クラブ別戦力評価#16 サンフレッチェ広島
記事編集日:2023年1月31日
みなさん、こんにちは。
本日より、2023シーズン開幕に先立ちまして、昨年も行いました戦力評価を行っていきたいと思います。
すでに、2023年に入り、各クラブが新体制発表、キャンプインなどという状態になってきました。
「クラブ別戦力評価」の第16回は、サンフレッチェ広島編です。
評価軸としては、「GK」から「FW」の各ポジション、そして「その他」として監督などのスタッフや継続性を「SS」「S」「A」「B」「C」「D」「E」の7段階評価をしていきたいと思います。
移籍市場
ここまでの、移籍市場の動きを振り返っていきましょう。
画像は、Jリーグ公式の移籍情報ページのキャプチャになります。
<考察>
このオフの広島は、他クラブと比べれば動きが少ないですが、例年の広島と比べると活発に動いたオフになりました。
目立つ移籍としては、野上選手の名古屋移籍です。
横浜FCから加入したときから、スリーバックの一角としてよいパフォーマンスを続けていましたが、塩谷選手の加入やスキッペ監督の就任に伴い昨季はウイングバックでのプレーも目立ちました。
ほかにも、前半戦は持ち味のスピードを武器に多く起用されていた藤井選手でしたが、後半戦は守備力に不安が残ったということもあり出場機会を伸ばすことができなかったということもあり、鹿島アントラーズへ移籍しました。
今季の広島の移籍市場を見ると、「「主力」が移籍していない」というよりは、出場機会や従来と異なる起用法をされてきた選手が移籍を決断しているイメージです。
また、退団した藤井選手の後釜としては、アビスパ福岡より志知選手を獲得しています。
左ウイングバックの選手で、柏選手を右に回すことになると考えられますが、退団から補強までは非常に迅速な動きでした。
評価
GK
最初にGKです。
これまでも、若手の大迫選手とベテランの林選手がポジションを争うという構図であり、これまででも十分にJ1で上位の戦力値ということができます。
しかし、今期に向けてはブラウブリッツ秋田の守護神であった田中雄大選手を獲得しています。
年齢的に見れば中堅層の選手ですので、若手・大迫、中堅・田中、ベテラン・林という構図になっており、かつどの選手もJリーグでの実績のある選手ですので、非常に理想的な戦力層と言えます。
失点数も41と決して多いわけではなかった、むしろ少なかったということも踏まえれば、GKの評価は最高評価の『SS』でいいと思います。
DF
次にDFです。
昨季は、塩谷選手がいたということもあり、3バックのポジション争いは熾烈なものになりました。
従来の、荒木選手、佐々木選手、野上選手という鉄板の組み合わせであったものに塩谷選手が加わったことで、塩谷選手が3バックの時は野上選手がウイングバックに。野上選手が3バックの時は塩谷選手がボランチにといったようにローテーションされていました。
しかし、結果として従来と異なるポジションで起用されたり、出場機会が減少した野上選手と藤井選手が移籍を決断しました。
藤井選手の後釜として、アビスパ福岡から志知選手を獲得しており、そこまで大きな「マイナス」の側面はないでしょう。
野上選手が退団した3バックに関しては、中野選手と山崎選手といった大卒ルーキー2人が加入しており、人数的な面での不安要素は少ないですが、実績面などでは不安が残ります。
一方で、Jリーグでも屈指の実績のある3バックが残留していること。昨季の失点数が41ともともと少ないことなどを考えると、評価は平均よりは高くすべきと考え、『A』評価にしました。
MF
次にMFです。
退団した選手は、浅野選手のみで主力であったかと言えばそうではないということもありそこまでの痛手ではないでしょう。
また、土肥選手は今季も武者修行。愛媛から加入した小原選手は今季は水戸への武者修行となっております。
一方で、加入選手に目を向けるとユースから越道選手を昇格させ、ツエーゲン金沢より松本選手が復帰しました。
これまでは、典型的なボランチと言える選手で、守備力や展開力に磨きがかかってきていたものの、なかなか得点力はない選手でしたが、2022シーズンの金沢では8得点とついに得点能力が開花しました。
ボランチに関しては、昨季大きく飛躍し日本代表にも選出された野津田選手はスキッペ監督のサッカーに欠かせない選手で、残り1枠を青山選手、川村選手、松本選手が争う構図になりそうですが、J1でも十分に通用する選手が4人所属していることを考えれば、満足のいく戦力値でしょう。
