Karin

2024年1月中まで、新掲載を停止します🙇‍♀️    北海道を舞台にした小説や田舎に住んで…

Karin

2024年1月中まで、新掲載を停止します🙇‍♀️    北海道を舞台にした小説や田舎に住んでいた子どもの頃のエッセイ(かりんのかんづめ)を綴っています🌸✳︎小説は恋愛小説・ジンハイ、お仕事小説・戦闘服 ✳︎小説・店長!絵里さん家のシャム猫です。スタートしました🌲

マガジン

  • 店長!絵里さん家のシャム猫です。

    小説:山下徹は銀行を辞めて花屋に。常連客の絵里は、いつもニコニコと病院清掃のお仕事をしている45歳おばさん。そんな絵里の飼っているシャム猫には秘密があり、、、。  猫のシャムが私達に教えてくれる本当に大切な事とはなんなのか。  

  • かりんのかんづめ

    エッセー:北海道の日本海沿いにある、田舎で過ごした子どもの頃の話やこれまでのお話などを書いてます⭐️

  • 戦闘服からヘッドセットへ

    お仕事物語です💻 コールセンターを舞台に様々なお客様や、電話をとる変わった人などのお話が展開されます🌸  登場人物も、ぶっ飛んでいます💦

  • ジンジャーハイボールと彼

     木原百合はウェディングプランナーとして働く27歳。たまたま居合わせた場所で出会った日下部仁、30歳との出会いが大きな変化をもたらした。二人は、仕事も出来てリア充に見えるが。実は人見知りで、大きな闇を抱えていた。

最近の記事

  • 固定された記事

かりんのかんづめ  ~母のこと~

母は小樽市出身で2人姉妹の長女。当時の女性には珍しく、結婚願望がまったくないタイプの人でした。  親にお見合いの話を持ち出されても「願望がないのに失礼だ」と見合いする事を断り続けていたそうで。30を過ぎるとさすがに何も言われなくなったと聞いた事があります。  30代も半ばに差し掛かったある日、読書好きの母はある本を読み「夫婦って良いもんだ」と感動したらしく。  突如、「よしっ結婚しよう!」と思い立ったそうです。両親は喜んでお見合い話を探してくれ、さっそく相手と出会う事に

    • 店長!絵里さん家のシャム猫です。 第3話 ~えん罪事件~

      「ただいま、シャムちゃん。すぐに夕飯用意するからね」 「ニャー」  かすみ草のにおいがする。ご主人様、約束通り、買ってきてくれたのね。 「一人で寂しくなかった?」 「ニャー」  大丈夫よ、今日はお外に付いて行くのが億劫だったの。ゆっくり、のんびり過ごしたわ。 「そうそう、寂しかったね。このあと、楽しく過ごそうね」  相変わらず伝わってないわね。いつものことだからいいけど。  ご主人様の薄給じゃ、狭い1ルームか少し古めでやっとの1DKにしか住めないのよね。私のこと

      • 店長!絵里さん家のシャム猫です。 第2話 ~花言葉~ 

         皆さん、私の事。覚えていてくれて?  シャム猫の、シャムよ。  もう、やっぱり、この名前のネーミングセンスは無いわよね。  まぁ、うちのご主人様の続きのお話、ゆっくり聴いていってくださいな。 「おはようございます」 「あら、絵里さん。今日出る日だった?お休みじゃなかった」  うちのご主人様は週に5回、電車で3つ先にあるハートフル病院で清掃員をしているの。清掃をやらせたら彼女の右に出る者はいないのよ。  清掃の仲間は他にも4人いて、かなり広い病院内をすみずみまで綺麗

        • 店長!絵里さん家のシャム猫です 第1話 ~神様は不公平~

           たまに思い出す風景がある。  僕の父親は寡黙で、たまに笑うと眼鏡の奥の目がとても優しかった。母は明るくて柔らかい香りのする人だった。  その日は父の帰りが早く、玄関から声が聞こえると喜んで駆けて行った。「おかえりなさい!」と言うと、父は手元に小さな袋を持っていた。 「お母さんのところへついて来て」  そう言われ、父に頭を撫でられながら、台所で料理をしている母のところへ向かった。 「これ、綺麗だったから」そう言って父は袋から花束を取り出した。  野菜を切るのに集中していた

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        かりんのかんづめ  ~母のこと~

        • 店長!絵里さん家のシャム猫です。 第3話 ~えん罪事件~

        • 店長!絵里さん家のシャム猫です。 第2話 ~花言葉~ 

        • 店長!絵里さん家のシャム猫です 第1話 ~神様は不公平~

        マガジン

        • 店長!絵里さん家のシャム猫です。
          3本
        • かりんのかんづめ
          37本
        • 戦闘服からヘッドセットへ
          31本
        • ジンジャーハイボールと彼
          19本

