010.面会中止の表記みると複雑な思いです。
2018年11月。大腿骨骨折をしました。股関節にハマってる大腿骨の突起部分付近が折れました(プラモデルでいう関節部分にはめ込む丸みのあるあの突起物)。。。おじいちゃんおばあちゃんに多い骨折のようです。
現在
コロナ対策で、知っている病院さんはどこも「面会中止」となっています。
「もしあの時に面会中止になってたら・・・」と考えるととても複雑です。
現在、長期入院されていらっしゃる方、精神的に大丈夫かなと勝手に心配しています。。。
面会システムはあったほうがいいかどうかは人それぞれ。私は、年齢に似合わず入院経験値が多いほうなのですが通常「面会はあったほうがいい」派です。現在、私自身が入院しているわけではないのでこの状況下にもし入院してたらどんなことを考えるんだろうと思います。
70超えている父親に「入院多すぎだわー」と冗談半分で言われるくらい入院が多いのです。
父から、そういう事が言えるようになったのは私にとってとても幸せなこと。両親には感謝しきれないです。ほんと。
入院してる時って、ほんと「外の世界」を感じられないんですよね。
テレビで流れているドラマやニュース番組、ネットにながれる情報、いつものように得たとしても、大部屋でも個室でも普段の自分の生活サイクルはなかなかできません。
食事の時間も決まってるし、就寝時間も決まってる、体が動かせない状態なかなか寝付けないだととにかく長いんですよね一日。本読める状態だったりすると自分なりのサイクルを構築できるかもですが、そのサイクルもすぐ構築できるわけではないので人によってはほんと大変だと思います。
私の場合
救急車で運ばれて検査終わって、まだ自分の置かれている状況を把握できてない時は「入院はしない」と言ってましたが、「とにかく今夜だけでも入院」という運びになり・・・深夜の病棟のベッドで医師に現状を最悪な事態も含め丁寧に説明してもらって手術・入院ということになりました。
手術は何度も経験してますが、骨折による手術は初!
しかも数か月前に足首くるぶしの上部分を骨折済。テレビで年に何度も骨折って話やってたけどまさか自分が。。。
車椅子、ギブス、松葉杖と過去に何度も経験してますが、骨折は初。それもその年に2度。それがショックでした。
20歳以降も入院、点滴、手術、と病院生活を何度かしていて一通りの入院患者の心構えはできていると自負してましたが、こういうショックがあるなんて予測できませんでした。
医師は経験をもとに患者の状態から最善な方法を見つけそれに沿った計画を立てて実行するのですが、どんな手術でも完璧なものというのは存在しないしメリット&デメリットはあると思います。医師は患者に対してのリスク説明も重要なんですよね。術後はどうなってるのかは医師も見守って「臨機応変に対応」するしかないし、患者は「やれることやるしかない」んですよね。
この時の私は「まな板の上の鯉」でした。
手術室は寒いのなんの。。下半身麻酔は医師の声が聞こえて。。不安で不安で。。。最後は寝てた
手術終わって、その夜は血液循環させる機械をつけて。。この機械、強めのマッサージ機みたいなものなのだけど音がグルングルンするんですよね
尿管チューブ抜いてもらえるようになった頃、「やっと尿管チューブがはずれる幸せ」と「恥ずかしさ」が同時に襲ってきます。だって、尿管チューブぬくのも看護師さん。。。もう何も言いません。経験したことのある方なら分かってもらえると。
リハビリは手術翌日から始まったんですが、、、ほんと、動かない。私の場合「骨がひっつくまで骨に負担かけないリハビリ」という状態でした。動かないと筋肉衰えるし筋肉衰えると骨も同時に弱っていきます。
ここでいうリハビリとは、「筋肉の衰えスピードをゆるやかにするリハビリ」でして、それが予想を超えた試練でした。。。
奥さんに高額療養費の申請にいってもらって
車椅子で動けるようになって
最初に驚いたのが手術跡。
トイレに行って、包帯がズレ落ちて、手術跡あるであろうと予測していた場所にないんです。。。医師に確認したら、めちゃんこ小さい傷があるだけ。
「ボルト3本入ってるのにそんなに小さいの!?」って驚きました。
赤ちゃんのときにした手術は大きく存在感残っているのに。
(note記事001参照)
医療技術の進化はすごいです。
病院慣れしてきた頃、友人が面会に来てくれたり、この時はやっぱり嬉しい。
くだらない会話っていうのがとっても大事。
現実生きてるんだよ。
取り残されていないよ。
退院したらまた遊ぼうって何気ない一言とかすごい嬉しい。
点滴棒と一緒じゃない入院なんて初だったのでなんか新鮮でした。
写真みると嬉しそう。やっぱ面会はエネルギーもらえるんですよね。面会来てくれた方、メールやりとりしてくれた方、ほんとにありがとうです。
そんなこんなで、2週間程たってからリハビリ病院への転院することに。
手術してもらった病院さんはリハビリ病棟をもってる病院さんだったのですが、入院できる期間や親族の面会などの観点から、転院へ。病院によっては、そういうことも相談に乗ってもらえる専門の職業の方がいますので聞いてみた方がいいです。
入院中困ったことあったら、ネット検索じゃなくってまず目の前にいる病院関係者に確認することをお勧めします。※病院はそれぞれ病床数(ベッド数のこと)が違うし、病床数などによってできる範囲が決まっています。
転院当日、
骨ひっついてないのに、治ってないのに、悪くなってないのに、転院というのはちょっと複雑ですが
リハビリに専念するための転院と考え方かえると気分も少しだけ健やかに。
