とにかく、知ること。

顔や身体に刺青がある人をどう思います?
暴力団・マフィア・怖い・犯罪者・オシャレ、憧れ。
まあ様々な思考があるでしょう。

そこまで大多数が刺青の事を
<前向き>に捉えられていない傾向があると思いますが、
それはいったいどんな理由があるのでしょう。

<顔に刺青>の歴史は古いです。
そもそものSTART
入れ墨は刑罰でした。
(このそもそもの歴史が現在の偏見にも大きな因子でしょうね('ω')


<日本書紀>で履中天皇の治世に、弟であるスミノエノナカツオオジの反逆に連座したアズミノハマコが、目の上に入れ墨を施されたという記録が残っています。

この<顔>に入れ墨ってのは、当時
生涯にわたり「私は罪を犯した者です」という看板を掲げる事と同義です。
罪を犯せば、もう元(堅気の世界)には戻れない。一生十字架を背負う。ってことです。

少し視点が違いますが、
EXILEのアツシさんも刺青を入れた理由に

「一般の職業に就けなくする。音楽で生きていく覚悟の現れ」と発言しています。

入れ墨には
一般社会から離反。
そのような感覚が今でもあるようです。

まあ、
僕から言えばそもそも世の中に「罪」なんて存在しませんがね。('ω')

「罪」ってのは人間がその時代の秩序の為に決めているんですがね( ´∀` )
これは、まあ僕のニヒリズム世界観。

話は戻り、
この顔に入れ墨なんていれられたら
いくら反省していても
更生したとしても
社会では生きていけない。
いつでも、どこでも、誰にでも
罪人である事がバレる。

そんな残酷な世界線であったのですね。

刑罰が体系化した江戸時代。
僕の記事では晒し首、斬首、火炙り
などの刑罰を紹介してきましたが、そのほとんどが公式な刑罰になった時代が江戸時代です。

この入れ墨も公式なる刑罰になったのも江戸時代が有力です。

窃盗犯への処罰
島流しにあった罪人
に付加刑としてなされていました。
子供や女性とかも、関係ありません。
人間に対しての刑罰やったのです。

ある意味では刑罰は、
男女平等以上、人間平等やったんです。

顔の入れ墨で多かったのが
悪。という一文字
あるいは
十分字。
変わったものでは、眉の上に
大、○、〆、又、●
などなど、多岐にわたったようです。
半ばふざけて文字を決めていた事もあったそうです。

まさに罪人を人間扱いしないという世界観が垣間見えますね。

この中でも屈辱的なのがあって、
。です。

顔に犬の入れ墨。
これは、当時の意味としては
浅ましい畜生と同じ。
というメッセージになります。 

ひどいですね。
が、これが人間という動物なのです。

もちろん罪人達もあの手この手で対抗したようです。
例えば、
自分で上からもう一度入れ墨をして消したり
火傷と称して布を巻いていたり
バンダナのようなモノを巻いたり
色々と工夫して社会に戻ろうとしました。

今でも、
ヤクザは真夏でもスーツやら長袖を着ているのは入墨を隠す意味がありますが
入墨を隠すという価値視点は令和でも残っているのです。

が、江戸時代では
徹底して罪人を許しません。

隠しているのが発覚すると、
倍以上の入れ墨をいれる事もあったとの記録があります。

一度罪を犯した人間は、人間扱いしない。
畜生と同等に扱う仕打ち。

これが  
ちょっと前まで人間が平気で行ってきた事です。

さらし首にツバを吐いたり
火炙り刑の残骸を見て笑ったり
遊びで入墨の文字を考えて実施したり

これらは、
罪人に対して
反省や社会復帰や更生を
社会という大衆が徹底して許さなかった
という証左でもあります。

ちなみに!
公の刑となった江戸時代ですが、
実は今と同じく自らの意思で入れ墨を彫る人が登場したのも同じく江戸時代なのです。
刑罰としての入れ墨。鳶職人が男気を示すための豪華な入れ墨。
それは区別されていました。
後者を「彫り物」と言います。
現在でも、昔気質の人間は<入れ墨>と<彫り物>は別だと強く主張しています。

彫り物で有名と言えば、背中に桜吹雪がある遠山の金さん。
つまり、町奉行の遠山影元ですね。
ま、本当に彫り物があったかは不明だそうです('ω')

そして迎える明治時代。
外国人を意識しだします。
外国の視線を気にした政府によって、ついに入れ墨刑は廃止になります。
装飾としての入れ墨も禁止。
1872年~規制が解かれた1948年まで、入れ墨は非合法になったのです。

ほんま、改めてこういうのを知ると
なんでもかんでも人間が勝手に創造しているだけなんですよね。
勝手に入れ墨刑を創れば、勝手に非合法にして、勝手に回復させる。

この世界って、不思議。
本当は無色透明。
な~~んにもないんですがね('ω')
勝手に人が意味づけして、価値をつけるだけの事。
我々はもっともっと、いろんな事を疑っていくべきやと思います。

現在でも入れ墨やタトゥーや彫り物や刺青は、日本では迫害傾向にあります。
当院でも発覚すれば即刻首ですし、プールもスーパー銭湯も変わらず入店不可です。

歴史を見りゃ、仕方ないね('_')

1度の過ちで社会復帰が全くできないって社会もどうかとは思いながらも、
今の令和のように犯罪者に優しすぎる社会も僕はどうかなと思います。
なんでも節度でしょう。

江戸時代の残酷な刑罰が、
被害者の心を救っていた事も事実なのです。

罪を犯した人間が二度と社会復帰できないからこそ大衆の安心が存在していたのも事実なのです。

今でもベッドタウンや、子育て世代が集まるような地域に
犯罪者や変質者が1人でも現れてしまうとその秩序がすべて崩壊したりしますからね。

人を陥れる、潰す、苦しめる、殺める事で人生の生きがいを感じる人間もいるって事を、全員が知るべきです。

とにかく、知ること。
入墨やTattooなんかも
ただ何も知らずに偏見をもつんじゃなくて
歴史を見る、どのような価値創造があったのか見る。

世の中にはどのような人間がいるのかを冷静に把握する。

それらをした上で
改めて、
自分がどのように考えるのか
そして
どのように生きるのか
そして
どのように死ぬのか

ですよね。

人間は決して綺麗ではない。
が、

それを知ることが、人間開始です。










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