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浦和レッズ 補強診断〜チーム別補強診断#3〜

こんにちは。
Jリーグも開幕してから数ヶ月が経ち、すでに10試合以上のリーグ戦が行われています。
そこで、「チーム別補強診断」シリーズでは、2022シーズン開幕に向けた各チームの補強に関して、現時点までの成績などを踏まえ評価を行っていきたいと思います。
その上で、各選手の補強診断を『S』から『D』の5段階で評価をし、最後はチーム全体の総括も行おうと考えています。

これまでのシリーズ同様、上位カテゴリーから、北から行います。

第3回となる今回は、浦和レッズです。

なお、すべての情報は5月11日時点となるので、ご了承ください。
また、試合出場などのスタッツは、transfermarktを引用します。

補強動向

改めて、今オフの浦和レッズの補強動向を振り返っていきましょう。

なお、この表は以前の記事『2022Jリーグチーム別考察#3 ~浦和レッズ編~』に記載されている表になります。

この表に記載されていない移籍情報は以下の通りです。

IN
 アレックス・シャルク ←セルヴェットFC

試合結果

選手個人個人の試合での出場データなどをみる前に、まずはチームとしてのここまでの成績を見ていきましょう。

FUJIFILM SUPER CUP 2022

J1リーグ

ACL

個人スタッツ

それでは、ここからはオフの移籍市場で加入した選手をポジション順に(GKから)見てきましょう。

①牲川歩見(←水戸ホーリーホック)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

・Jリーグ

・ACL

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 昨年限りで、塩田選手が現役引退、福島選手も契約満了後に現役引退ということで、GKの選手の頭数が2つ減った状態になりました。
 既存の戦力でいくと、守護神の西川選手が健在の上に、控えには超有望株とも言われている鈴木選手が在籍しています。その中で、「主力候補」としてのGKは不要ですが、選手層に厚みを持たせることのできる。そして、鈴木選手は年代別代表にいく可能性もありますので、その際に「2番手としての通用する」GKの獲得が必須ということで、J2の水戸ホーリーホックで主力であった牲川選手を獲得したのではないかと考えられます。

考察

 獲得理由や戦力を見てもリーグ戦で出番を得ることができない状況は理解もできます。一方で、ルヴァンカップやACLを含めてもほぼ全くベンチ入りすらできておらず、西川選手、鈴木選手といった選手の牙城を脅かすことができてすらいません。
 昨年の浦和のメンバー起用を見てみると、3番手(立場的には牲川選手と同じ)の塩田選手はルヴァンカップを中心にメンバー入りすることが多かったです。一方で、そのような試合であっても全くメンバー入りできていない現状をみると、少し期待はずれと言わざるを得ません。

評価

 主力候補の選手がメンバー入りできていないという訳ではないので、最低評価の「D」評価ではなく、「C」評価にしました。
 依然として、期待はずれの状態であることは間違いないので、なかなか「B」評価をつけることは難しいと考えました。

②馬渡和彰(←大宮アルディージャ)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

・Jリーグ

・ACL

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 サイドバックで考えると、チームの功労者であった宇賀神選手が退団、西選手が契約満了により退団となりました。また、山中選手がC大阪へと完全移籍しており、多くの退団があったポジションでした。
 馬渡選手は、徳島ヴォルティス時代に、リカルド・ロドリゲス監督と共闘していることに加え、左右のサイドバックをハイレベルでこなすことができるという面が大きな強みです。
 昨季は、右サイドバックのレギュラーであった酒井宏樹選手は健在で、左サイドバックを本職ではない明本選手が起用されていました。今期に向けては、左サイドバックに有望な大畑選手を獲得していることを踏まえると、「レギュラー」としての加入というよりは「バックアッパー」としての獲得ではなかったかと思います。

考察

 開幕から、酒井選手の負傷などもあったため、多くの出場機会を掴んでいます。ACL初戦のライオンシティ戦と、Jリーグ第8節のFC東京戦を除き途中出場を含め全試合で出場機会を掴んでおり、従来期待された「バックアッパー」という役割を超えているとは思います。
 プレースキックの精度にも定評があり、キッカーを任されるなど、いまや浦和レッズに欠かせない戦力になっていると言えます。

評価

 評価は「A」としました。
 主力の負傷などもありましたが、従来の役割を超えた役割を果たしていると思います。期待通りである「B」は超越していると考えられるため、「A」評価としました。

③犬飼智也(←鹿島アントラーズ)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

・Jリーグ

・ACL

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 昨年限りで、功労者である槙野選手が退団しました。
 昨年んレギュラー格であった岩波選手、ショルツ選手が残留しており、鹿島アントラーズでレギュラーであった犬飼選手は、基本的には、CBの3番手として、また岩波選手とのレギュラー争いをすることを期待されての獲得であると思います。

