若手社員同士をつないだら震えるほど感動した話
人生初めてのnote投稿です。
自身の感動体験をせっかくなので形に残しておこうと思い、
新規登録後「ピクリ」ともしなかったnoteアカウントを起動しました。
真っ白なキャンバスを前に、たいへん戸惑っております。
初めて入るお店の空気がわからず、そわそわするお客さんのように。
じわじわと書き出そうと思います...。
1.noteを書こうと思ったほどの出来事とは?
初めまして。くり某と申します。普段はITサービス企業で人事・新卒採用を担当しています。希望に満ちた若者と話すことが三度の飯よりも好きです。
10月1日は22卒の内定者を迎え入れた感無量の一日でした。
コロナ禍での採用活動は、オンライン化に伴いこれまでのセオリーもノウハウもすべて一新することとなったきつ~い一年...。
しかも例年の採用目標を2倍する人数の採用だったので、それはそれは大変でした...。(おかげさまで過去最多を達成!)
こうした"ひや汗"と"血涙"の結晶(?!)である仲間を歓迎することは、
新卒採用担当者としてなにものにも代えがたい感動と充実のひとときです。
...が、しかし!!!
私が今回伝えたいと思ったのは内定式のことではなく、その後に開催した1年目~5年目社員を対象とした有志イベントで眼前に広がった光景とその背景についてです!!!
2.イベントとは何か?
本題に入る前に「!」マークにまみれていましたので、一旦落ち着きます。猫でもふわふわと撫でて心を静めます。BGMもPopsから『大自然が集中力を授ける』というものに変更しました。
・・・さて、内定式の感動を上回るほどのイベントとは結局何なのか。
それはタイトルにもあった『若手社員同士の交流イベント』です。
その名も
「ロマンを語る会」
「確かにいいテーマだけど、そんな感動するような話じゃなさそうじゃ?」
という印象を抱く方がほとんどかと思います。私も開催するまではそう思ってました。
今、新卒で入社する多くの若手社員が共通の悩みを抱えています。
それは「コロナ禍によるテレワークの影響で、先輩や同期とうまくつながれない」ということです。もともと、部門間交流が少ない大企業病的な課題はありましたが、社内知り合いと偶然会ったり、ランチで同期と話したり、同好会に参加したり、飲み会に参加したりなど業務外の交流を通して軽減することができていました。
コロナパンデミックはその縦・横・斜めの交流機機会を根こそぎ奪っていったのです。
「テレワークで先輩の顔や雰囲気がわからず、気軽に相談できません」
「今の仕事のままでいいのか、周囲はどう働いているのか気になります」
「年次の近い先輩がいないプロジェクトで周囲と差があり、正直きついです」
悩みはシンプルですが、これがもたらす悪影響を甘く見ることはできません。新人が抱える課題のほとんどすべてに関係し、モチベーションを奪います。
新卒採用の皆様は近しい場面に直面することもあるのではないでしょうか?
この問題をなんとか解消できないかと『ONE JAPAN』さんを参考に若手コミュニティの立ち上げを決意し、実行しました。
このコミュニティ立ち上げと準備に関しては、別の機会に紹介したいと思いますが、2か月ほどの準備を経て、約25名の1年目~5年目社員が集う初回のイベントを開催できました。それが「ロマンを語る会」です。
みんなが抱えている、やり場のない想いを吐き出し、希望を持った仲間を増やすことを目的として、初回はポジティブなテーマを持ってきました。
3.なにをそんなに感動したというのか?