        記事

          戦闘服からヘッドセットへ 30 ~最終回④  決意と未来 ~

           ベテランSVは「おっ」という表情でPCから顔を上げた。  フロア内が混み合っている時に起こる独特の空気が漂い始めたと敏感に察知したようだった。  そのSVは天井から吊るされた映像画面を見て、込み具合はどうかを確認した。案の定、多くのお客が待機している事がわかった。 「うーわ、まずいな」  全チームリーダーのみが閲覧出来るグループチャットから、「お願い!ASVで電話対応に入れる人いない?」と要請を上げるも、なかなか返事はなかった。  そこへ丁度よく、上杉ASVがエスカレ

          戦闘服からヘッドセットへ 30 ~最終回④  決意と未来 ~

          戦闘服からヘッドセットへ 29 ~最終回③ 大切な戦闘服とヘッドセット~

           朝、リビングのテレビからニュースが流れていた。テレビ局の看板アナウンサーは笑顔で挨拶をしている。 「今年は暑い夏でしたが、やっと涼しさを感じる季節に入りました。あの暑い日々をすでに忘れつつありますが、気温の上昇は年々増すばかりです。今年、2025年は沸騰化時代を少しでも抑えるため、各企業でも政府が打ち出した目標に向けて活発に動いています」  朝食をとり終えた瑠美は、玄関へ向かう三平を追いかけた。 「三ちゃん待って、スマホ忘れてる!」 「ああ!ありがとう」  三平はにこりと

          戦闘服からヘッドセットへ 29 ~最終回③ 大切な戦闘服とヘッドセット~

          戦闘服からヘッドセットへ 28 〜最終回② BARでの2次会~

          「虎っち、熊さん。ASV昇進おめでとう!カンパーイ!!」  瑠美は乾杯の音頭に、買って出たようだった。  この日、チームのメンバーは横尾が週に1度だけ出ているというBARを貸し切り、二次会として集まった。 「まさか、横尾君がバーテンやってるとは思わなかった」 「いや、大学からここにいたんです。当時は週4とか入ってたんですが。今は週1なんで、楽しくやれてます」  横尾は話しながらカクテルを作り、新しい注文を次々と受けていた。  三平の近くで飲んでいた瑠美は、次のお酒を頼もう

          戦闘服からヘッドセットへ 28 〜最終回② BARでの2次会~

          戦闘服からヘッドセットへ 27 ~最終回①(全話ダイジェスト版あり)~

           今さら最終回?!と思った方々。 今回は、最初に謝罪をしたいと思います。 もっと前に最終回を出す予定だったのですが、書き終わらそうとした所、コロナにかかったり新人賞に落ちたり、色々重なってしまい。心と体が回復して出すまで時間がかかってしまいました。  読んで下さっていた方々に本当に申し訳ありません(お恥ずかしい話、読者がエッセーより少ないんですが)。  そのため、ここまでのお話のダイジェストを最初に載せてから最終話に入りたいと思います。  また、最終回は長くな

          戦闘服からヘッドセットへ 27 ~最終回①(全話ダイジェスト版あり)~

          かりんのかんづめ  ~彼氏なし、27歳の孤独~

           20代の中頃、新聞記者をしていた。    3年目になると、仕事にも慣れて色々と取材に行く事が多くなり楽しくなっていた。  教育関係の新聞で、小・中学校・高校・専門・大学に教育関係の研究会、市や道の教育委員会、が主な購読先でお客様。  そこでの繁忙期は12月。  本当に過酷な時期で、11月頃から近しい先輩と「ああ、恐怖の繁忙期がやってきますね」「やめて!まだ気づきたくなかった」と記事を書きながら言い合っていた。  どう忙しいのか?  今まで通りにいつもの取材と記事を書く

          かりんのかんづめ  ~彼氏なし、27歳の孤独~

          かりんの青空 ~異国籍恋愛?の考察~

           私とパートナーの彼は、市内にある居酒屋で楽しく過ごしていた。  すると、若い男女2人(20歳過ぎくらい)が入ってくるのが見えた。店員に席を促され、我々の横を通り過ぎると後ろの席に座った。  女の子はとても可愛く、アイドルの乃木坂にでもいそうな雰囲気。男の子も今っぽい感じで、色が白くて、フェイスパックを日々しているであろう肌のツヤ具合。  我々が美味しく食事を堪能していると、二人の会話が聞こえてきてしまう。  ん?どうやら、カップルじゃないようだな。なんか、会話もおかしいぞ