ウイングバックに関しては、藤井選手が退団したものの、志知選手が加入(いずれもDF)。そして、柏選手や東選手、茶島選手、越道選手が所属していることも踏まえても、「J1屈指」とは言い難いですが「上位の戦力層」とは言えるでしょう。
シャドーを務めることの多い10番の森島選手は、移籍のオファーが届いたようですが、残留することになりました。
他にも、ベテランの柴崎選手も残留しており満足のいく戦力層ということができますね。
いずれにせよ、広島の特徴でありポジティブな面は主力流出が少ないことです。そのため、戦力値の大幅な上昇は見込み難いものの、維持はしやすく高いレベルで維持できていると考え、『S』評価としました。
FW
次に、「FW」です。
FWは退団した選手は、ジュニオール・サントス選手のみですが主力であったかと言えばそうではなく、そこまでの痛手ではないでしょう。
一方で、加入選手はおらず戦力値がUPする要素としては、「既存の選手の成長」ということになります。
昨季の得点数は、52であり、ベン・カリファ選手や満田選手の貢献度が大きかったですが、リーグ制覇をするためには少し物足りない結果であり、果たして上積みが可能かという点に関しては疑問が残ると考えます。
一方で、52得点という成績は、リーグ3位の値であることもあり、評価としては『S』としました。
その他
最後に、「その他」です。
就任一年目でありながら、リーグ3位、天皇杯決勝進出、ルヴァンカップ優勝といった参加したすべてのコンペティションで良い成績を残しました。
そして、就任2年目や主力の残留を見ると「継続性」という観点でも良い印象を受けます。
スタッフの退団や主力の移籍など目立ったネガティブな要素は顕在化しておらず、「その他」の評価は『SS』としました。
フォーメーション
監督のスキッベ監督が続投ですので、基本的なシステムは変更などはなく、3-4-2-1を予想しています。
GKは、昨季も28試合に先発した大迫選手を予想しています。
ベテランの林選手とのポジション争いがこれまでのスタンダートでしたが、ブラウブリッツ秋田より田中雄大選手が加入していることもあり、セカンドGK争いも注目です。
3バックに関しては、野上選手や今津選手が退団しておりますが、塩谷選手、荒木選手、佐々木選手といった経験・実績のある3人が残留しており今季もレギュラー格に関しては問題ないでしょう。
一方で、控え組に関しては大卒ルーキーが2人加入しているものの、2人ともあくまでも大卒ルーキーですので少し不安は残るかもしれません。
ダブルボランチに関しては、スキッペ監督のサッカーで欠かせない存在となっている野津田選手は確定ではないでしょうか。
もうひと枠を川村選手、青山選手、松本選手が争う形になるのではないかと考えております。特に、印象的なゴールも残した川村選手を期待値も込めて、また起用頻度も踏まえてレギュラー予想しています。
ウイングバックです。
右ウイングバックを務めていた野上選手、藤井選手が退団しております。茶島選手も在籍していますが、一番現実的な予想としては左ウイングバックでの起用頻度が多かった柏選手を右サイドで起用することであろうと思います。
その左ウイングバックに関しては、福岡で主力であった志知選手を獲得している他、東選手も所属していることもあり柏選手を右に回してもなんら問題ないでしょう。
シャドーです。
司令塔としても振る舞える森島選手と攻撃的な満田選手といった昨季のベストコンビがいずれも残留しておりこの二人が主力候補となりそうです。
また、柴崎選手なども在籍しており戦力値に不安はありません。
最前線に関しては、ベン・カリファ選手を中心としながらソリティウ選手やドウグラス・ヴィエイラ選手が周りを固めていくという構図になりそうです。
まとめ
これまでの評価をまとめます。
目標
現実的な目標は、「J1優勝」になるでしょう。
スキッペ政権が継続体制になっており、選手も多くは残留。補強も的確にタレントを獲得しており、いよいよ悲願のJ1制覇に向けて土壌は整ってきたでしょう。
来年から上位チームに入るお金が増えるということもありますので、是が非でも良い成績を収めたいシーズンとなるでしょう。
最後に
記事を見つけてくださりありがとうございました。
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