クチバシ
大好きなお笑いについてだらだら考えたことをたまに書きます。
お笑い芸人にガチ恋する女の子の話です。 すべて架空の人物によるフィクションです。
いちお笑いファンが、客席から芸人さんを見たときに覚えた感覚をエッセイ調で1000文字程度で書いていきます。
高校一年の時「倫理」の授業があった。 日本史や世界史、政治経済なんかは選択授業なのに、なぜか倫理だけは必修だった。 だからといって特に力を入れているわけでもなく、担当は定年を過ぎたおじいちゃん先生で、私は倫理の授業以外この人を校内で見かけたことは無かった。 入学初日に貰った倫理の教科書は、なんか小さいし、他の教科と比べて薄いし、見覚えのない出版社。 一応授業にそれを持っていくのだが、おじいちゃん先生は全然教科書を使わない。 古いブラウン管テレビを教室に持ち込み、VHSを挿し
私は、ニューヨークさんこそ「伸び悩んでいる芸人のYouTube」の最高峰だと思っている。もちろん、贔屓目もあるので、そこはご愛敬として読んで頂けると幸いです。 本当は「ニューヨークがYouTube巧者である理由」というタイトルにしようと考えていたのだが、思ったよりソシャゲで喩えることができたので、ちょっと釣られるタイトルにしてみました。長いですが、どうぞよろしければ。 ●ニューヨークチャンネル「アイドル育成ソシャゲ」論 まず、ニューヨークさんのYouTubeは「アイドル育成
いちお笑いファンが、客席から芸人さんを見たときに覚えた感覚をエッセイ調で1000文字程度で書いていきます。 第九弾はカナメストーンさん。劇場、ラジオ、YouTubeと最近ひと際応援させて頂いているので。 客席から見える景色⑧ 夏の終わり、うら寂しい消波ブロックに真っ赤な風船が飛んでいる。潮風と共に上へ上へ昇って弾けて散るか、萎んで深い海底で落ちていくか。いっそ見届けてやろうと立ち止まる。学校へは行っていないけど、制服のスカートが揺れる。校門までは辿り着いたんだけれども、
先日最終予選が行われましたね！結果発表6月18日に向けて、 自分用に資料を作っていたので公開しておきます。 吉本さん以外芸歴の計算がちょっとややこしいので、もし間違えていた場合コメントなどで教えて頂けるととても嬉しみです( ;∀;) 最終予選進出者60組（芸歴順、敬称略） マツモトクラブ（SMA）10年目 シティホテル3号室（タイタン）10年目 河邑ミク（松竹）10年目 オズワルド（東京吉本）10年目 コットン（東京吉本）10年目 空気階段（東京吉本）10年目 さや香
いちお笑いファンが、客席から芸人さんを見たときに覚えた感覚をエッセイ調で1000文字程度で書いていきます。 第八弾はDr.ハインリッヒお姉様。単独で受けた痛烈な激情を文字に。 客席から見える景色⑦ 黒と濃淡の境い目の色、それを大きな水瓶にたっぷりと齎して。躰の胸元のあたりから粘り気のある液体を流し込んでいく。できるだけ神聖に、凛として荘厳とする。それが儀式の定めごと、透明な器にはヒトのかたちをした泥人形ができあがる。その人形をいざ、魂を容れる工程を行う作業場まで一人ひと
お笑いをしっかり拝見し始めてから、2年ほど。まだまだ新参の私ですが、最近フト気づいたことがあります。 漫才とコント、そういう括りに意味があるとは思わないのですが、私はめっぽうコントが好きです。じっくり考えたら、そういえば、純粋にネタだけを見た時に「面白い！」と強烈に思うのは断然コントだなあ～と思ったワケです。 更に言えば、お笑いにハマる前、M-1やキングオブコントが持つ絶大な効力を知る以前の段階の時（実際“芸能人”と“芸人”は同じだと思っていたぐらいです）、私はほとんど漫
いちお笑いファンが、客席から芸人さんを見たときに覚えた感覚をエッセイ調で1000文字程度で書いていきます。 第七弾はジェラードンさん。 客席から見える景色⑦ まるいぐにゃぐにゃを手のひらで押して三角形を作る。不平不満とエゴと欺瞞、慢心が反発してくるけどできるだけ、できるだけやさしく三角形。時には殴ったり蹴ったりして、慌てて拾い上げたりする。軽く水分を馴染ませて、大胆なようで繊細に。私は薄手のカシミヤを腕まくりして、その工作に余念がない。きっと最初は何か大層な大義名分があ
お笑い芸人にガチ恋する女の子の話です。 フィクションです。 仮面の舞踏会 #3 「篠山さん」 私が考えていたのは、春木くんのことだった。大好きな春木くんは来週、28歳になる。私は何かプレゼントを贈らねばならなかった。春木くんの煙草の銘柄、お気に入りのブランド、シューズメーカー、音楽、応援している野球チーム。あらゆる情報が私の脳を駆け巡っていた。 春木くんのSNSは勿論、親しい先輩のラジオ番組、同期とのインスタライブ、劇場公式YouTube、劇場関係者の個人Twitter、