新卒採用担当者として、入社した社員が悩んでいる姿をみることほどつらいことはありません。
その場面に直面するたびに自分の力不足と、申し訳なさに苛まれ、企業組織という構造の難しさを思い知ってきました。本当に悩みました。
「こんなに自分に力がないのならば、いっそ辞めようか」と何度思ったかわかりません。踏ん張れたのは他でもない後輩の頑張る姿のおかげでした。
今回のコミュニティは、悩みながらも弊社を選んでくれた社員に報いたい、採用して終わりではなく、生き生きと過ごしてもらいたい、という願いから立ち上げることを決意しました。もしかしたら、半分は自責の念から解放されたい、という独りよがりな責任感から来ていたかもしれません。
参加者に声をかけました。
興味あるかな。冷めちゃってないかな。
忙しくて無理、って言われないかな。知らない人との交流引かないかな。
結構不安でした。
しかしメッセージを送ったその日の夜には、イベントに対する期待と喜びの声が私のチャット一覧を埋め尽くしてくれていたのです。
「待ってました!もちろん参加します!参加させてください!」
「今回は参加できないですがコミュニティにとても興味あります。どんな方がいるのか楽しみです。」
「年次の近い先輩と交流する機会がないので、すごくありがたいです!」
「くり某さんに声かけて頂いたので参加させて頂きます!」
この時点で嬉しくて泣きそうだったのですが、慎重な私は「当日ちゃんと来るかな」との不安が...(笑)
しかしそれも杞憂に終わり、予約者のほぼ全員が定刻にミーティング参加。
司会は運営メンバーの後輩へ託し、コミュニティの意義を伝えつつ進行。
すると「盛り上がるかな」との私の不安をよそに、
自己紹介セッションは時間が足りないほどの共感が!
ロマンを語るセッションでは全員から惜しみない夢と希望が!!(涙
「つらい」「不安だ」と言っていたあのみんなの顔が、
みるみるうちに「希望」と「夢」に満ちた、笑顔満開の表情へと変わっていったのです。(号泣)
「あぁ、報われた」と思うと同時に、頼もしい後輩たちの姿に心から感動しました。未来は明るい。もう引退しても大丈夫(ぉ
私は自分が担当した年次(2017年~)の新入社員全員の顔・名前・エピソードを記憶しています。もちろん、今回の参加者も全員人に自慢できるほど知っています。
「〇〇さんと××さんが話したらすごいことになるぞ。」
「□□さんと☆☆さんが知り合ったら絶対気が合うな。」
数年間、悩みながらずっとこの景色を夢見ていました。実際やってみたら理想が形になったというより、想像をはるかに上回るシナジーを生み出していました。私が間を取り持つ必要などもないくらい全員が意気投合していたのです。みんないい顔して語ってます。鳥肌がおさまりませんでした。
私の感情はさておき(笑)
参加者はついさっきまで、お互い存在も知らない状態だったのです。
それがこんなにも意気投合し、こんなにも希望を語り、こんなにも前向きに結束できました。「ただつながっただけ」で、です。
こんな簡単なことになぜ今まで取り組まなかったのか、とも思いましたが、今回のイベント風景は「人と人をつなぐ」自分の使命を自覚させるには十分すぎる光景でした。
※コミュニティ名『U-scrum』にちなんだ"U"のポーズを全員で
※プライバシー保護のためニコニコ太陽を張り付けてあります。参加者の笑顔はもっとまぶしいです。私だけキャプチャ取るのに必死で微妙な顔です。
4.新入社員のおかれた厳しい現状
コロナパンデミックは新しく社会に漕ぎ出した新入社員にこれまでと違う困難を突きつけています。
先ほども述べた通り、数多くある困難のうち、大きな要素の一つが「周囲との関係性を構築することの難しさ」であると感じています。
・先輩社員とオフィスで談笑する
・同期と気軽にランチや飲み会に行く
・プロジェクトは異なるが近くで働いている社員の雰囲気を知る etc...