考察

 獲得理由で述べたように、超主力級としての獲得ではないと思います。スーパーカップで途中出場して、浦和デビューをするなど開幕当初から、貴重な戦力となっていましたが、コンサドーレ札幌戦で左膝蓋骨骨折、膝蓋腱部分断裂で全治6ヶ月となっており今期絶望と言っても過言ではない怪我です。
 そのため、今季中の復帰は難しいと考えても間違いないでしょう。

評価

 評価は「C」としました。
 開幕当初は期待された働きをしていましたが、重傷を負ってしまったため、ここのところは出場機会を失っています。やむを得ない事情ではありますが、「C」評価にしました。

④知念哲也(←FC琉球)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

・Jリーグ

・ルヴァンカップ

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 昨年限りで、槙野選手とデン選手が退団しており、頭数的には2つ減っているので、犬飼選手と共に知念選手も獲得したと言えるでしょう。知念選手は、J2の琉球で活躍していた選手で、徳島時代のリカルド・ロドリゲス監督が対戦したこともある選手です。
 実績面では、犬飼選手には劣るため、優先順位としては、ショルツ選手、岩波選手、犬飼選手につぐ4番手を想定した獲得であると言えるでしょう。
 身長は、178cmとCBとしては低身長ですが、J2で力のあるFWと対峙してきた選手です。

考察

 開幕当初は、控えに入っていましたが、3月2日に行われた第10節以降、5試合連続でベンチ外となりました。しかし、犬飼選手が重傷を負ってしまったため、現在はCB陣の3番手という立ち位置です。
 リーグ戦では、途中出場1試合のみで、出場時間は1分のみとなかなか出番をつかめていませんが、先日行われたACLでは2試合に先発フル出場し、2得点を挙げるなど期待された役割を果たしているとは言えるでしょう。

評価

 評価は「B」としました。
 元々、4番手での活躍で負傷などもあり3番手となっていますが、活躍度合いは想定通りと言えるでしょう。原状、ショルツ選手と岩波選手が良いパフォーマンスを見せていますが、仮に離脱などとなった際にどのようなパフォーマンスを見せることができるかが鍵でしょう。

⑤宮本優太(←流通経済大学)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

・Jリーグ

・ACL

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 流通経済大学より加入した宮本選手は、ボランチや右サイドバックでプレー可能な選手です。浦和のボランチには伊藤選手や岩尾選手、柴戸選手が在籍しており右サイドバックでの起用を想定した獲得であると言えます。
 右サイドバックは、絶対的レギュラーの酒井宏樹選手、リカルド監督と共闘した経験のある馬渡選手が在籍していますが、2人とも30歳以上となっており、次代のレギュラー候補であり、かつ1年目から出場機会を掴んでもおかしくないという意味での獲得と言えるのではないでしょうか。

考察

 期待値の大きい大卒ルーキーであり、事実スーパーカップから出場機会を掴みました
 右サイドバックの酒井選手が離脱している期間も長いですが
馬渡選手が素晴らしいパフォーマンスを見せておりなかなかポジション争いに割り込めていない印象です。しかし、ACLでは6試合中3試合でスタメン出場をしており、徐々に出場機会、出場時間を伸ばしてきているような印象です。
 まずは、馬渡選手とのポジション争いになるでしょう。

評価

 評価は「B」としました。
 期待値の大きい大卒ルーキーであることは疑いの余地がありませんが、出場機会をコンスタントに掴んでおり、期待はずれなどは言えない状態で、貴重なバックアッパーとなっていると言えるでしょう。

⑥工藤孝太(←浦和レッズU18)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

・Jリーグ

・ACL

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 浦和レッズのユース出身の選手で、これまでにU16やU17での代表招集経験がある選手です。
 身長は180cmとなかなかCBとしては高身長という訳ではありません。CBの頭数は、犬飼選手、知念選手の獲得で補っていますが、昨年加入した藤原選手(→SC相模原)と共に、次代の浦和の守備の中心となり得るポテンシャルを持った選手であります。

考察

 高卒ルーキー1年目から継続的に出場機会をつかむ選手はほとんどおらず、極めて稀なケースであると言えます。工藤選手は、他のチーム出れば、ルヴァンカップなどでも出場機会をつかむことはありますが、浦和レッズはACLに出場しており、なかなか出場機会を使うことができていません
 リーグ戦でのベンチ入りは叶っていませんが、今季の公式戦初戦となったACLでの山東戦では、知念選手と共に相手攻撃陣をシャットアウトし無失点に抑えました。

