小堺丸子

小堺丸子です。 デイリーポータルZでたまに書いてます。 好きなものは酸っぱいもの全般と…

小堺丸子

小堺丸子です。 デイリーポータルZでたまに書いてます。 好きなものは酸っぱいもの全般と犬。 好きな言葉も「酸っぱい」と「犬」です。 宜しくお願いいたします。 Twitter: https://twitter.com/pekorinnote

マガジン

  • 鬱病を克服した私が、どうしても伝えたいこと

  • 短編小説

    苦手だけど書いてみた小説です

  • 半年で-10kgダイエット記事

    ウォーキングで半年で10キロやせた時の記録です。

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Dカップ詐欺裁判

まさかこんなことになるなんて… 私は間違っていない。こんな目に合わされるまで罪深いことをしたとは未だに思っていない。でもあの検事は、しつこいくらいに私を糾弾した。 ----- 「異議あり!」 検事は斜め上を指差し、大声で叫ぶ。 「あなたは今まで、鏡で自分の姿を見たことは無いのですか?」「あります!私だって不思議だなとは思っていました。でも、私はDカップです。」 「異議あり!」短気な検事が、私の言い分を最後まで聞かずに、また指を刺して申し立てた。 「あなたはまだ嘘をつく

    • 読書感想文:古賀及子さんの『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』(素粒社)

      古賀及子さんの本が出た! イエーイ! 友人の古賀さんの日記エッセイ本『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』が出た~! 装丁も超かわいい。さすが素粒社さんです。 私はふだんあまり読書をしないのだけど、古賀さんが本を出したとなったらそりゃあ読む。 なにせ私の身近にいるなかで「いちばん言葉を自由に操ってる人」だから。読みやすいし共感するし、いちいち表現がおもしろい。 古賀さんは、私もライターとして書かせてもらっている人気サイトデイリーポータルZの編集者であり自身も書き手。なので

      • ⑯わたしに起きたことと、みんなへの感謝

        わたしに起きたこと 簡単にはなりますが私の鬱病の過程を参考までに残します。(記憶が曖昧なところがあるので、後で追記・修正が入るかもしれません。) 2019年2月(40歳になったばかり) つとめていた会社が突如なくなる。ちょうど個人的な仕事の依頼がいくつかあったのでフリーランス活動をしながら転職活動。最初は何ともなかったのだけど、ジワジワと今後の不安がでてきて、5月あたりから焦るような気持ちがわいてきた。 2019年6月終わり頃 不調が足にでてきた。調べたところ、むずむず脚

        • ⑮鬱病を経験し、たどりついた考え。真面目に生きる必要はない、真剣であればいい。

          ※あくまで「私のケース」であること「私の個人的な考え」である事を念頭にお読みいただければと思います。 あなたは悪くない「でも私も悪くない」ここからは、私が鬱病回復後に辿り着いた考えです。 私は、30代頭くらいまで「人を嫌い」になれませんでした。苦手だなと思うことはあっても、嫌いにはなれない。それは優しさというより、自信の無さから来ている気がします。 それになにかトラブルがあったとき、基本的には自分に問題があるから改善していかないと、という考え方でした。 それは、メンタル

        • 固定された記事

        Dカップ詐欺裁判

        • 読書感想文:古賀及子さんの『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』(素粒社)

        • ⑯わたしに起きたことと、みんなへの感謝

        • ⑮鬱病を経験し、たどりついた考え。真面目に生きる必要はない、真剣であればいい。

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        • 鬱病を克服した私が、どうしても伝えたいこと
          16本
        • 短編小説
          1本
        • 半年で-10kgダイエット記事
          8本

        記事

          ⑭鬱病の人を助けたいあなたへ(5)いろんな制度の手続きをサポートする

          ※あくまで「私のケース」であること「私の個人的な考え」である事を念頭にお読みいただければと思います。 いろんな制度の手続きをサポートする私は鬱病になり、実家に引っ越しをせざるを得なくなった時、さまざまな手続きをしなければならなかったです。 たとえば転居届けなどの役所でしなければいけない諸々をはじめ、ネット環境の契約変更など、住所を変えることで、色々な手続きが必要でした。 でも、頭が回らないので本当に苦労しました。 丁寧に説明してくれはしますが、どれも頭が働かないので煩雑に

