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消雲堂自分史 阿武隈川

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駄目な人間の私が、どうやって生きてきたのかを再確認するマガジンです。自分のためのものですが、興味のある方はどうぞご覧下さい。
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2020年12月の記事一覧

「懐かしい車」

「懐かしい車」

夜の散歩で見つけたスバル360です。
僕の父は、「新しモノ好き」で、興味のあるモノは片っ端から買っちゃう人でした。父が初めて購入した車が、このスバル360でした。記憶が定かではないのですが、初めは金色みたいな趣味の悪い色でしたが、そのうちオーソドックスなベージュだか白に交換してもらったようです。当時僕たち家族は青森市に住んでいました。僕が小学1年から4年までのことです。

当時、このスバル360で

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Night walk

Night walk

僕が群馬の私立大学に入学して2年目のことです。その大学で赤城山の山頂から夜通し歩くという「赤城山競歩大会」が開催されたのです。大学創立後初の競歩大会であり、僕たちがその第一号でした。

当時の北関東では、水戸の高校生の夜間歩行行事を描いた恩田陸さんの小説「夜のピクニック」のように夜通し歩くことが当たり前のように行われているようでした。僕は、徹夜で名峰赤城山を降りて埼玉県寄りの利根川河畔に建つ大学ま

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永井荷風の大黒屋

永井荷風の大黒屋



*写真は京成八幡駅前にあった割烹・大黒屋のかつ丼です。

昭和の文豪・永井荷風は、昭和34年の4月30日の朝に千葉県八幡の自宅にて吐血して亡くなっていました。当時の通いのお手伝いさんが発見したそうです。吐血した中にはご飯粒が混じっていました。家風の最後の食事は、前日に食べた京成八幡駅前の割烹・大黒屋のかつ丼でした。

僕は千葉県に住んでいますから、大黒屋のかつ丼は何度も食べたことがあります。嵐

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入院2

入院2

僕が入院している病棟の5階では昼間から悪酔いした酔っぱらいのように同じ言葉を繰り返して大声で騒いでいる老人がいる。認知症だと思われるのだが、僕の知っている認知症とは少し違うようだ。もっと重度の症状のようだ。
 
叫んでいる内容はよく聞き取れないが「おーい、おーい、おーい」「きょう子、きょう子ぅ~」「シズぅ~」と複数の名前を呼んでいるようだ。

それを聞いていると、内容から情景が思い浮かんでくる。陽

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入院1

入院1

昨年の今頃のことです。スマホのカレンダーに、その記録があります。12月5日に38度の熱が出ました。寒気がして具合が悪かったのですが、翌日には熱が下がったので、病院には行かなかったのです。しかし、その後、気持ちの悪い異変が起きました。10日から12日まで3日間続けて鼻血が出たのです。熱は平常でした。僕は基礎体温が低く35.5度くらいです。

それから2日あけて15日に東京で打ち合わせに参加して帰宅し

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