いちお笑いファンが、客席から芸人さんを見たときに覚えた感覚をエッセイ調で1000文字程度で書いていきます。 第六弾はマヂカルラブリーさん。 客席から見える景色⑥ 走っている。逃げている。情動から。感傷から。心臓は早鐘を打って、地球と反対回り。都会の真ん中、取り残されたtokyo crossing。私は間違えるのが怖くていつも大事なものから目を背けていた。ある日宇宙から飛来したUFOに身体丸ごと拐われて、どこか遠く星々まで連れて行ってほしかった。友好的な宇宙人は、私を物珍
いちお笑いファンが、客席から芸人さんを見たときに覚えた感覚をエッセイ調で1000文字程度で書いていきます。 第五弾は私がお笑いにはまるきっかけにもなったロングコートダディさん。 客席から見える景色⑤ ロングコートダディ 水上に浮かんで流れるままに暮らしていたい。夜中コンビニまでの道程をとぼとぼ歩くのは、その理想にごく近い。タバコを購いたくポケットに小銭だけ詰め込んで、私は外気温と一体化している。さっきまで降っていた雨がなりを潜め、濡れた路上だけがその因果を表している。灰色
いちお笑いファンが、客席から芸人さんを見たときに覚えた感覚をエッセイ調で1000文字程度で書いていきます。 第四弾は大ファンのサンシャインさん。 客席から見える景色④ 私には、言いたいことがあった。内容なんて問わないから、何か叫びたいフレーズがあった。多くの、より多くの民衆に伝えたい言葉があった。私は上手く弁舌を振う術と唄を書く技術を身につけた。そして大勢の、より大勢の人間に声を届けるマイクを貰った。私は誰かに、名を呼んでもらうことを願った。それは親や友人ではなく、名も
いちお笑いファンが、客席から芸人さんを見たときに覚えた感覚をエッセイ調で1000文字程度で書いていきます。 第三弾はまたまた大好きなさらば青春の光さん。 客席から見える景色③ さらば青春の光 小さい頃は弱きを救けるヒーローに憧れた。彼らはお決まりのライダースーツを羽織って、どんな困難も苦悩も容易く解決してしまう。その努力と友情によって。喝采や羨望を受けるのはどれだけ心地よいだろうと思った。だけどいつの日か、自分の器を知った。矮小で狡猾で独善的な、どこまでも嫌な奴。そういう
いちお笑いファンが、客席から芸人さんを見たときに覚えた感覚をエッセイ調で1000文字程度で書いていきます。 客席から見える景色② 見取り図 西日が2年D組の教室を充して、まるで血の色みたいだ。私はその血溜まりを揺蕩って、机の線をなぞる。三十九名ぶん整然と押し黙り、教卓のほうを向いて並んでいる。吹奏楽部の管楽器に混じって、小気味よい陸上部のホイッスル。地図は描かれない行き場のない交差点のちょうど真ん中、私の居場所。几帳面な日直が丁寧に磨いた黒板に吾の影が伸びて、揺れる。私の
いちお笑いファンが、客席から芸人さんを見たときに覚えた感覚をエッセイ調で1000文字程度で書いていきます。 第一弾は大好きなニューヨークさん。 客席から見える景色#1 狭い部屋には帰りたくないから、安居酒屋に友人を呼びつける。フケた大学の講義を、さも英雄譚のように語って悪ぶるのが格好良かった。友人がコンビニのバイトを愚痴るのを、煙草の煙でふやかしている。はたちの我々は曖昧で、不安定で覚束なかった。正論好きの大人を嗤うのは、本当は縋り付きたかったから。ださい自分を演じるのは
仮面の舞踏会 #2 芸人にガチ恋する女の子の話。#1からお読みください。 新しい高校の制服を、いの一番に見せに行った。渋谷に程近い都立高校は、紺のプリーツスカートと学年色のリボンタイ、白いラインの配われたブレザーが可愛らしい。そこそこ優秀な学校に入ったからか、地元の中学よりはずっと治安が良かった。自分の趣味を明かすことは無かったが、私にとってはまだ居心地が良かった。 「部活入らんの？」 劇場の裏口から出て、春木君は視線で私を捜すようになった。私はわざと気づかぬ素振りをして
ども～、お笑い大好きクチバシです。 コロナ禍の中、毎年恒例「ABCお笑いグランプリ」の開催が決定されましたね。 決勝戦は7月12日（日）PM2:25～アベマにて生放送！ そこで、最終予選が今週6月26日(金)PM7:00に予定されているワケですが…。 こんな状況なので、どうやら映像審査だようで。関係あるのかどうかはわかりませんが、最終予選進出者全組の公式YouTube登録者を自分用に調べてみました。 第41回ABCお笑いグランプリ 最終予選Youtube登録者ランキング ☆