評価

 評価は「B」としました。
 浦和の選手層の中で、高卒一年目から出場機会を掴むことは決して容易ではなく、現状の出場機会は想像通りであると言えます。ただ、若い世代のうちは多くの出場機会を掴んだ方が良いので、場合によっては夏にレンタル移籍(昨季の藤原選手のパターン)はあるかもしれません。

⑦大畑歩夢(←サガン鳥栖)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

・Jリーグ

・ACL

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 昨年の左サイドバックは、明本選手が起用される機会が多かったですが、本職は攻撃的な選手で、そのようなこともあり大宮から獲得した馬渡選手と共に鳥栖から大畑選手を獲得しました。
 大畑選手は、鳥栖のアカデミー出身の選手で、まだ21歳と若い選手ですが、すでにJ1で51試合(2022/5/14時点)に出場している選手です。transfermarktによると、市場価格は20万ユーロですが、移籍金は70万ユーロであったようで1億円弱の移籍金で浦和に移籍したようです。
 このような金額からも、大畑選手は浦和で長い間主力になれる人材として「準主力」としての獲得と言えるのではないでしょうか。昨季の主力であった明本選手との併用をしつつ、ゆくゆくは絶対的な主力となることを期待されての獲得であると言えるでしょう。

考察

 スーパーカップでは離脱していたため出場機会を掴むことができませんでしたが、開幕戦で途中出場し浦和デビューするとその後は安定して出場機会を掴んでいます
 出場時間もだんだん伸ばしてきており、期待された働き以上の働きをしていると言っても過言ではないでしょう。
 ACLでも初戦から第4節まで4試合連続でメンバー入りをしますが、眼窩底骨折をしてしまい現在は離脱中となっています。

評価

 評価は「A」としました。
 当初は、50%ほどの試合で出場機会を掴むのではと考えていましたが、安定して出場機会を掴んでおり、想像以上の働きぶりと言えるでしょう。一方で、負傷離脱という点はマイナスな要素で最高評価は避けました。

⑧ダヴィド・モーベルグ(←スパルタ・プラハ)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

・Jリーグ

・ACL

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 ダヴィド・モーベルグ選手は、スウェーデン出身の選手で、欧州のカップ戦にも出場することのあるチェコの名門スパルタ・プラハから加入しました。一番の武器は爆発的な一瞬のスピードであり、なかなか浦和にはいないタイプです。
 イメージとしては、田中達也選手(現:福岡)の柔らかいタッチのドリブルと、永井選手(FC東京)のようなスピードに加え、マテウス選手(名古屋)のような爆発力のある一撃もあるというようなイメージでしょうか。まあ、とりあえず、実績を見ても実力を見てもJリーグではチート級であることは間違いなく、主力候補としての獲得であると言えるでしょう。

考察

 「即戦力」としての獲得であったとは思いますが、コロナウイルスの影響で合流が遅れてしまいました。が、ジュビロ戦で途中出場で浦和デビューを果たすといきなり得点を決め、その後のリーグ戦は全試合でスタメン出場を果たしています。ACLでも4試合に出場しており、チームの欠かせない選手となりました。

評価

 評価は「A」としました。
 なんせ、元々の期待値が高い選手であったため、いい意味で期待を大きく裏切る働きをしているかと言えばそうではなく、なかなか最高評価をつけにくいとは思います。
 しかし、よりコンディションが上がることが想定される後半戦ではさらなる活躍に期待したいです。

⑨松尾佑介(←横浜FC)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

・Jリーグ

・ACL

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

  松尾選手は、もともと浦和レッズのアカデミー出身の選手であり、仙台大学を経て横浜FCへ加入しました。J2、J1で出場機会を掴み活躍を見せると、アカデミー時代を過ごした浦和レッズへと復帰しました。
 本職は左サイドの選手で、同じポジションとしては汰木選手が昨年限りでヴィッセル神戸へと移籍しており、松尾選手と同じくアカデミー出身の関根選手とのポジション争いが想定されます。
 松尾選手が縦に速いドリブルが多いのに対し、関根選手は中に入り込むドリブルを得意としている選手で、タイプがそれぞれ異なるため、役割としては「準主力」としての獲得と言えるのではないでしょうか。全試合に先発することが期待されている訳ではないですが、対戦相手やコンディションによって関根選手と併用という要領です。

考察

 開幕当初は、負傷をしていたためスーパーカップを含め、リーグ戦もスタートから7試合にはベンチ入りすらしていない状況でした。
 その後コンサドーレ戦で浦和デビューを果たすと、翌節にはスタメン出場をするなどリーグ戦での出番を大きく増やすかに思えましたが、続くFC東京戦、柏レイソル戦、サンフレッチェ広島戦ではベンチスタートとなっており、現状の評価は関根選手を下回っていると言わざるを得ません。
 一方で、ACLでは、全試合に出場(うち、先発は3試合)で5得点を決めるなど大暴れし、ようやく結果もついてきました。

