くろこ

マイクラで建築をしたりしなかったり 小説風の日記を書いたり書かなかったり

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最近の記事

晴れのち猫

朝、顔を洗ってふと外を見ると太陽光が私の目を刺す きょうは晴れかと思った刹那 天気予報が晴れのち雨の音色を奏でる 折り畳み傘をカバンに投げ込みドアを開ける 昼、雲が私の所へやってきた 嬉しいような、そうでもないような アスファルトが雨の香りを放ち始める 公園の木はパタパタと雨に打たれ歌う 私は傘を広げた ふと パキッと音がして 枝が落ちてくる、私のすぐ横に落ちる 驚いて足を止める 雷の唸り声だろうか ごろごろ 雨足も強まってきたようだ しゃあしゃあ 落ちてきた枝を眺めてい

    • 小恐

      買い物に行こう。そう思って家を出た。 小雨の降る暗い夜道を自転車で独りゆっくりと走り抜ける。雨がカッパを打つ音が耳の近くで破裂する。点々と立っている街灯がひび割れたアスファルトの舞台を煌々と照らし出している。時折向こうから車の前方灯が私に照準を合わせる。特に何を考えるわけでもなくただペダルを回している。 古びて赤く錆びた案内板のついているバス停を通り過ぎた。真上の街灯に照らされて1層不気味さをましている。少し怖くなって速度をあげる。バス停が見えないほど遠ざかってほっと息をつい

      • 読み応えバツグン!噛みきれないほどの小説

        皆さんこんにちは!小説料理研究家のくろこです! 今日皆さんにご紹介する小説料理は…! 「読み応えバツグン!噛みきれないほどの小説」 です! それでは早速レシピを紹介致します! 材料 ・ひらがな・・・大3 ・カタカナ・・・小1/4 ・漢字 ・・・適量 ・水 ・・・100cc ・強力粉 ・・・500g ・全卵 ・・・1個 ・砂糖 ・・・大1 作り方 1.ひらがなとカタカナを大きめのボウルに入れて偏りが無

        • 人間は誰しも時間と壁と試練を与えられる。 時間は無限に感じられ、壁は遠く遠くに見える。 しかしどうだろう、時間は有限。 壁は時間が経つ事にこちらへ迫ってくる。 壁に潰されないためには試練を超えなくてはならない。 逃げられはしない。 壁は四方八方から迫ってくる。 壁が近くまで来ると人は焦る。 とてつもなく。 壁の向こうからは不明瞭な声。 これがどうしようもなく焦りを際立たせる。 これまでも時間はあったはずなのに。 なぜ先延ばしにしたの。 そんな風に聞こえる。 私も今試練へ挑戦し

        晴れのち猫

          パンがないなら

          しまった、朝ごはん用のパンを買っておくのを忘れた。 そうだ、パンがなければパンケーキを食べればいいじゃない。 卵白を大きめのボールに2つ分、卵黄は取り皿に入れる。卵黄にベーキングパウダーを小さじ1/4、薄力粉を大さじ3、牛乳を大さじ1、バニラオイルを数的入れて泡立て器でよく混ぜる。次に卵白を泡立てる。先に砂糖を大さじ2測っておく。卵白に電動ホイッパーを突っ込み、全体が白っぽくなるまで泡立てる。全体が白くなってきたら砂糖を半分入れる。そしてまた泡立て始める。全体的に白色が濃くな

          パンがないなら

          突然に

          学校の廊下の突き当たりを曲がると君がいた。私と目が合う。僕は君の目をみつめたまま動けずにいた。君もこちらをみて止まっている。 君と出会ったのは1年前。君と私とで共通の友達がいて、いつもその3人で過ごしていた。休み時間に話す程度の関係だった私と君。でもいつの間にか、君に恋をしていた。それに気づいたのは今年になってからのこと。今は君とは違うクラスで共通の友達だった子は引越しで遠くへ言ってしまい、もうしばらく話していない。君と長いこと話していないと何だか気持ちが落ち着かなくなって

          何か悲しい事でもあったのだろうか、あなたは目を涙で輝かせている。 私はいつもあなたの事を考えている。気づくとふとあなたを見てしまう。この気持ちは遠い遠いあなたへは届かない。どれだけ手を伸ばしても、どれだけ願っても。 だんだんとあなたの目が閉じてゆく。悲しいことがあったのだろう。嫌なことは寝て忘れて、また元気に笑っておくれ。 幾許か経ち、あなたは目を覚ます。昨日までの涙は嘘のように、あなたは笑顔を振りまく。輝く目を細めて笑うあなたのなんと美しいことか。その目の輝きは世界を明るく

          上に落ちる

          -万有引力の法則によると全ての物質は引力によって引かれあい、その大きさは双方の質量の積に比例し、2物体の距離の二乗に比例する。万有引力定数をGとすると力FはGm₁m₂/r²と表される。この力は常に2物体を引き付け合う。- ○ 17年前、私はダイエットに励む高校生でした。2年間のダイエットで20kgの減量に成功し、この頃には40kgまで落ちていました。このまま行けばあと4年後には体重がゼロになる、なんて冗談をよく言って回ってました。 それから4年が経ちました。毎日の日課通

          上に落ちる

          紫陽花への固執

          西暦2×××年6月23日それはあまりにも突然の出来事であった。雨降る太平洋の真ん中に巨大なドラム式洗濯機が降ってきたのだ。ドラム式洗濯機という名前は人類が勝手に付けたものではあるが、それにしては外見があまりにもドラム式洗濯機なのである。国連軍は万が一に備えてドラム式洗濯機を軍艦で取り囲んだ。人類が最悪の事態を身構えているとドラム式洗濯機はピーという音とともに扉を開き始めた。皆が唾を飲み込む。中からは巨大な生物が出てきた。その見た目はカタツムリに酷似していた。その巨大な生物は恐

          紫陽花への固執

          吸盤付飛翔玩具

          何故だか知らないが目に黒い線が入った青い雪だるまが私のデスクから現れた。その雪だるま曰く目の線はチョサクケンとやらが関係しているらしい。雪だるまはおもむろにポケットに手を突っ込むと竹とんぼに吸盤の着いたのような物を取り出して軽快な音楽と共に叫んだ。 「 ハ ゲ コ プ タ ー 」 状況が呑み込めず混乱している私に雪だるまはハゲコプターとやらを持った手を頭に近ずける。その吸盤は私の髪の毛に絡みつき、竹とんぼの部分が回転を始める。だんだん早くなってゆく竹とんぼの回転は私の頭を余計

          吸盤付飛翔玩具

          名前が思い出せない

          一棟4階にある図書室から教室へ階段を下っていると、忙しそうな足音が上がってくる。 「あ!○○先輩!」 …誰だ? 「あ!ああ!!」と私はわざとらしく声を上げ、記憶を辿る。記憶の引き出しを引っ張り出してはひっくり返しを繰り返すこと2秒。そうだ、私の友人の友人の妹だ。話したのは2年前の夏祭り以来ではないか?よくもまあこんな先輩を覚えていたものだ。少し急いでたみたいなので軽い挨拶を一言二言交えて別れた。 しかし困った。彼女の名前が全く思い出せない… 「あ、、い、、う、、え、、お、、」

          名前が思い出せない