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秀作集

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割りかしよく書けている、読んでほしいnoteです。
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殺意の夏、高崎のムクドリを討つ

殺意の夏、高崎のムクドリを討つ

宮台真司をぶくぶくに太らせたみたいなジジイが電車内でマックのポテトを指3本使って食っている。駅前には推定4桁のムクドリがピーチクパーチク、日体大の集団行動みたいに飛び回るTAKASAKI CITY。パスタ屋に流れる10年代Jダサポップ。長居させないために流しているとしか思えないなどと毒づいていたら同伴者に失笑された。はっきり言ってもう夏に飽きている。何をしていても汗ばむ。イラつく。人間が臭い。ガシ

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君は産業廃棄物

君は産業廃棄物

生意気な後輩は素直で従順な後輩よりおじさんたちを喜ばせている、君らはいつまで「エヴァは旧劇派」アピールをしてるんだ、「気持ち悪い」って言ってほしいじゃないんだよいい加減にしてくれよ、ずっとおんなじことの繰り返しだ、暗闇でおじさんにチヤホヤされて喜んでいる女、同世代に相手にされないってつまりそういうことだ、そこら中でクソリプをしまくってるおじさん、おいほら、これを読んだらしれっと消しとけよ、セクハラ

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最も美しく、人生を燃やすための方法

最も美しく、人生を燃やすための方法

「あなたはこれからどんどん孤独になるよ」と言われたのは二十歳の頃か、その意味が年々よくわかる。1ダース分のチョコレート、その甘みと苦みを知っている人。私の業を見抜くその目も業。見つけてくれよ、私の詩は狼煙をあげている。幸いまだ気力体力共に充実しているし、すべてを捨てられる。パチ屋の駐車場、炎天下残された車中で死んだ子供、田舎・毒親・馬鹿の三拍子が揃うと666、地縁血縁の呪いに絡め取られ堕ちていくの

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点滅する裸の命

点滅する裸の命

昨日、六花ましろさんの引退公演に行った。

本当に美しい人だ。指の先、その微妙な角度、些細な動きの一つひとつまで、一寸の隙もなく美しい。木蓮がその白い花弁を綻ばせるかのような微笑み、掴みがたい、こぼれていくような美しさ、白い、美しい、白さ。浅い夢のようで、焼き付けるようにこの目でたしかに、たしかに見たはずなのに、その姿を忘れてしまう、そんな儚さ、惹かれた心が残り香のようにまだ、ある。これから先も、

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名もなき人生は無数の悲劇未満

名もなき人生は無数の悲劇未満

湖には他にも数多の不幸な女の子がいて、けれど王子に見染められるのは最も美しく、最も才能のある一羽だけ。そのたった一羽に選ばれることができても、それは人間に戻れる「チャンス」を得たにすぎない。誓われた愛が遂げられなければ、もう一生人間には戻れないのだ。白鳥の湖にはさまざまな版があるのでハッピーエンドのものも存在はするようだが、少なくとも私が観劇したピーター・ライト版では、愛は裏切られオデットは人間に

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強く儚い者たち

強く儚い者たち

クラゲやパラフィン紙、サイダーやガラス玉、プールの底の光の綾や風に揺れるレースのカーテンなどなど。そういう"透明なもの"は私も割に好きなのだが、そういうものをとりたてて好きだとか何とか言ってる奴は信用できねえ〜〜〜と思う。「姿かたちがあやふやなものに惹かれます」じゃねんだよ。そういうこと言ってる奴らには、どこか"臭いものに蓋をしている"感がある気がするのだ。何か気に食わない。HSPって結局一体何な

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