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服の裏は服
彼女にはいつまでにやらなければいけないことをやろうと思うたびに考えても仕方のない答えがないようなことを考え出してしまう癖があって、それは大抵の場合そのいつまでにしなければいけないことができなくなってしまうような悪い影響を及ぼす。
そのことも、何十回と繰り返してきた彼女は自覚をしている。だから、いつまでにやらなければいけないことがあるとき、考えても仕方のない答えが出ないようなことを考え出しそうだと自覚したとき、そうならないように気をつけることができるようになった。
けれども、気をつけていても気づいたら考えても仕方のない答えが出ないようなことを考えている最中のことがほんとうに、ごくたまに、ある。
今日、彼女はそれをまた経験して、服の裏は服だと思った。そしてまたいつまでにやらなければいけないことを、いつまでにすることができなかった。
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