熊坂仁美

Webメディア「サーキュラーエコノミードット東京」編集長。 東北大学大学院経済学研究科…

熊坂仁美

Webメディア「サーキュラーエコノミードット東京」編集長。 東北大学大学院経済学研究科 博士課程1年。テーマはサーキュラーエコノミーと地域。実生活では #東京サーキュラー生活 を実践中

マガジン

  • 60歳からの人生設計

    いよいよ人生も最終ラウンド。どう生きるか?思うところを綴ります。

  • 住んでみた北欧

    サステナビリティ、サーキュラーエコノミーをテーマに北欧の長期滞在。

最近の記事

欧州出張を終えて、ひとまず振り返り。

16日間の欧州行を終え、土曜午後、帰国した。どっと疲れが出て、帰宅してから翌日曜の夜までほとんど寝ていて、気づいたら新しい週が始まろうとしている。有意義だけどハードな旅だった。 今回は滞在中にマメにこのnoteを更新しようと目論んでいて、実際2日間は頑張って更新しているが、そのあとさっぱり書かなくなってしまった。期待していた人がいたらほんとすみません。現地で書くのと、こうやって帰国後に書くのとではモードが違うので、できれば現地でライブ感をもって書きたかったのだけど、note

    • スイーツの都ブリュッセルはEUの都でもあった。

      ブリュッセルに来た理由 ほとんどの日本人にとって「EU(欧州連合)」は関係ないし興味もないと思う。2016年に大きな話題となった英国のEU離脱(ブレグジット)を決めた国民投票だって、多くの人にとって遠い国の遠い出来事だっただろう。実際、私もブレグジットの頃はそうだった。 しかし、サーキュラーエコノミーを学んでいくと、EUの存在はとてつもなく大きい。2019年、初の女性トップ、フォンデアライエン委員長率いる欧州委員会がグリーンディール政策を最優先課題と位置付けた。これによっ

      • 2024欧州、サーキュラーエコノミーの旅。

        今日から8月2日までの約2週間、サーキュラーエコノミーをテーマにベルギー、オランダに滞在する。 ユトレヒトのサマースクールで1週間、そのあと大学院の研究の予備調査でオランダ北部のフローニンゲンに5日間、その間本業の記事執筆のための取材も入れている。ユトレヒトの前には週末なので3日間、未知の国だったベルギー観光もちゃっかり入れた。 楽しそう!と思うかもしれないが、仕事のアポどりが難しく難航していた。しかしたくさんの方のお世話になり、なんとか目標の取材数はクリアしそうだ。うち

        • "ほぼ和食"にしたら身体が絶好調になった話【東京サーキュラー生活#7】

          東京に引越してから3ヶ月になろうとしている。引越は生活習慣も変えるチャンスだと気づいて、これを機に「良い生活習慣」を身につけようと試みている。 昭和な食卓と家仕事を楽しむ朝は4時半に起床してすぐにストレッチと掃除。天気のいい日は散歩、1ヶ月前からは近所のジムで15分ほど筋トレ。そして特にこだわっているのは食事だ。 会食以外は和食を中心に三食自炊。加工食品やスーパーの惣菜は摂らない。植物油や砂糖を極力使わない。根菜やじゃこを使った常備菜は常に2種、ぬか漬けのホーロー容器には

        欧州出張を終えて、ひとまず振り返り。

        マガジン

        • 60歳からの人生設計
          12本
        • 住んでみた北欧
          16本

        記事

          海外大学のサマースクールに申し込んだ話。

          この夏、ユトレヒト(オランダ)のサマースクールに行くことにした。といっても1週間のみ。先ほど申し込みを済ませたばかりだが、自分にしては珍しくいろいろ悩んだので、その一部始終を書いてみる。ミニ留学とも言える海外のサマースクールに興味のある方の参考になれば幸いだ。 そもそもサマースクールって?海外大学のサマースクールは、夏休みの授業がない期間を利用して、テーマごとに受講生を募集するもの。自分が学びたいテーマを日本にはない視点で学べるというところがすごくいいと思う。 大学によっ