なぜ、このポーズしたのかわからず。。。
このあと医師から「術後6週間は骨に負担かかるリハビリしちゃダメだから転院しても1か月は本格的なリハビリできないよ」と釘をうたれつつ
初の介護タクシーで車椅子のまま運ばれるという初体験。
なぜかワクワクします。
このまま家に帰れればよかったのに、松葉杖で立ってても危険なのでそうもいかず。。
転院前に親族が見学にいって、「大部屋がいいです」といってたのに・・・
案内された部屋が・・・
かなり大きな個室だったので焦りました。。
患者が個室を望んだら個室料金発生するのだけど、病院都合で個室しかあいてない場合は料金発生しないことがほとんど。この部屋にいるあいだ、何度か確認しました。
こっから年末年始こみで3か月近く入院するわけなのだけど、ほんとに精神と時の部屋みたいな感覚でした。面会はほんと大事。
リハビリ病院ということもあり理学療法士&作業療法士さんが多く、1人の患者に必ず担当の理学療法士&作業療法士さんがつくというシステムでした。
「リハビリ病院に入院したいです」と誰でもすぐに入院できるわけではないようで、入院できる患者も絞られるそうです。
入院している患者さんの多くは80歳超えてたりするので、私は最年少。
彼らが40歳のときに生まれたばっかり、へたしたら50歳の時に私が生まれたみたいな。。。
私は人生まだまだ何も経験してないのかもと。
食事時間、就寝時間、リハビリ時間以外は自由にしていいよといわれてましたが、あっちこっち動けるわけではないので、立てるようになった時に手術してない足で歩行時にカバーできるように自主リハビリ。たまに音楽聴いて、本読んで。仕事もまるっとお休みさせてもらって。
ネットは面会時にやる程度にだったのがほんと良かったかも。
12月に入ってレントゲンで骨がくっついているのを確認してから本格的なリハビリになったのだけど、、、
手術した足側に体重かけていくことに。
初回に5キロ、異常なければ一週間後に10キロ、異常なければ一週間後に15キロ、、、
気の遠くなるリハビリ。
重心もずれているからバランスとるのがむずかしいんですよね。
かといって、普通に立つと手術した足に耐えれない痛みが体に走っちゃう。
地味に続けないと立てない歩けないのを実感。
家に外泊できるようになって、日常生活が尊いのを経験。
元旦だけ家で過ごせました。
体重かけれるようになってきた頃にロフストランド杖デビュー。この杖は体重かけても安定するようにできています。松葉杖は脇部分を固定してしまうので、こちらの杖が都合いい場合もあるようです。
初体験が多すぎます。
入院中に外泊をつかって「今、現在、自分1人でどこまでできるのか」を確認して「できること」「できなかったこと」を理学療法士&作業療法士に伝えるのも大事なこと。
そういうこともあって
半年以上前から行く予定だったシルクドソレイユの公演を奥さんとともに観に行きました。私は「やっと見れる!うぉー」と高ぶってましたが、奥さんは内心冷や冷やしていたそうです。ずっと「転ばないで」と言ってたような。。
アドレナリン出っぱなしで公演が終わるまで、「まったく問題ない」と思ってたけど、それは過信で、公演終わったら現実に戻って、帰るのがほんと大変でした。。。
理学療法士に伝えたらめっちゃ驚かれました。
好きなキモチ・好奇心は火事場のバカ力に匹敵することもあるのかも。
しばらく筋肉痛でベッドから立ち上がるのもしんどかった思い出です。
2018年一番しんどかったのがこの時かも。
病院内を手すり使って歩けるようになった頃、ロフストランド杖も卒業してマイ杖購入して退院。
杖は恥ずかしいかもしれないけど、明るくないと他人の目に入りません。他人さんは私に気づかず足を止めることなく突っ込んでくる可能性があります。私はすぐ動けないので止まるしかできないですが、それだけだとぶつかってしまう可能性あります。私が明るい杖を持っていることによって他人さんが先に私の存在に気付いてよけてくれたらラッキーです。
地面との接地部分が1点の杖はロフストランド杖と違って体重かけたらかえって危険だし、あくまで歩行補助的な用具です。
1つの杖で地面との接地部分が4点あるものがあったりしますので、理学療法士&作業療法士と相談して自分に合ったものを探すのがベストです。
この時は、病院内で歩ける=外の世界でも歩ける と勘違いしてました。
病院はあくまで立てるようになるまでの凹凸のない空間。
外の世界=凹凸ばかりの世界
というのに気付くのも退院してから。
3か月入院してると体力もないので、ちょっと歩いてはすぐ休憩な感じです。
散歩してるおじいちゃん&おばあちゃんの方が早く歩ける。
退院してからも、自主リハビリは続けないといけないし自分との戦いは続くんですよね。退院してからがほんと大変。
その後も、数か月、週に何度か外来リハビリに通ってました。
2020年がそろそろ終わろうとしてる今も自主リハビリは続いています。
入院中で面会できない方、とにかく気分転換だったり自分なりのサイクルみつけてくださいね。
リハビリやってらっしゃる方、一緒に頑張りましょう。
健康な方、入院はするもんじゃないし、入院しないためにもほどよい生活を。
タバコ禁止、酒禁止、でストレスになる方、それはそれでしんどいですよね、医師等と話し合いしたほうがいいですよ。
2020年、バタバタと大変だけど体調気を付けましょう。
体の替えはないので、自己管理大事だと思います。
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