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日々掌編短編小説(そよかぜの千夜一夜物語)

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2020年1月1日から、ほぼ毎日掌編小説を執筆中。東南アジア小説をはじめ、興味のあるあらゆるジャンルをネタにして作品を発表しています。ちなみにこちらには「書き下ろし」としてしばら… もっと読む
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2022年12月の記事一覧

2022年のわたしと仕事 第1066話・12.31

「わかったよ」の声が響いた。だが目の前に置いてある、予約注文で届いたばかりのお節料理のパ…

今日のおうちごはん 第1065話・12.30

「はい、いただきます」まずはビールを飲む。「おいおい、早いよ!飲むのって」遠くからこっち…

私だけかもしれないレア体験 第1064話・12.29

「新作第一号だもんな」働き者と自称する男は、ようやくできた試作品、新製品に満足すると、家…

運試し擬人化 第1063話・12.27

「よしタマ、今から擬人化を試そう」目の前の主さんが突然意味不明なことを言い出す。  だが…

至福のスイーツ 第1062話・12.26

「さて、終わったな」ケーキ屋の店主は、時計を眺めながら閉店の準備を始めた。ここはとある個…

クリスマスの過ごし方 第1061話・12.25

「そ、そうだね。さすが!それで夕食も早く取ったんだ」と私は笑顔で返した。だがそれはもしか…

クリスマスイブ 第1060話・12.24

「おかげで、見事にスッキリしたな」予定が無事に終わった。こうして、明日はゆっくりとクリスマスイブを過ごせる。何しろ今年は付き合って半年の彼女と初めてのクリスマスだ。  どうすごそうかと、1か月も前から悩んでいた。何せ非正規の契約社員なので、収入はそれほど良くはない。だからあまり高いレストランに行くとかは無理。彼女もそのことは理解している。 「さてどうしたものか」と考えていたら、彼女から連絡が来た。それを見ると、行きたいところがあるという。そのためにはクリスマスイブは夜を待た

無意味な一日 第1059話・12.23

「徐々に首をかしげたくなるような不思議な気持ちだ」目覚めると頭がモヤモヤしている。別に体…

死を書くということ 第1058話・12.22

 明日はどうなるのかと思いつつ眠る。こうして眠ったが以降の記憶がない。「もしかしてこれは…

不思議な一日 第1057話・12.21

「今日も楽しく幸せに過ごせた」と、内心喜んでいる。ちょうど1日が終わりベッドに入った瞬間…

最終的にブリになる 第1056話・12.20

「ほろ苦い思い出は、人生の教訓になる」目の前にブリの造りを眺めながら海野勝男は静かにつぶ…

執念第一 第1055話・12.19

「執念とはあまりよろしくないですなぁ」今日は近くの寺に来ている。ちょうど住職がいらしたの…

失敗と反省とほろ苦さ 第1054話・12.18

「こうして改めて10年ぶりの店に入ったんだ」「へ、それがどうしたってんだ?」一瞬にして否定…

10年ぶりに変わり果てた? 第1053話・12.17

「もし、10年前のあの時にこの店に入らなければ」美月は店を前にしてこんな感情にふけってみた。何だろう?久しぶりに来たからだろうこんなことを考えたようだ。美月は旅行の最中である。  美月は元々ひとり旅が好きで、以前の旅行で10年前にもひとりでこの町に来た。だが、実際には4年前と2年前にも来ているから、町そのものへは4回目の訪問だ。  だけど目の前の店に10年ぶりに来たのは事実である。2回目に町に来たときは友達と一緒だったので、友達の希望を優先した。前回の時はまたひとりで来たが