          海外大学のサマースクールに申し込んだ話。

          使いにくい昭和的キッチンが快適になった話【東京サーキュラー生活 #6】

          キッチン、なんとか整いました。 新しい生活が始まったこの1ヶ月は、忙しくも充実した時間を過ごしていた。 家具や小物などが揃って部屋がほぼ整った。「機能的であること」「心地よくいられること」の二つを考えて、頭を悩ませながらも買いそろえていく過程は案外楽しい。 特に、#3で書いた「昭和テイストの使いにくいキッチン問題」。 自炊を基本にしている私にとって料理はとても大事だけど、そこに時間をかけたくない。できる限り効率性のよいキッチンにしたい。背よりはるかに上の戸棚にいちいち背

          使いにくい昭和的キッチンが快適になった話【東京サーキュラー生活 #6】

          社会人大学院から国立大博士課程へ〜受験&入学顛末記【60歳からの学び直し】

          4月3日、東北大学大学院の入学式が行われ、出席してきた。修士の時には入学式も卒業式も出なかったので、高校卒業した1978年の慶應大学入学以来、実に46年ぶり(半世紀近い!)の大学入学式である。 不覚にも涙した理由 会場は仙台で一番大きい箱、ゼビオアリーナ。それでも学生総数16,000人の大きな大学なので、学部と大学院の二部制で行われた。今年の院の新入生は修士・博士合わせて約2,000人とのこと。 留学生が多いので、式はほぼバイリンガル、アカデミックな雰囲気で行われた。初

          社会人大学院から国立大博士課程へ〜受験&入学顛末記【60歳からの学び直し】

          賃貸でもOK「壁掛けホワイトボード」で家を研究室にしてみた

          いよいよ始まる研究生活 先週、入学式とオリエンテーションが行われ、いよいよ今週から大学院の授業が始まる。修論が終わってから卒業式や引越などもありサボりにサボっていただのだが、そろそろ博士課程の学生として腰を据えて研究を進めていかなければならない。小休止のつもりがはや3ヶ月。もはや待ったなし、まき直しに迫られている。 修士の時には市ヶ谷にある大学院の自習室を自分の研究室代わりにしていたのだが、博士では大学院は仙台なので、拠点である東京の自室でもろもろ進めなければならない。

          賃貸でもOK「壁掛けホワイトボード」で家を研究室にしてみた

          葛飾北斎と永六輔の意外な共通点【江戸の街歩き】

          ふと見つけた北斎の墓 土曜。合羽橋での買い物からの帰り道、元浅草付近を歩いていたら、旧跡の看板が目に入った。「葛飾北斎の墓」とある。 北斎は大好きで、生家跡に建てられた墨田区にある北斎美術館は訪れたことがある。でも墓がどこにあるかは知らなかった。なんと、家の近所だったとは。 お詣りしようと寺に入っていくと、墓所の入り口でご老人に声をかけられた。ちょっとよく聞き取れなかったので、「北斎さんのお墓に」と言うと、こちらです、と案内をしてくれた。この寺(誓教寺)のご住職とのこと

          葛飾北斎と永六輔の意外な共通点【江戸の街歩き】

          「これ本当に必要?」を疑ってみる【東京サーキュラー生活 #5】

          掃除機は自分に必要か 引越当時、掃除機をどうしようか考えていた。今や掃除機もスティックタイプからロボットタイプまでいろんな選択肢があるので迷ってしまう。 特に最近はロボットタイプが人気で、前にも紹介した家電サブスクのレンティオでは、ルンバi2(新品39,800円)が中古だと月額980円のキャンペーンをやっている。しかも最低期間の縛りなし。福島の家では長年ロボット掃除機を使っていてその便利さはよくわかっているので、一瞬いいかも、と思った。 しかし、よくよく考えれば東京の部

