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すべての宗教は虚構である【都市伝説】

私の友人は、長年宗教と哲学を研究してきた。
彼は特に東洋の宗教哲学に精通していたが、ある日、突然、聖書やその周辺の研究に没頭するようになった。そして、ある秘密特別講義を受講し、その内容に大きな影響を受けたという。

講義は、一般の人々には知られていない場所で行われ、参加者は厳選された少人数だった。友人はこの講義に強い興味を抱き、多額の費用を支払ってまで参加した。その講師は非常に博識で、鋭い洞察力を持ち合わせていたが、その発言にはどこか不気味さが漂っていたという。

講義が始まると、講師は「虚構であるすべての宗教」というテーマを提示した。彼の声は静かでありながら、どこか威圧感があり、その場にいた全員の注意を引きつけた。彼は、宗教がいかに人々を支配するための手段であり、歴史的にどのように操作されてきたかを詳しく説明した。

特に彼が焦点を当てたのは、聖書そのものだった。彼は、ほとんどの人が牧師や神父の言葉をそのまま受け入れ、自らの手で聖書を調べることをしないと指摘した。そして、宗教指導者たちでさえ、聖書の真意を理解していないと主張したのだ。彼の言葉には、冷徹な論理とともに、根深い不信感が含まれていた。

「多くの人々は、聖書に書かれていることをそのまま信じ込んでいる。しかし、その背後にある真実は、一般には知られていないことが多いのです。」講師はそう語り、聖書の中でも特にモーセ五書に注目した。

モーセ五書は、イスラエル民族がバビロン捕囚から解放された後に編纂されたもので、その内容は古代シュメールやバビロニアの神話を基にしていると彼は説明した。彼は、このことがいかに信仰の根幹を揺るがすものであるかを強調し、参加者たちの間に緊張感を漂わせた。

さらに、彼はローマ・カトリック教会が発見された死海文書を隠蔽し、原始キリスト教の教えを歪めて権力を維持してきたと非難した。これらの主張は、信仰深い参加者たちにとってはショッキングなものであり、教会に対する疑念を生み出すきっかけとなった。

講義が進むにつれて、彼は聖書の他の部分にも触れていった。彼は聖書に登場する唯一絶対の神を「非常に嫉妬深い神」とし、その神が他の神々を崇拝することを許さなかったためにソロモンの死後、イスラエル王国が南北に分裂したと語った。

彼の言葉は冷徹でありながら、どこか狂気じみたものがあった。その一方で、彼の理論は一貫しており、論理的に構築されていた。そのため、参加者たちはその内容に引き込まれつつも、心の奥底では不安感を募らせていった。

友人もまた、その講義の中で強い不安を感じたという。彼は、講師が語る内容が真実であるかのように思えたが、それと同時に何か恐ろしいものが背後に潜んでいるような感覚を覚えた。その感覚は、講義が終わった後も消えることはなく、むしろ時間が経つにつれて強くなっていった。

講義が終わった夜、友人は自分の部屋に戻り、ベッドに横たわった。しかし、どうしても眠れなかった。講師の言葉が何度も頭の中で繰り返され、彼は次第に狂気に追い詰められているように感じたのだ。

その夜、彼は奇妙な夢を見た。彼は古代の神殿に立っており、周囲には無数の祭司たちが集まっていた。彼らは何かを唱えながら、彼に向かって手を伸ばしてきた。彼は恐怖に駆られ、逃げ出そうとしたが、足が地面に縛りつけられて動けなかった。

目が覚めたとき、彼は汗びっしょりになっていた。時計を見ると、まだ深夜だった。彼は何とか眠ろうとしたが、再び同じ夢が彼を襲った。そして、その夢の中で彼は、講師が語ったことが全て真実であるという恐ろしい確信を得たのだ。

次の日、彼は講義の内容をもう一度振り返ろうとしたが、どうしても頭が混乱して整理できなかった。彼は不安を感じ、何か大きな陰謀が進行しているのではないかという考えが頭から離れなかった。

そして、数日後、彼は再び講義に参加した。しかし、その日、講師は突然姿を消したという。友人は講義の会場に行ったが、そこには誰もいなかった。まるで最初から何も存在しなかったかのように、全てが消え去っていた。

友人は自分が何を経験したのか理解できず、混乱したまま帰宅した。彼は講師の言葉が真実であったのか、それともただの妄想であったのかを確かめる術を失ってしまった。そして、彼は今でもその講義の内容が頭から離れず、夜な夜な悪夢にうなされ続けているという。


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