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ふとん
2018年4月2日 01:36
まだ名前がないこの気持ちを、私は持て余している。まだ数回しかあったことがなくて、年上で、遠い存在の人。笑いかけてくれたり、名前を呼んでくれたりするけれど、そこにはきちんと壁が存在してしまっている。それでも、そのぶっきらぼうに見えてとても優しいところとか、低い声とか、ほんのりただようタバコの匂いとか、そんなところにふと、五感が持っていかれる。名前がない気持ちは、このまま気づいたら消えてし
2017年6月20日 17:07
先月末、ずっと好きだった人に会えた。少し難しそうな本をよく読んでいた人で、その人自身も最近は小説を書いているらしいと聞いていた。読んでいる本と同じように、少し難しい文章を書く人で、計算されたような文章だったけれど、その言葉の裏には強い意志と優しさがあったと思う。私は、彼の書く文章が好きだった。ある日、そんな彼が「あなたの書く文章が好きです。なんだか、心が温かくなるっていうか。」と言ってくれ
2017年4月24日 15:31
「この言葉が、あの人に届いて欲しいな」そんな気持ちで言葉が細々と紡がれる。誰に見せるわけでもなく、ただあの人に届いて欲しい言葉がある。ずっと好きだった人に。「ほんとはずっと好きでした」言えなかった言葉は、言えなかったからこそ自分の中に色濃く残ってしまって、なかなか消えてはくれない。言って楽になってしまえばよかったのに。形を変えた言葉の陰に気持ちを隠す。気付かれないように、でも気づい
2017年1月16日 23:59
大好きな人がいた。少し雑に書く字も、たまにしか見せない笑顔も、なぜか同級生にも敬語使うところも。特に、あの人の書く文章にいつもドキドキした。私にはない視点で、私とは全く違う切り口で文章が進む。言葉に向き合う姿勢が、キラキラ見えた。大好きだった、想いを伝えることはできなかったけれど。そんなあの人が、こう言ってくれた。あなたの文章がすごく好きなんだよなぁ。なんかこう、胸が温