ネットワーキングに有効な「当たり前の日常」が突如「当たり前だった日常」になってしまったわけです。速やかにテレワークに切り替え、コロナ対策などは万全に対応できたものの、オンライン上の関係構築までは手が回っていないわけです。
その結果、入社後半年~一年経過しても、
「うちの会社にどんな社員がいるかあまりわからないんです。会社に所属している実感もあまりわかなくて...。」
との気持ちを吐露する新入社員が後を絶ちません。
課題に直面しても相談する相手がうまく見つからず
悩みを抱えても気軽に同期と話すタイミングがわからず
大学時代に培ってきた自信と経験が通用しない中、水たまりのように孤立してしまっていたわけです。
私が就活をした2009年~2010年はリーマンショックの影響が色濃く残る就職氷河期でした。また、入社直前にはあの東日本大震災がありました。未曾有の国難の中社会に飛び出した一人として、今回の若者の悩みを見逃すわけにはいきませんでした。
元々高校時代までは人見知りで、人との関りを極力減らし、オンラインゲームばかりしていた自分を変えたのは人との対話でした。
初めは相手の目を見て話すこともままならなかった自分が「人との関わり」を通して大きく変わることができたのです。その大切さを身をもって教えてくれた先輩方の姿が、今もなお自分を突き動かす原動力になっています。
※…蛇足ですが、あまりの目つきの悪さに元のあだ名は「犯〇者」でしたから。。。そんな自分が人をつなぐ側に回るなんて人生何があるかわかりません。
5.さいごに
長文をここまで読んでいただき、誠にありがとうございます。本当に良い方です...。(涙)
私の乏しい表現力ではあの感動を伝えきることは中々に難しかったのですが、こうした体験を多くの方に知って頂きたいと思い、筆を起こしました。
この場をお借りして、一緒にイベントを企画してくれた12名のコミュニティ運営メンバーに心から御礼を申し上げます。
今回の取り組みは決して難しいことではなく、深い専門性もいりません。ただ素晴らしい若者たちを「つなぐだけ」で実現できるのです。
水たまりのように孤立してしまっていたひとりひとりをつなぎ、悠然と流れる大河の流れに変えることができるのです。力が湧かないはずありません。
もちろん、すでにオンボーディングがうまく機能して社員満足度が高い組織もあると思います。しかし、おそらくこれを実行すればさらなるシナジーを生み出すことは間違いないと考えます。同じ志の人が連帯すればするほど「組織」は強く、楽しく、「個人」は生き生きと変化すると信じます。
組織に従事する人は、すべての人にこの鍵が託されていると思います。
是非、悩める後輩の力になってあげてください。
必ず与えた以上の力となって戻ってくると確信しています。
―――イベント終了後、
参加者や運営メンバーからこのような声が寄せられました。
「昨日はありがとうございました!とても楽しかったです✨一気に頼もしい先輩の知り合いが増え、働くことがワクワクしてきました!」
「マジで楽しかったです!これが仲間であり会社やなって思えました!」
「同じ専門分野の人と知り合えて心強かったです!来週以降も気軽に相談できるネットワークができました。本当に感謝です!」
「今日のイベントでこのコミュニティが盛り上がっていくことを確信しました。そして会社も更に良い組織に変えていきましょう!」
採用担当者として、また発起人としてこれほど嬉しいことはありません。
頼もしく、力強く、魂のこもった後輩をもって本当に幸せです。
世の中にはやり場のない力を秘めた若者がたくさんいます。しかし一人だけでタックルして変えられるほど組織も社会も簡単ではありません。ゆえに課題を寄ってたかって解決できる仲間が増えれば増えるだけ、世の中はよりよくなっていくのではないかと信じます。
これとは別に『越境キャリアカフェバー』という企業間交流を行うコミュニティも運営しています。そこで分かったことは他の組織も近しい問題を抱えているということです。そちらについても今後つづろうと思います。
―――今回の投稿は以上で終わりとなります。
今回のコミュニティの立ち上げ方、イベント運営の詳細、MVVなどに関心のある方は是非お知らせください。意見交換させてください。
そして、一人でも多くの組織から水たまりが無くなり、大河として連なり、この社会という大海原でつながりたいと願っています。
ご意見・ご感想・シェアも大歓迎です。
是非ともお待ちしております!
さて、そろそろ大自然のBGMを切って、次のチャレンジのため英気を養います。
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