現役東大院生3人が書いた 絶対に目標を達成するための3つの目標設定テクニック①

くろまあくと

1. はじめに

 勉強は才能ではありません、テクニックを知っているか知らないかなのです。

 私たちが東京大学に入れたのも、生まれながら勉強の才能があったからでも、人一倍努力したからでもありません。

 「運」です。

 学校では教わらない、勉強以外の勉強に対する知識、例えば、目標設定テクニックやモチベーション維持、勉強に対する姿勢、スケジュール作成・管理など、たまたま知る機会があっただけなのです。

 自分で考えた部分もありますが、基礎はやはり「運よく知った」だけです。

 勉強が得意な人と苦手な人の違いはこの程度しかありません。

 基本的には「出会い」です。これは人や本、ウェブページなどあらゆるものとの出会いのことです。

 本書も、あなたにとって素晴らしい「出会い」となるように心を込めて執筆いたしました。
 
 もしも読者が学生ならば本書を読むことで、おそらく志望校に入れるでしょう。
 
 もしも社会人の方ならば、英語や資格の勉強が今までよりはるかにはかどることは間違いないと思います。

 
 途中で飽きることなく、最後まで読んでいただけるように、なるべく無駄な言葉を省いて、シンプルで分かりやすい本に仕上げました。

 そのためボリュームとしては他書と比べると少しライトなものになります。
 
 しかし、本書は、要点をまとめ、読むだけで知識を吸収しやすく、すぐに実践で生かせる様々な工夫を行っています。

 「空いた時間にパッと読めるが、読了感が高くすぐに実践できる本」これが私たちの目標です。
 
 本書を読み、気に入っていただけたら是非筆者の他の本も読んでいただきたいです。そしてなるべく多くの方に紹介してほしい。
 
 という無駄な一文を書いてしまったところで、読者様の貴重な時間をいただいているのです。早速本文に入っていきたいと思います。

2. 目標設定のテクニック

 この本を読んでいるということは、おそらく成し遂げたい目標があるのではないかと思います。

 志望校合格、資格の取得、英語の試験でいい点を取りたい。また、ビジネス書や自己啓発本を読んで終わりではなく、実践で生かしたい。年収を上げたい。モテるようになりたい。など。
このような目標を「最短」で達成するための基本であり、目標達成の成功のカギを握る、目標設定方法について本書では説明していきます。
 

 さぁ、早速ですが今この本を読んでいるあなたにして頂きたいことがあります。

 まず下記を読む前に、「今一番達成したい目標」がなにか考えてみてください。

・ 志望校合格 
・ 昇進
・ 試験で満点を取る
・ TOEICでいい点を取る

 このように簡単でいいので、頭の中に自分自身の目標を思い浮かべながら読んでください。
 今から10秒間、目をつぶって頭に思い浮かべてください。
 

 思い浮かびましたか?

 是非、それを頭の片隅に置いておきながら続きをご覧ください。

 さて、本題に戻りましょう。

 目標を達成できず、いつも途中であきらめてしまう人。
決めた目標は必ず達成する人。両者の違いはいったいどこにあるのでしょうか。

 1つの大きな要因として、「モチベーションを維持できるかどうか」があります。

 これは誰でもわかると思いますが、目標を決めた当初、最もやる気があるときのモチベーションを維持することができたなら、おそらく誰でも簡単に目標を達成することが可能でしょう。
 
 もちろん容易なことではありません。3日坊主という言葉がありますが、3日も高いレベルでモチベーションを保てるなら良いほうでしょう。2日坊主や1日坊主のほうがむしろ正常といえます。

 
 そして東大生はこのモチベーション維持が上手い。実に上手い。
しかし、よく観察みると決して難しいことをしているわけではないのです。

 やるべきことは忘れないようにその場でメモを取る。いつまでにやると周りに宣言する。とりあえず5分でいいから着手してみる。
 このような簡単なことをこつこつ「当たり前に」こなせる人が多いのです。

