カルチャーは経営資源
もしも会社がマシンだったら、必要なレシピ(つまりミッションやビジョン・そこに到達するための戦略・それを遂行する計画)と素材(モノ・カネ・情報・時間・知的財産)をインプットするだけで期待するアウトプットを得られるのかもしれません。
しかーし。
会社ってのは営利行為を業とする「法人」であって、法律によって「人と同じように権利・義務を認められた組織」であり、その組織=Companyとは集団・仲間と同義でもあります。つまり、ヒトの集まり。マシンではないことは自明(遠くない将来、スカイネットよろしく今後はヒトが介在しないマシンによる会社のようなものも生まれてくるのだと思いますが、少なくとも2024年時点では会社=ヒトの集まり。)
ヒトの集まりであるなら、当然、そのヒトたちが、考えて・動いて・悩んで・その結果を喜んだり・悲しんだり・もっと楽しくしようと足掻いたり、その経験そのものや、そこから生まれるキズナ・想い・雰囲気、これらすべてひっくるめて会社のカルチャーであり、それは間違いなく会社の大切な資源のひとつだと思うわけです。
であるなら、会社の活動素材としての経営資源には、ヒト・モノ・カネ・情報・時間・知的財産、この6つに「カルチャー」を加えて7つと位置付けて、大切に育てていきたい。
「素晴らしい会社活動の結果からカルチャーが生まれる」、そうかもしれません。
一方で、「素晴らしいカルチャーがあるから、素晴らしい成果を生める」という順番もありそうだし、それを優先する経営スタイルがあっていいと思ってる。
「どういう方針・方法で、会社の売上・利益を獲得し従業員の生活を守っていくか」
それはもちろん重要。だけど、それだけでは絶対にダメ。
従業員は、売上・利益製造マシンではないからです。
仲間と楽しく仕事をやれているか
信頼・尊敬・共感できる先輩や上司がいるか
やりたいことをやりたいと自由に声に出せる環境か
正当で適正な評価を得られているか
目指す将来に向けて進めているか、そのための支援があるか
こういったことに対する答えの固まりがその会社のカルチャーですし、そのカルチャーがどうあるべきかを議論したり、そのあるべきに近づく努力自体もカルチャーの一部だよねと思うわけです。
これに注力しないどころか意識すらせず営利行為のみに注力するような会社では、必ず従業員から悲鳴があがってしまうでしょう。逆に、カルチャーばかりを重視してしまうと売上・利益がないがしろになってしまい営利行為が立ち行かなくなってしまいます。
つまりバランス。
¥=売上・利益
♡=カルチャー
これらそれぞれを、シーソーの左右にのせたとき、どちらかが極端に下がる・上がるようなことがなく均衡を保っている絵をアタマの中に描いて、なにかの分岐点ではそのシーソーのバランスが崩れてないか、をイメージしどちらに進むか、どちらを取るかを判断する、これを従業員全員が常に意識できるような会社は素晴らしい会社であり続けることができるように思います。
経営資源には、ヒト・モノ・カネ・情報・時間・知的財産に「カルチャー」を加え、それをバランスよく醸成させていく。この努力は全ての企業にあってよさそうだよなー。とオフィスの天井を見つめながらボンヤリと考える豪雨の日。
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