【読書メモ】物事に優劣をつけない老子の考え方。悩みは成長するための糧になる。
精神科医である野村総一郎さんの著書『人生に上下も勝ち負けもありません』を読みました。
この本は、学歴や年収、肩書きなどを他人と比べがちな現代人に向けて、中国の思想家・老子の考えをもとに心がラクになる考え方が書かれています。
この本では、悩みは他人が作り出すものではなく、自分自身の判断(解釈や捉え方)が生み出すと学びました。
そして、物事に優劣をつけないジャッジフリー(判断の解放)を身につけることが悩みの解決策だと知りました。
悩む人が陥る4つの心的傾向
YouTubeやInstagramで他人のライフスタイルを簡単に知ることができる一方で、より自分と他人を比べてしまうようになったと思いませんか?
僕の場合、世界中を旅したり、日本全国を食べ歩いたり、そんな自由なライフスタイルに憧れます。
理想のライフスタイルと現実のライフスタイル。それらを比べてしまい、不満を抱く瞬間があります。
理想のライフスタイルに嫉妬してしまった僕は、劣等意識を持ってしまったんだと思います。
劣等意識は悩みを持つ人が陥る4つの心的傾向のひとつです。
これらの傾向は悩みの大きい小さいに関係なく誰もが抱くものだなと思います。
noteの世界でたとえるなら、フォロワー数を比べて嫉妬してしまうのは劣等意識。フォローしたのに返ってこないと嘆くのは被害者意識ではないでしょうか。
これら4つの傾向から解放されることが「他人と比べる自分」との決別になるんだと思います。
優劣の判断を手放せば「心」も軽くなる
たとえば、フォロワーが多いと優れている、フォロワーが少ないと劣っている。このように勝手に優劣をつけていないでしょうか?
「良い」か「悪いか」ではなく、常に物事を中立(ニュートラル)な状態で捉えようという考え方が冒頭で述べたジャッジフリーです。
ジャッジフリーの考え方は2500年以上前に中国で活躍した思想家・老子の考えをもとにしていると書いたのを覚えているでしょうか。
その事実を知ると、人が持つ悩みの本質(4つの心的傾向)は時代が変わっても変わらないものなんだなと思います。
自分の「心」のサインは学びのチャンス
ジャッジフリーの考え方をするなら嫉妬したり、愚痴を言ったり、つらいと感じたりするのは悪いことではありません。
そういう感情の動きの中に「気づき」や「学び」が隠れていると思うからです。
みなさんもちょっと想像してみてください。自分が理想とするライフスタイルを実現している人を。
その人は、理想を叶えるだけの「挑戦」と「努力」と「失敗」を積み重ねた人ではないでしょうか。
自分が嫉妬したときほど、学ぶべきことがたくさんある。自分に伸びしろがあると知ることができる。
ジャッジフリーの考え方は一見するとマイナスな感情の中にもプラスの感情を発見する手助けになります。
不安や迷い、嫉妬、怒りなどマイナスな感情を抱いたときは成長するチャンス。だから、自分の心が発するサインを見逃さないようにしたいと思いました。
つまり、ジャッジフリーとは自分自身を第三者の視点で見ること(=俯瞰)に近いのかもしれません。
「他人と比べること」で起こる悩みを解決するには、僕の場合は悩みを明確化し、成長の糧にしてしまうのが有効かなと気づきました。
あなたも、自分なりの「ジャッジフリー」の考え方を見つけてみませんか?
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