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4歳長女と七夕の願い事

 もうすぐ七夕ですね。この時期が近づいてくると長女が保育園から短冊をもらってきます。子ども用と大人用。小さい短冊が2枚、今年もわが家にやってきました。どんな願い事を書こうかな?


➣長女の願い事

長女は大喜びで、机に向かって願い事を書き始めました。大半のひらがなが書けるようになった長女。自分で短冊に願い事を書いていくのは初めてです。

何て書くんだろう?気になって長女の横に座ります。

「パパ!『け』ってどうかくの?」

「『け』?こうだよ。何て書くの?」

「『けーきやさんになれますように』ってかく!」

おぉ、なるほど。
七夕の願い事は半分ぐらいの子が「…になれますように」という願いを書くことを思い出しました。

うん、普通だ。すごく普通。

もっと子どもらしい、ぶっとんだ願いを少し期待していましたが、「ケーキ屋さんになりたい」という、いかにも4歳の女の子が書くであろう王道を見事に書いていました。

たしか4歳の初めのころは、「救急車の看護婦さんになりたい」と言ってたな。それを聞いて、まだ4歳なのに「繊細な長女に看護婦さんは難しいんじゃないか」とか「医学の道は学費が高そうだなぁ」とか、変に父親心がザワザワしたのを思い出しました。それからコロッと「プリキュアになる」と言い出し、今はケーキ屋さんに落ち着いたようです。


➣パパは大きくなったら何になりたいの?

ケーキ屋さんは、甘いもの大好きな長女にぴったりだなぁ。その夢は何だか叶いそうな気がする。

そんなことをのんびりと考えながら、長女が短冊に一文字ずつ願い事を書いていくのを眺めていました。願い事を書き終えた長女が僕に聞きます。

「はい、つぎはパパね」

「あぁ」

そうか。家族の願い事を書くんだったな。

うーん…何て書こう。こういうのって、いざ書こうと思うと難しいんだよなぁ。

「何て書こうかなぁ」
って言いながら、ぐずぐずしていたら、長女からするどい質問が飛んできました。

「パパは大きくなったら何になりたいの?」


でた!!

大人に夢を聞くやつ!

とっさに夢を聞かれて、僕はまたしても焦りました。そして、#noteEXPO2021に参加した時の記事を思い出しました。

えぇっと…

子どもに夢を聞かれた時、僕はやっぱり迷ってしまいます。子どもは別に大した夢を期待してるわけではない。それも分かっているのに。

夢がないわけでもない。でも、父親なら長女が何か嬉しくなるような夢をパッと言ってあげたい。


そんなことを一瞬の間に頭の中でグルグル考えていたら、見かねた長女が言いました。

「じゃあ、おてつだいマンになったらいいじゃん」

おてつだいマンとは、子どもチャレンジに出てくるもので、この言葉をかけると長女がノリノリにお手伝いをしてくれる魔法の言葉です。

「おてつだいマン?」

僕はよく分からなくて聞き返します。

パパはわたしのケーキやさんの、おてつだいマンになったらいいよ。なってくれる?


なんてかわいいお願いなんだ…。

そんなのなるに決まってるじゃないか!

僕は即答で
「ありがとう!うれしいなぁ。パパ、何でもお手伝いするからね」
と言いました。

「うん!だってケーキやさんってひとりじゃたいへんだから、おてつだいしてくれる人がいるんだもん」
長女が少し照れた様子で言いました。そして、自分が書いた短冊をママのところへ見せに行きました。


長女のケーキ屋さんを手伝う

これは久しぶりに自分でも叶えたいと思うような、ステキな夢ができた気がしました。


➣七夕の願い

僕は、長女の言葉にキュンキュンした余韻にひたっている間に、大人が書く短冊のことをすっかり忘れてしまいました。

数日後、妻が
「これ、何でもいいよね」
と言いながら短冊にサラサラっと願い事を書きました。


家族みんなが元気にすごせますように

そうだね。それに尽きる。

ちょうどわが家に胃腸かぜがやってきて、猛威を奮った後だったので、妻にはそれしか思い浮かばなかったのでしょう。僕も賛成でした。

今はとにかく健康が一番。願いをつるす竹のように、みんな元気に、子どもたちがすくすく育ってくれるのが一番の願いです。それだけで十分幸せです。


でも、本当に長女のケーキ屋さんの夢が叶ったら、やっぱり僕もお手伝いしたいなぁ。そういう夢って、僕も全力で応援したいと思う。子どもの夢なんてコロコロ変わるんだろうけど、「ケーキ屋さんになりたい」は僕の中で忘れられない夢になりそうです。


もうすぐ七夕ですね。みなさんはどんな願い事をしましたか?





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