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何か悲しい事でもあったのだろうか、あなたは目を涙で輝かせている。
私はいつもあなたの事を考えている。気づくとふとあなたを見てしまう。この気持ちは遠い遠いあなたへは届かない。どれだけ手を伸ばしても、どれだけ願っても。
だんだんとあなたの目が閉じてゆく。悲しいことがあったのだろう。嫌なことは寝て忘れて、また元気に笑っておくれ。
幾許か経ち、あなたは目を覚ます。昨日までの涙は嘘のように、あなたは笑顔を振りまく。輝く目を細めて笑うあなたのなんと美しいことか。その目の輝きは世界を明るく照らす。
あなたは少し目を開けて面白い顔をする。そうすると皆自然と笑顔になる。あなたを見ていると私も皆と同じようににこやかな表情になる。あなたの美しいその瞳はまるで魔法のようだ。
あなたは目を大きく開き始める。その大きな瞳はいつにも増して輝きを放つ。
そしてあなたはまた目を少しづつ閉じ、少し悲しそうな顔をする。そのままあなたは少しづつ目を閉じる。
今日、あなたは静かに目を閉じ眠りについた。
今日は新月だ。

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