          ⑭鬱病の人を助けたいあなたへ(5)いろんな制度の手続きをサポートする

          ⑬鬱病の人を助けたいあなたへ(4)体験者に会わせる、入院の判断について

          ※あくまで「私のケース」であること「私の個人的な考え」である事を念頭にお読みいただければと思います。 体験が話せる人に会わせることは医者に行くのと同じくらい有効わたしは病気の間に、義理のお姉さんやいとこのツテなどで、精神病の体験談を実際に聞く機会がありました。みんな症状も、体験も、まったく違います。 それでも、たくさんの情報を持っているし、理解者です。 そういった人の話はとても参考になりました。どうやって社会復帰していくのか、どうやってそれまで過ごすのか。生きねばならない

          ⑬鬱病の人を助けたいあなたへ(4)体験者に会わせる、入院の判断について

          ⑫鬱病の人を助けたいあなたへ(3)お医者さんにはできない、あなただからできること

          ※あくまで「私のケース」であること「私の個人的な考え」である事を念頭にお読みいただければと思います。 必要とされている感じ前回の続きで、鬱病の際に嬉しかった対応の話になります。 幼馴染の家族にもとてもお世話になりました。 私が脚立をもってマンションから飛び降りに行こうと外を出たあたりで、幼馴染の奥さんに偶然あいました。私の状況を知った彼女はポロポロと涙を流して、「うちでご飯食べよう。夜にまた迎えに行くから」と言ってくれました。 その日から、これもまた記憶が曖昧で期間は覚

          ⑫鬱病の人を助けたいあなたへ(3)お医者さんにはできない、あなただからできること

          ⑪鬱病の人を助けたいあなたへ(2)受け止めるだけでいい、自分と切り離していい

          ※あくまで「私のケース」であること「私の個人的な考え」である事を念頭にお読みいただければと思います。 とにかく聞いて、受け止めるだけでいい。「死にたい」とばかり言っていた私が一番心が落ち着いた、相手がしてくれたことを伝えたいとおもいます。 それは「そうなんだね、〇〇(名前)はいま、死にたいと思ってるんだね」 これです。 私が死にたいんだ、と言うたび彼女は落ち着いてこれを言い続けました。 否定でも提案でもなく、ただ受け止めてくれるだけで、私はホッとすることができました。

          ⑪鬱病の人を助けたいあなたへ(2)受け止めるだけでいい、自分と切り離していい

          ⑩鬱病の人を助けたいあなたへ(1)否定せず、言いたいことを言わせる

          ※あくまで「私のケース」であること「私の個人的な考え」である事を念頭にお読みいただければと思います。 スマホが壊れるほどかけつづけた電話私は先述したように、最終的には本当にたくさんの方に救いを求めました。 特に、誰かと話さないと落ち着かない状況に陥っていた間は色んな人に相手をしてもらいました。 一番最初は自営業をしている上の兄に電話の相手をしてもらっていましたが、電話をかける回数が徐々にエスカレートし、兄のスマホの電池の減りが早くなり、最終的にはスマホが壊れました。大事な

          ⑩鬱病の人を助けたいあなたへ(1)否定せず、言いたいことを言わせる

          ⑨鬱病で苦しむあなたへ(8)。みんなに頼っていい、鬱病は強くなれるチャンス

          ※あくまで「私のケース」であること「私の個人的な考え」である事を念頭にお読みいただければと思います。 みんなに頼っていい鬱病になった当初、私は親しい友人にも状況を話すのをためらっていました。 恥ずかしさ、迷惑をかけたくない、そんな理由です。 母も家族以外には迷惑だから言うべきではないと言っていました。 でも私は耐え切れず、これは私の性格上もあるかもしれませんが、ついには本当に多くの人に助けを求めました。 家族・親戚たちのほかに、学生時代の友達(特に高校1年から仲が良い親

          ⑨鬱病で苦しむあなたへ(8)。みんなに頼っていい、鬱病は強くなれるチャンス

          ⑧鬱病で苦しむあなたへ(7)。いのちの電話はボランティア

          ※あくまで「私のケース」であること「私の個人的な考え」である事を念頭にお読みいただければと思います。 命の電話ここのパートで書くのがふさわしいかわかりませんが、どこかで書き残したいので書きます。 死ぬ方法や「死にたい」というワードをネットで検索すると、「いのちの電話」を代表とする、電話相談窓口へのリンクがサイトの一番上にでてきます。 私はいっときこちらにお世話になっていました。 でも、ぜんぜんつながりませんでした(2020年当時)。数えてはいなかったので、だいたいになりま