いえ、「モチベーション維持能力が高い人が東大生に多い」のではなく、「モチベーション維持能力が高いから東大生になれた」のでしょう。

 そして、モチベーション維持能力は「能力」という幾分か敷居の高そうな言葉を使っていますが、なんてことはありません。要はテクニックを知っているかどうかなのです。
 

 ここから、実際に飛躍的にモチベーションを維持しやすくなる目標設定の方法を記していきますが、
 この本を選んでいただけたことに結果という形で恩返しをさせていただきたいので、読者の方に、また一つ筆者からお願いがあります。
 

 このような、時々にするお願いを是非実践して頂きたいのです。
 それだけで本書を読む価値がさらに高まることをお約束します。
 だまされたと思って、「本をただ読む」という作業にだけはならないようにしてください。

 さて、さっそくですが、
 まず、先ほどの目標を思い浮かべてください。

 そして、その目標を、「絶対に目標を達成するための3つの目標設定テクニック」を用いて、本書を読み進めながら目標を再設定していってください。

 まずは、それが「主体的に設定した目標であること」「具体的な目標であること」「ニアーゴールがあること」を一緒に確認していきましょう。

 この3つが満たされている目標を設定できたならば、もうほとんど目標を達成できたといっても過言ではありません。

 そしてこの3つを高いレベルで満たす目標設定を行うには、やはりきっかけとなる「出会い」が必要なように感じます。

 そして、今まで目標設定を強く意識していなかった人は本書がその「出会い」になるでしょう。

目標設定は、勉強を始める以前の土台、基礎となる部分であり、一流の人は誰もが行っています。

目標設定のテクニックを学ぶことで、勉強の質も量も飛躍的に上昇します。

テクニックを知っていれば、誰でもすぐに実践できます。

あなたも一緒に頭の中で自分自身の目標の設定をしていきましょう。

それでは、「主体的に設定した目標であること」「具体的な目標であること」「ニアーゴールがあること」を意識した目標設定になっているか、一つずつ見ていきましょう。 

3. 「主体的な目標にするテクニック」

 人は外発的な要因について、モチベーションを維持することは難しいです。

 子供が親に勉強しろと言われればいわれるほどやる気がなくなるのに少し似ています。

 これに対し、「コントロール感」という言葉があります。
このコントロール感がある状態、つまり、自分で選択したという感覚があると、前者に比べモチベーションが高まりやすくなるのです。

 では、目標が主体性に欠けると判断した場合の具体的な目標設定の改善方法について確認していきましょう。
 もともと主体性が高い目標の場合も、さらに主体性を高くするために一緒に確認していきましょう。

 人生で、自分のやりたいことだけをやればいいという時期はあまり多くありません。今回の目標も、
「会社でこの資格をとれと言われた」
「昇格に必要だから仕方なく」
「親に強要された」

など、外発的要因に基づく目標設定である場合がほとんどでしょう。

 しかし現在の目標のまま先に進むわけにはいきません。勉強の効率、目標達成の可能性が下がってしまうことは明らかです。
 
 まずは、これらの目標を、主体的な目標に変えていく必要があります。

 わかりやすいように、本書では一人の登場人物を出します。Aさんとします。
 
 是非、あなた自身がAさんになったつもりで、想像を膨らませながら、読んでみてください。

 Aさんはとある会社のサラリーマンです。同期と比べると昇進が遅く、周りと自分を比較し、少し劣等感を感じ始めていました。
 しかし、人一倍負けず嫌いのAさんは、昇進に有利となる資格を取得することを決意しました。 

 Aさんの目標は「TOEICで730点をとる」ことです。 

 このままの目標設定ではモチベーションを高く維持することは難しそうです。

 これを主体的にするためにはどうすればよいでしょう。
 

 あなたの目標と比較しながら、少し目を閉じて10秒ほど考えてみてください。

 考えていただけましたか?
 

