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【決算分析】霧の中の足跡。韓国HYBEで起こったクーデターの裏で、一体何が…。

こんにちは!

何度か記事にしているHYBE vs ADORの対立に進展があった。
(HYBEの内紛について知らない人はまずこの記事を読んでほしい)

 この進展に対して日本経済新聞から一部引用させてもらう。

ハイブは31日に開かれる予定のアドアの臨時総会に提出されるミン氏の解任案に対し、賛成の議決権を行使できなくなった。

日本経済新聞

今回明らかになったのは一旦ADOR代表のミンヒジンさんがADORのCEOを継続するということ。

今回の裁判結果に対して詳しく紹介している方がいたので,気になる方はぜひ。

この内紛の延長線上か,HYBEとしてもっと頭を抱える問題が出てきている。
それがわかるのが2024年第1QのHYBEの決算だ。
今回の記事では内紛問題の裏に隠れてしまっている決算の問題を取り上げ、あまりメディアで報道されていない、HYBEの現在をさらに深掘りする。


【決算の概要】

2024年5月2日K-POP最大の芸能事務所HYBEが1Qの決算を発表した。
これがまた衝撃的だった。

営業利益は143億ウォン。
(日本円にして1億5,000万程度)前年度比73%のマイナス。
純利益は28億ウォン。
(日本円にして2.800万円程度)前年度比88%のマイナス。

HYBEの決算より筆者作成

純利益がマイナスでなくなっただけ良いと捉えるか。
ただ、前年度比を見ればどのくらいまずい結果だったのか一目瞭然だろう。
HYBEの貸借対照表、損益計算書を貼っておく

HYBE公式サイト
HYBE公式サイト

この結果に対して現HYBEのCEOは、このように述べた。

朴智援(パク・ジウォン)最高経営責任者(CEO)は「株主に迷惑をかけた」と謝罪した。

日本経済新聞

【決算内容】

・WeversesのKPI

HYBEは自社でファンサイトを持っている。
これを「Weverses」といい、毎決算月にKPI(Key Performance Indicator(キー パフォーマンス インジケーター)の略で、「重要業績評価指標」というものを発表している。
今季はこの数値も気になった。伸び悩んでいることは火を見るより明らかだ。

HYBEの決算資料より筆者1部加工

私もこのファンサイトを使ったことあるが好きなメンバーがライブをしているのをみたくらいでYouTubeでいいのではないかと思ってしまった。
公式グッズを購入できたりするのだが新規のユーザーにどう付加価値をつけて獲得していくのか、YouTubeとの差別化をどう図るかが今後のカギになってくるかもしれない。

ここまで悪い内容ばかり話して方が、良い影響をもたらしそうな要因もある。
その一つがついに実になったゲーム事業だ。

・ゲーム事業の展開

知っている人は少ないのだろうが、HYBEは子会社に「NAECO」というゲーム会社を持っている。ここがついに待望の第1作目をリリースした。

ちなみにグローバルモデルになっているのは元欅坂という日本のアイドルでHYBEジャパンに所属する平手友梨奈さんだそう。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000339.000045862.htmlより

さらに言えばこのゲーム事業は現HYBE CEOのパーク・ジャイウォンさんのお墨付きと言える。

パーク・ジャイウォンさん 現HYBE CEO

実はこの方NEXSONという日本に本社がある韓国のゲーム会社の元CEO。
ゲーム事業に詳しいこの方が今後の成長に賭け、力を入れていくだろう。
さらにHYBEの決算報告書には今後も新しい作品をリリースする計画が記載されている。
ただ、ゲーム事業はアイドル事業同様に当たれば大きいが当たるまでが長い。
長期的な投資が必要になってくると思う。

そして最も良い影響になりそうなのがこれ。
ご存じの人も多いこれであろう。驚異的なデビューを飾った大型新人。

・新たな顔ぶれが衝撃の快進撃

TWSが2024年1月22日、ミニアルバム『Sparkling Blue』でデビュー!
さらに3月にデビューをしたHYBEの新人ガールズグループ ILLIT (I'LL-IT / アイリット)が 1stミニアルバム『SUPER REAL ME』でデビュー!

HYBR公式より

ともに衝撃的なデビューをし快進撃を見せた。
SNSを中心に広がりを見せ、ここまで期待を超えるような活躍をしている。
今後の活動とHYBEにとって明るいニュースになったことは間違いない。

【決算が悪い要因】

ここまで決算が悪かった要因はなんなのだろうか。
当然にBTSの活動休止、HYBEの内紛の影響があったことは当然考慮される。
またWeverses事業の伸び悩みも要因の一つだろう。
しかしこの結果はこれだけではないはずだ。
私たちが見えていない何かがまだHYBEにはあるのかもしれない。

【HYBEの今後について】

HYBEに投資をしていない私からしたらここまでエンタメを提供してくれるHYBEが面白くてたまらない。
アジアを代表するエンタメ企業のHYBEが世界に対してどこまで切り込んでいけるのか。お隣の日本からHYBEの行末を応援していこうと思う。

ではまた次の記事で〜👋


わたあめ 韓国WEBライター🇰🇷
韓国🇰🇷のK-pop、政治・経済、ビジネスニュースを中心にライター活動中!
🫧読書好き社会人3年目🗼
🫧TOPIK:3級保持(5級目指して勉強中)
🫧お仕事の依頼や書いてほしいトピックがあれば下記アドレスまで🧏🏻‍♂️  ML:miliiondreams515.gmail.com

【主なソース】

HYBE公式サイトIR資料室

PRTIMES


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