          かりんの青空 ~異国籍恋愛?の考察~

          かりんの青空 ~毛糸のパンツ~

           いやぁ、2023年の夏は本当に暑かった。 去年は、北海道で30℃を超えるなんて日は1週間位で、忘れた頃にもう一回だけ似たような週があるくらい。  ニュースでは、温暖化を通り越して沸騰化時代。なんて、新語が披露されちゃって。  でも、確かに温暖化なんて生ぬるいものじゃない。  私の家は小さな1DKだけど。ダイニングの窓が南向きでとても大きい。寝室の窓も南向きだから必然的にどの部屋にも日がガンガン入って来る。  冬は明るくて良いのだけど、夏は・・・。  寝室にクーラーがある

          かりんの青空 ~毛糸のパンツ~

          かりんのかんづめ ~お嬢様大学?淫乱女子大生?!~

           私は大学時代、一応、北海道ではお嬢様大学と言われる(昔ながらの人が言っている感じ)大学に通っていた。  とは言え、本物のお嬢様は系列の女子中・高へ通っていた場合がほとんどで、全員がそうという訳ではない(私の家なんて特に)。  入学して、学部内で仲良く一緒に過ごしていた4人の友人は、半分がお医者様の娘で、もう半分は建築会社の社長の娘だった。  ・・・中流家庭、いや、貧乏家庭はうちだけ!!  当時、4人とも性格が良くてそんな事など誰もなんとも思わずに過ごしてくれた。どちら

          かりんのかんづめ ~お嬢様大学?淫乱女子大生?!~

          かりんのかんづめ ~祖母が作ったカボチャご飯とどくだみ茶~

           私が小学校に入ると、両親と弟の四人暮らしから祖父母と暮らすようになり、六人家族になった。 我が家は、基本的にお昼と夜ごはんは母親が担当。朝ごはんのみ、祖母の担当。 祖母は昔ながらの色んなものを用意してくれました。夏には、小さな裏庭で育てた新鮮なトマトやキュウリをもぎ取り、洗ってカット。大皿に載せ、横にマヨネーズを添えて出してくれます。 これが、また、美味しい! 形はいびつなのに、無農薬で育った野菜の美味しさ。 実家は北海道日本海沿い

          かりんのかんづめ ~祖母が作ったカボチャご飯とどくだみ茶~

          かりんのかんづめと青空 ~人気噺家の火焔太鼓~ 

          (※note創作大賞に応募するため、過去に掲載したエッセーを合わせて再掲載したものになります)  出囃子が流れ、拍手がなると客の待っていました、という表情が寄席に広がった。  噺家は、拍手を聞きながら高座に出ると、おもむろに座布団の上に座り、両手を付いて頭を下げ、ゆっくりと語り出した。 「ええ、商売となりますとこれが優しいなんてものはないですね。どんな商売でも、コツってぇのがあるようで。まぁくずやさん辺りも、面手を気楽に流しているようですが、あれでなかなか気を使うようで

          かりんのかんづめと青空 ~人気噺家の火焔太鼓~ 

          かりんの青空 ~間違ってる?~

           『エモい』この言葉が使用されるようになって、久しいなと思う。今では市民権を得たのか、巷のおばさま方(つまりは私みたいなアラフォー)も、どうやら日常会話で使っている。  ウィキペディアには、Emotional(エモーショナル・感情的・情緒的なさま)の造語で、哀愁を帯びた様、感動した・グッときた、時に使うとあり。  大好きなお笑い芸人、オズワルドの伊藤さんがラジオでよく使っている。ある日のラジオでは、相方の畠中さんが北海道函館市出身という事で、GLAYのコンサートに招待された

          かりんの青空 ~間違ってる?~

          かりんのかんづめ ~貧しさとノーブランドのジャージと妖精~

          洗い物をしながら、お笑い芸人・中川家のラジオを聴いていた。  中川家のお兄さんである剛さんが「修学旅行を思い出すと辛くなる」と話していた。 「俺な、貧乏やったからなぁ。修学旅行のバックと言えば、みんなスポーツブランド持って来るやろ?ナイキとかアディダスとか」 「そやったな」  弟の礼二さんが相槌を打つ。 「俺なんて、買ってもらわれへんから。親の茶色い旅行バックやったんよ」  礼二さんは笑った。 「友達にいじられてな、辛かったわ。もう、笑いにするしかないから。俺も笑いに変え

          かりんのかんづめ ~貧しさとノーブランドのジャージと妖精~