いつだって今だけ限定
「買ってきたよー。」
「わーい、まだあったんだ!」
「うん、まだ売ってた。」
「よかったー。」
こざるちゃんが期間限定の桜もちパイを買ってきました。
「CMやネットで見て、ちょっと美味しそうだし、食べてみたいねーって言ってたんだけど、お店を通りかかると いつも並んでいて、それで また今度でいいやって言っているうちに、もうそろそろ販売終了なんじゃない?って。」
「それで、今日こそ買おう!って行ってみたら、そしたら ちょうどそんなに並んでいなくて、チャンスだ!って買ってきたんだ。」
こざる達、嬉しそうに うんうん頷きます。
こういう期間限定のモノ、それが販売方法だと分かっているのですが、まんまとハマります。
今しか食べられない!と思うと、実はパッケージが春物に変わっているだけでは?という商品も、ついつい買ってしまいます。
「でも桜もちパイは、来年の春まで出さないはずだから。」
そんなわけで、もう売り切れになったかも?と思いつつも、無事にまだあったので買うことができました。
「お菓子はまだ桜のものが売られているけれど、この辺りの桜は、すっかり葉桜になっちゃったね。」
「あの時に、りこちゃんとお花見に行くことが出来て、本当に良かったね。」
うんうん頷くこざる達。
こざる達は、りこちゃんという人間のおばあさんと一緒に暮らしています。
りこちゃんは外出する時は車椅子なので、雨だったり、風が強かったり、寒かったり….高齢者なので、無事に お花見に行くには いくつかの条件をクリアしないとならないのです。
そして お花見ですから、ちょうど桜がいい具合に咲いている時で、もちろん 本人の体調がいい時となると、限られてくるのです。
「あの時、今だ!って行かれて良かったよねー。」
桜もちパイは、来年の春も 特に問題がなければ食べることができるでしょう。
もし食べられなくても、まぁ大した問題ではありません。
「りこちゃん、高齢だから、来年の春は わからないよね。」
特に今すぐどうこうといった病はないのですが、高齢者ですから、いつ何があってもおかしくはありません。
「いつだって今だけ。でも それは僕たちだって きっと同じことだよ。」
「年をとっていくと どんどん 今しかない!って思うことが多くなるけれど、若い時は今だけだし、10代の時、20代の時はそれぞれ その時だけ、今だけだよね。」
時が過ぎていくのは あっという間で、年をとる毎に どんどん加速していきます。
若い人は 今やりたいことがあれば、まだいいや、後でいい等と思わずに、どんどんやった方がいいと思います。
「行きたい場所も、チャンスがあれば その時に行った方がいいよ。」
「若い時に旅行で行って、感動して、とってもいいからまた来よう!って思っても、意外と また行く機会はないから。」
「お金持ちだったら、いつでも行かれると思うけれど。」
「また行きたいと思っても、限られた時間とお金だと、今度は違うところに行ってみようと思って、一度行った場所は また次の機会にしようと思うからね。」
その「次の機会」は、ありそうでなかったりします。
コロナ禍で、ほとんどの人の予定が、人生が大きく変わったと思います。
今更ながら、まさかこんなことが起こるとはね、と思いますが、人生、何が起こるか分かりません。
もちろん悪いことだけではなく、いいことも含めての、何が起こるか分かりません、です。
「ターシャ・テューダーさんも言ってたよね、『人生は短いから、不幸になっている暇なんてないのよ。』って。」
本当にその通り!
私達は皆、幸せになる為に生まれてきたのですから。
こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。
読んで下さって、どうもありがとうございます。
桜もちパイは、いい具合の甘塩っぱさで 他にはない美味しさでした。
よい毎日でありますように(^_^)
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