          「これ本当に必要?」を疑ってみる【東京サーキュラー生活 #5】

          「人を家に招く」のハードルを下げる【東京サーキュラー生活 #4】

          家に人を招きたい 新居はまだもろもろ整備の最中だけど、さっそく友人のマッキーが高級シャンパンを持ってお祝いに来てくれた。記念すべきファーストゲストだ。 東京暮らしをするにあたって、廃棄を出さない循環型のサーキュラーな生活をすると決めたのだが、実はもうひとつ決めている生活スタイルがあった。 それは、人を招く家にすること。 といっても、ホームパーティとか、おもてなしとかそんな大層なものではなく、外で飲む代わりにうちで飲む「家飲み」に近い。福島では家の台所にカウンターを設

          「人を家に招く」のハードルを下げる【東京サーキュラー生活 #4】

          キッチンを整えて幸福度を上げる【東京サーキュラー生活 #3】

          北欧で学んだ「快適さの追求」 2ヶ月半の北欧暮らしで最も影響を受けたのは、QOLを追求するようになったことだ。QOL(Quality Of Life)とは、生活(人生)の質のことで、私の解釈では「常に快適であること」だ。 これは全く単純な話だ。一日24時間のうち、1分でも多く快適な時間が過ごせれば、それだけ幸福度が上がるし、逆に不快な状態が続けば幸福度はだだ下がりする。60年生きてきて思うのは、何でもない毎日の生活が最も大事で、幸福度を決めてしまうということ。特に自宅は

          キッチンを整えて幸福度を上げる【東京サーキュラー生活 #3】

          60代一人暮らし、始まる。【東京サーキュラー生活 #2】

          区切りの春です。 先週、無事引越を済ませ、台東区の1DKの一室に落ち着いた。 とりあえずの荷物を入れたスーツケースを引きずり、東京に向かう新幹線の中で書いたこのFacebookの反響が大きくて少し驚いた。 先日の修士の学位授与の謝恩パーティでは、某先生に声をかけられ、しっかり見てくださったらしく「あのFacebook、エモかったですよ。過去いちエモかった。写真が良かった」と言われた。この年で、18歳のときと同じことをしている、というところに共感いただいたらしい。 そう、

          60代一人暮らし、始まる。【東京サーキュラー生活 #2】

          新居の家財道具をどうするか【東京サーキュラー生活#1】

          モノに頭を悩ます日々 今週末の引越の準備で追われている。 私の場合は今の家はとりあえずそのまま残すので「退去」の必要はなく、完全な引越と比べるとかなり楽なものだと思う。 にもかかわらず、やることの多さに圧倒されている。 そしてそのほとんどが家財をどうするか。つまり「モノ」をどうするか、ということだと気づいた。 どんなモノを部屋に入れ、どんな配置をし、どんなふうに使うか。 どんなモノがあれば部屋を快適に、素敵にできるのか。 どんなモノがあれば家事が効率的になるのか。

          新居の家財道具をどうするか【東京サーキュラー生活#1】

          「東京サーキュラー(循環)生活」始めます

          二拠点→地方でリモート→東京に引越 世の中がまだコロナに支配されていた2年前の3月。市ヶ谷の大学院に行くことが決まり、オープンしたばかりの浅草橋のコリビング「THE DAY」に入居した。コリビングとはリビングの共有という意味で、ビジネスホテルをリノベした個室型のシェアハウスである。キッチンつきの広くて開放的なリビングルームが魅力の施設で、現在も満室が続いている。 単位を取り終えて大学院に通うことがなくなってからは福島の家に戻ってリモートワークをしていたのだが、ここにきて対

          「東京サーキュラー(循環)生活」始めます

          社会人大学院修士課程で何を得たか

          矢のように過ぎた修士2年目 このnoteで過去いち反応があったのは、社会人大学院の1年目を振り返ったちょうど1年前のこのポスト。学費や二拠点生活コストのことなどもリアルに書いたからだと思う。やっぱりみなさん「いくらかかるか」に興味あるんですね。 そしてあれからまた1年の時が流れ、修士課程のゴールでもある修士論文もこの1月に提出、口頭諮問を経て無事受け付けていただき、今月末、政策学修士の学位をいただけることになった。 M2(2年目)は2ヶ月半の北欧滞在もあり、M1よりさら

          社会人大学院修士課程で何を得たか