私は電話をかけるのが苦手だ……🌸🌸🌸
私には学生時代からの友人がいない。
小学校からのおさななじみは何人かいるけれど、ほとんど電話をしたことがない。
相手が忙しかったら申し訳ないと思うとかけられない。
いまは携帯電話だから本人が出るからいいけれど、それでもやっぱり気になってしまってかけられない。
私には言語障害があって、初めて電話をかけるときは緊張してしまって言葉が出てこないから、誰が出るかわからないところに電話はかけたくない。
人に会うのも同じだ。
初めて行くところは緊張するから行くまでに勇気がいる。
誰かに紹介してもらったりしてある程度知っているところなら行けるが、そうでないところは敷居が高い。
普段普通に話しているように観られるが、それはずっと会話することが仕事だったからで、本当は話すのが苦手だ。
相手が私の会話を普通に聞いてくれるひとなら普通にしゃべれるけれど「この人は障害者だから、優しく接してあげなくちゃ」なんて思っている人とは話したくない、と思ってしまうと上手く話せない。
友だちやサークルの仲間は認めてくれているから普通に話せるけれど、場所と場合によっては考えさせられることが多い。
子どもの頃知的障害があるように思われて口惜しかった。
いけばなを習い始めて研究会に参加するようになって何十年も経って、もう上級者になっているのに、自分よりおそらく下のクラスの人に「毎月頑張っていらしてえらいわね」と声をかけられて、あなた方だって毎月来てるでしょ、とイラついたことが思い出される。
いまは研究会はやめた。
物書きになりたいと思って小説教説に行き始めたときに研究会はやめた。
小説教室は、ただ小説が書きたい人の集まりだから、それ以外のことは詮索しないように、という先生で楽しかったのだが、先生が亡くなって、目標を見失っていたことがある。
エッセイ教室にも行ったことがある。
エッセイ教室も先生がやめてしまったので、めぐりめぐって、児童文学にたどり着いた。
長かったけど、いつかきっと児童文学を書く。
がんばろう。
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