線上を走らないで
歩道は「歩行者が歩く道」だから、通常自転車が走ってはいけない道である。
しかし「自転車通行可」の標識があれば自転車が歩道を走ってもいい。
そういう歩道は大抵幅が広い。
自転車の道と歩行者の道が街路樹によって分けられている場合がある。
が、今回のnoteでは、そこまでの道幅は無い「自転車通行可」標識のある歩道の話である。
要は「街路樹」の代わりに「白線」が引かれている道である。
歩道を二つに分け、車道側を自転車、反対を歩行者の道にした歩道。
とはいえ、「歩行者がギリギリすれ違えるかな?」くらいの道幅である。
自転車となれば安全のため、しばしば歩行者側に越境する。
そうなると起きるのが、白線の上を走る自転車である。
理論上、それが一番効率的なのはわかる。
自転車の双方向と歩行者の双方向、合わせて4人が道の上ですれ違う場面なんてそうないから。
多くても3人。
なら、左、真ん中、右で通った方が通りやすい。
すごくわかる。
わかるのだが、後ろを走る身になると痛感することがある。
「どっちから抜かせばいいのか問題」
陸上競技を考えればわかりやすいだろうか。
リレーで前を走る相手を抜かすのは外側という決まりがある。(調べてきた!そういうルール無いんだってね。陸上競技場みたいなレーンがあるとこはダメだけど、体育祭のリレーでインが空いてるならインから抜いていいみたい)
え?じゃあ陸上の例え使えないじゃん。
とはいえ「コース内で空いているところ」から抜くのが上策である。
この場合は自転車通行レーンの中で完結するべきである。
が、さっきも言った通り、歩行者二人でギリギリすれ違えるかな?くらいの道幅である。
自転車同士ですれ違うにはもう少し幅が欲しい。
となると歩行者が通っていないことを確認して、歩行者レーンから抜かそうか。
ここでも大きな壁がある。
前の人は白線の上、つまり道の真ん中を走っている。
どうすればいいのだろうか。
幸い、帰りの話なので特に時間は気にしてない。
しかしこれが行きの話となると、刻一刻を争う事態である。
そんな中でこれをされたら暴挙に出かねない。
まぁ一番無難なのは、車道に出ることだろうか。
もう一つは隙を狙うこと。
ずっと線上にいるわけじゃない。
偏見だが、線上をトロトロ走るのはご高齢の方なのだ。
自転車ってのはスピードを出した方が安定する。
不安定な軌道の中で、どちらかに傾いた瞬間抜かすこと。
どちらかだろうね。
なんてくだらない日常なんだろう。
ベルを鳴らして「今から抜くよ」と知らせればいい。
が、結局信号も近かったので、待ちの間に並んでおいて、青の合図で先に出た。
世間に出れば、迷惑をかけ、かけられの連続である。
自転車だって車から見ればトロくて邪魔なものなのだ。
それなのにクラクションも鳴らさず、卓越した運転技術で抜かしてくれてる。
ありがたいことである。
だからこそ、僕も安全に通行した。
そのためにも、どちらかに寄ってくれ。
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