 それでは、目標を主体的に設定する方法をみていきましょう。

① 昇進以外にプラスアルファで動機付けをしてしまう方法

 この方法は簡単で、かつ効果が高いです。

 730点取れたらずっとほしかったあのカバンを買おう。有給休暇を使って旅行に行こう。
なんていうのもいいかもしれません。
 学生ならちょっと良いものを食べに行く、というのもかなり効果的ですよね。
 
 さらに「パパがこの目標を達成できたら家族で温泉旅行に行こう!」と子供に宣言してしまうのもいいかもしれません。
 達成すれば、自分のためだけではなく、家族を喜ばせることもできます。それに宣言効果もプラスされ、自分を後に引けない状況に追い込むことができます。

 他には、後程詳しく紹介しますが、1年以内に目標達成することを外部から推奨されているのなら、期限を変更してしまうのも一つの手段です。
 半年以内に達成するぞ。と決めることで外発的動機を内発的なものに上書きすることができます。

 これはほんの一例に過ぎません。
 あえて、より高い目標に設定しなおすことで、達成して周りに評価されることをモチベーションにすることもできます。

 それでは、あなた自身の目標を主体性の高いものにするため、少し手を加えてみてください。
 
 何をすればいいかまだよくわからない方のために、Aさんの目標に手を加えてみます。
 
 プラスアルファの動機付けに加え、点数もさらに高いものに変更してみました。
 
 Aさん「TOEIC800点取って家族で温泉に行く!」

 
 このような感じでOKです。
 あなたも家族旅行や・家族での食事を目標にしたら、是非家族へ宣言してみてください。

 「パパがTOEIC800点取ったらみんなで家族旅行に行こう!」
  
 「パパ頑張ってね!」
 
 「あなた、応援してるわ」

 自分一人で頑張るのではなく、身近な人から応援してもらうだけで、目標達成に対するモチベーションが上がります。
 
 子供や妻の喜ぶ顔を見ることで、より主体的なものへと認識することができます。

 「やらされるのではなくやる」

この意識が実はとても大切です。あなたの周りの優秀だと思う人も、いやいや仕事や勉強をしている人は少ないでしょう。

 さて、あなた自身の目標も主体的なものに変更できましたか?(面倒かもしれませんが、一緒に目標の再設定をお願いします)

 それを頭に思い浮かべながら、次へと進んでください。

 そして、一つだけ付け加えておきます。
 
 先ほど、自分の目標を主体的にするために目をつぶって考えてみてくださいと言いました。
 
 あなたが目をつぶって考えた方法こそ、最も主体的な方法といえるでしょう。 
 
 主体的にする方法は、なにも本書で紹介した内容だけではありません。

 自分で考えた主体的な方法も、是非活用してください。

 オリジナリティに富んだアイデアで、思考を制限せず楽しく目標の設定をしていきましょう。

4.「具体的な目標にするテクニック」

 これはとても簡単な話です。

 なので少し難しいメカニズムの話も織り交ぜていきたいと思います。

 抽象的な目標、すなわち「頭をよくしたい」「もっとお金がほしい」、このような目標では、なぜ目標達成が困難なのか。
  
 ビジネスの世界でも心理学の世界でも、「目標はなるべく具体的に」というのは当たり前のように言われています。(ものすごく抽象度の高い優れた脳をお持ちの方は当てはまらないかもしれません)

 モチベーションの維持には自己効力感が大きく関わっています。この自己効力感というのは名前の通り、自分の効力が及んでいる感覚、つまり、自分の立てた目標に近づいているという認識のことです。

 多くの方に経験があると思いますが、

「努力しているつもりなのに、ちっとも目標に近づいている気がしない」

 という状態では、簡単にモチベーションが下がってしまいますよね。

 抽象的ではなく、具体的な目標にすることで、目標を認識しやすくなります。
すると、目標に近づいているという認識がしやすくなり、自己効力感が高まります。
結果として、モチベーションが上がるため、目標を達成しやすくなる。

というメカニズムになっているのです。

 「目標達成のためには、目標を身近に感じられるようにすることが重要である」ということが分かったところで、ではどうすれば目標を身近に感じられるのか、一緒に確認していきましょう。

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