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消雲堂自分史 阿武隈川

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駄目な人間の私が、どうやって生きてきたのかを再確認するマガジンです。自分のためのものですが、興味のある方はどうぞご覧下さい。
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2022年2月の記事一覧

愛すべき傍観者「おろち」

愛すべき傍観者「おろち」

「楳図かずおさん」

僕は子どもの頃に楳図かずおさんの「へび少女(1966年~)」「赤んぼう少女(1967年~)」などをチラ読みしたことがありますが、全編を読み通したことがありませんでした。何故なら、残念ながら僕の妹は少女漫画を読むことがなかったんです。楳図さんのほとんどの作品は少女漫画雑誌に連載された作品ですからね。ですから恥ずかしながら僕がたまに買ってきて、断片的に読むんです。

「ウルトラマ

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Web会議

Web会議

先月と今月は、いつもの目黒での打ち合わせが、Webミーティングになっています。本日も同じです。僕はWeb会議に慣れていないので、最初は、なかなかうまくつながらなかったんです。恥ずかしいですね。なんつってももう65歳だし、会社を辞めて10年以上ビジネス機器というか慣習から隔絶されていましたからね。それに自宅はガラクタ倉庫みたいになっていますから背景に気を配らなければなりません。あ、背景はボカシたり変

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坂口尚「石の花」

坂口尚「石の花」

坂口尚さんの代表作「石の花」が大判で復刊されています。全5巻になります。嬉しいですね。巻頭のカラーイラストが美しいですよ。最終刊の5巻には1970年の作品『抵抗の詩』が初収録されているそうです。昨年から今年にかけて谷口ジローさんや大友克洋さんの作品も大判で復刊されているし、本当に嬉しいですね。

坂口尚さんについてですが、Wikipediaを参照すると、定時制高校時代の1963年に虫プロに入社。高

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生死生命論「余命」その1

生死生命論「余命」その1

突然、「あなたの余命は3ヶ月です」と言われたことがありますか?
僕はありません。しかし、この後(明日にでも)、そう言われる可能性はあります。そう言われたらどうしましょう? 黙して死を迎える勇気がありますか? 

僕はありません。覚悟なんてできません。きっとジタバタしながら、そのイライラを家族にぶつけるでしょうね。僕は飽きっぽいのですが、生きることに対しては飽きっぽくありません。何せ、もう65年も生

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Tokyo Ten thousand scenery「新宿ションベン横丁の黄昏」

Tokyo Ten thousand scenery「新宿ションベン横丁の黄昏」

また昔話です。

20代前半、目黒の美術研究所に通っていたときのこと。美術研究所には絵を習うという前提で通っていたのですが、通っている人たちは本気で絵を志す大人ばかり。若者といえば美大受験のための人たちで、僕のように「漫画を描いていたけれど絵が下手だから習いに来た」的な輩はいるはずがない。

ただし、奇妙な人たちはいた。絵描きを志す人たちの中にも才能のない人がいて、そういう人たちがえてして自分は天

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Tokyo
Ten thousand
scenery「西新橋の父」

Tokyo Ten thousand scenery「西新橋の父」

20代に終わりを告げる昭和61年…。今から36年も前のことですね。

当時は西新橋にあった農業の業界新聞社で働いていました。一応、農水省の農林記者会に籍を置く新聞社でしたが、農協に寄生してようやく商売が成り立っているような吹けば飛ぶような小さな会社でした。

僕はそこの新聞記者ということなんですが、当時から「まともな文章」を書けなかったので、新聞記者だなんて自分から名乗る自信はありませんでした。し

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