軒いくけどいきますかと言っていますと言われたので、もちろんお呼ばれした。

そして近くの居酒屋(屋台でない)で飲みながらたくさんおしゃべりした。おじさんはごきげんだった。

僕もおじさんも完全に酔っぱらいになった。

おじさんにご馳走してもらった。

ご機嫌なまま、じゃあねーっという感じで僕らは別れた。

途中のコンビニで酒を買って、順子さんと宿に戻った。

中庭の机でお酒を飲んでしばらく話した。途中、順子さんと同じドミトリーだというネパール人の女性も参加した。僕は随分酔っぱらって、順子さんと明日別れるのは寂しいなぁと思った。

そうしてうとうとしてきたので、それぞれ部屋へ戻って寝た。

ちなみに、日本に帰ってからも東京の友達に会いに行く時には川崎に寄って、ご飯を食べたり、家にあがったりした。3.11辺りから友達が東京から離れて行ったので、電話はしていたが疎遠になっていった。沼津に2019年4月に引っ越してから久しぶりに連絡した。その年にシンギングボールの演奏を川崎のきちんとした能楽堂的な場所でやるという事だったので行こうと思っていたが、予定が合わずに行けなかった。今は演奏もやっている。また会いに行くつもりだ。

翌朝、机でぼーっとしていたら順子さんが宿のおばさんに薬局に連れて行ってもらっていた。何か欲しい物があったらしい。

それで戻ってきて。最初に行ったソルロンタンを二人でまた食べた。

そうして、宿の前で別れた。

じゃあねーって意気揚々と離れていく小柄な順子さんは頼もしくて格好良かった。あの人の旅行は今からなんだよなって。僕もここでのんびりしてていいのかって気に少しなった。

それで、また外に出てアングク目指して歩いた。宿で見た地図に、アングク辺りに大学があるのを知っていた。大学の掲示板を見れば、国際関係の学科の所に日本人のバイト募集とか貼ってあったりするんじゃないかと思ったのだ。

それで大学の敷地内に入って掲示板を探した。

掲示板があって、うまい具合に日本語でご学院の教室のアルバイト募集と書かれてあった。少し不安だったのは、その紙が古くてぱりぱりしていたし、剥がれかかっていたから。

その番号をメモして、宿への方向に歩いた。途中のコンビニでテレホンカードを買った。

それで、電話ボックスに入ったけどいまいちやり方が分からなかった。電話がかけられない。

韓国語で話して来たらどうしようとかいうのもあってびびっていたので、かけられないから明日にしようということで宿に戻った。

部屋で横になって、考えるでもなく考えていた。電話してその後どういう転回になるのかなーなんて。

それで、よしっと思ってまた外に出て電話ボックスから携帯に電話を掛けた。

電話はうまく出来て、受話器の向こうでプルルルと言い出した。

少しドキドキ。

相手が出て、ヨボセヨ(もしもし)とかちょっと何か言った。

僕は少し大きい声で、大学のチラシを見て電話したんですけど。と日本語で言った。

そうしたら、相手は、あーはいはい。今どこにいるの?という。

やけになれなれしいなと思ったけど、状況を説明した。

韓国に来たばかりで、カンファムンの近くに泊っていて、大学でアルバイトのチラシを見て電話したのだと。

そう、じゃあ明日の11時にシンチョン駅の4番出口に来て。との事。

あっさりだなあ。

何か目印になるものある?と言われたので、紫の水筒を鞄につけて行きます。と伝えた。

韓国に来る前に友達がくれたやつだ。ペットボトルみたいな形のステンレス製のやつ。

じゃあ、明日ね。で終わった。

大丈夫かなぁ。まあ行くしかないか。

つづく。。。

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