          ⑧鬱病で苦しむあなたへ(7)。いのちの電話はボランティア

          ⑦鬱病で苦しむあなたへ(6)。社会復帰は焦らない、採用側の人に伝えたい事

          ※あくまで「私のケース」であること「私の個人的な考え」である事を念頭にお読みいただければと思います。 社会復帰への道のりについて私が鬱病を発症したきっかけは将来の不安、特に再就職に対しての自信のなさから来ていました。 発病して、周りが「今は到底働ける状態じゃない」とさんざん言っているのに、私は「働き始めることができさえすれば、鬱病は治る」と真逆のことを言い続けていました。 なので鬱病初期の頃(閉鎖病棟の入院直前)、就職活動を無理やり進め、なんとか受かったものの1日しかメン

          ⑦鬱病で苦しむあなたへ(6)。社会復帰は焦らない、採用側の人に伝えたい事

          ⑥鬱病で苦しむあなたへ(5)。鬱状態の時に気にしなくていいこと

          ※あくまで「私のケース」であること「私の個人的な考え」である事を念頭にお読みいただければと思います。 お風呂に入るのが困難なほどの無気力閉鎖病棟に入院中、私は患者の中でも特に無気力だったと思います。 新聞もTVも本も見たくない、病院が用意する、たとえば書道や、好きなCDを選んでみんなで聞くこと、簡単なアクセサリーを作るといったような作業療法にも一切興味がない状態でした。 「なんでも良いから書いて」と家族に渡されたノートには、なにを書いていいのか浮かばず、提案された通り、そ

          ⑥鬱病で苦しむあなたへ(5)。鬱状態の時に気にしなくていいこと

          ⑤鬱病で苦しむあなたへ(4)。合わないと思ったら病院を変えて!

          ※あくまで「私のケース」であること「私の個人的な考え」である事を念頭にお読みいただければと思います。 合わないと思ったら病院を変えて!私は閉鎖病棟を退院後、閉鎖病棟で担当だった先生がむかし勤めていたというクリニックに通うことになりました。 閉鎖病棟がある病院は、家から1時間半かかるのでもっと近い所にした方が通いやすいということと、闇雲に探すよりはまだ良いだろうということでそこになりました。 そのクリニックはグーグルの口コミはあまりよくなかったです。 でも、調べてみたほかの

          ⑤鬱病で苦しむあなたへ(4)。合わないと思ったら病院を変えて!

          ④鬱病で苦しむあなたへ(3)。鬱病は心の病気じゃない、脳の病気

          ※あくまで「私のケース」であること「私の個人的な考え」である事を念頭にお読みいただければと思います。 鬱病は心の病気じゃない、脳の病気これについては、いずれ専門家の方に意見を聞きたいと思っています。 わたしが鬱病を経験して感じたことは、確かにきっかけとなったのは、将来への不安やストレスといった気持ちからくるものかもしれないけれど、結局はなにか神経伝達物質などの関係で「脳の機能がおかしくなった」のでは、ということです。 閉鎖病棟でもらったテキストをいま見返してみると「精神

          ④鬱病で苦しむあなたへ(3)。鬱病は心の病気じゃない、脳の病気

          ③鬱病で苦しむあなたへ(2)。父の自殺について、遺伝の恐怖にとらわれない

          ※あくまで「私のケース」であること「私の個人的な考え」である事を念頭にお読みいただければと思います。 父の自殺について私の父は50歳の時に躁うつ病が原因で自殺しています。 私は当時学生で実家を離れていて、突然の知らせでした。 いつもニコニコして優しかった父。 病院にかけつけると、ベッドの上で「生かされている」状態でした。 混乱して当時の記憶があいまいですが、私が到着してしばらくたってから、医師と家族の判断で、その状態を終わらせました。 みんなで父のベッドを囲み、その終わら

          ③鬱病で苦しむあなたへ(2)。父の自殺について、遺伝の恐怖にとらわれない