評価

 評価は「B」としました。
 負傷もありなかなか出場機会を得ていなかった中で、先日のACLで大爆発をしようやく活躍の兆しも見えてきました。今後は、リーグ戦でさらに出番を増やすことができれば「期待値以上」と言える活躍にもつながるでしょう。

⑩岩尾憲(←徳島ヴォルティス)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

・Jリーグ

・ACL

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 若返りを図るため、J2などで結果を残した若手を多く獲得しているチームにとって現在34歳となる岩尾選手の獲得は異例であると言えます。
 監督のリカルド・ロドリゲス監督とは徳島で共闘しており、リカルド監督の戦い方を熟知しているという点でまさに「秘蔵っ子」と言えます。就任二年目となったリカルド体制の浦和の中で、ピッチ上の指揮官としてリカルド監督の戦い方をさらに浸透させるための貴重な存在であると言えるでしょう。選手としての実力はもちろんですが、コーチ的な役割も含めての獲得であると言えます。

考察

 リーグ戦では、出場停止であった試合もありましたが、連続でスタメン出場し、プレースキッカーを務めるなど監督からの全幅の信頼を窺わせます。一方で、ACLの最終節に出場していこう、リーグ戦では2試合連続でベンチ外となっており、若干の序列の低下を感じさせます。

評価

 評価は「B」としました。
 「獲得理由」にも書きましたが、獲得理由はピッチでの活躍だけではないとおもますので、出場機会の減少はあまり考慮しませんでした。開幕当初という戦術浸透が比較的低い段階で多くの出場機会を掴んだことは期待通りであると考えるため、「B」としました。

⑪松崎快(←水戸ホーリーホック)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

・Jリーグ

・ACL

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 昨年まで、J2の水戸で活躍していた選手で、J2では屈指のドリブラーとして名を馳せていました。イメージとしては、田中達也選手がアビスパ福岡へと移籍してしまったため、その後釜としての獲得と考えるのが自然であると思います。
 そのため、「主力候補」としてというよりは、「準主力候補」と言えるでしょう。ただ、まだ若い選手ですので数年後には欠かせない戦力になることを期待した獲得であるとも言えそうです。

考察

 スーパーカップで浦和デビューを果たすと、リーグ戦でも開幕から出場機会を掴みました。しかし、第5節のジュビロ戦からいきなりベンチ外となる試合が増えていることがわかると思います。このジュビロ戦というのは、モーベルグ選手が合流をした時であり、ベンチ入りの枠をモーベルグ選手に取られてしまったと言えるでしょう。
 ACLでも3試合に出場はしていますが、先発出場は1試合のみとなかなか厳しい戦いが続いている様子です。

評価

 評価は「C」としました。
 少し、異論もありそうだなとは感じていますが、開幕当初の活躍は想定通りであり「B」であったと思います。しかし、モーベルグ選手合流後に明らかに出場時間を減らしており、期待通りかと言えば少し期待値を下回ると考えたため、この評価としました。

⑫安居海渡(←流通経済大学)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

・Jリーグ

・ルヴァンカップ

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 宮本選手と同じく、流通経済大学より加入した選手でボランチを本職をする選手で、ボールを刈り取る能力に長けている選手です。
 伊藤選手などある程度主力が固定されているポジションではありますが、功労者の阿部勇樹選手が引退していることもあり、伊藤選手、柴戸選手らと未来の浦和のボランチを担う大型ルーキーとしての獲得であると言えるでしょう。
 1年目となる今季はいきなり主力などではなく、少しずつ出場機会を掴むことが期待されているのではないかと感じます。

考察

 スーパーカップからベンチ入りするなど、大卒ルーキーの中でも大型ルーキーと言われるだけのポテンシャルを見せました。
 一方で、リーグ戦では第2節から5試合連続でベンチ外となるなど、浦和の厚い選手層に苦戦している印象です。ACLでも2試合に先発しましたが、相手は両方とも中国のチームで、浦和は控え中心の構成で臨んだ試合であり、控え組に甘んじているようなイメージです。
 まずは、リーグ戦で安定してベンチ入りを目指していきたいです。 

評価

 評価は「C」としました。
 プロ入り1年目の選手ですので、「C」とすることに抵抗もありましたが、大型ルーキーとして期待された出場機会を掴んでいるとは言い難く、苦戦している印象です。少し、期待はずれとも言える成績のため「C」としました。

⑬木原励(←京都橘高校)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

・Jリーグ

・ACL

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 180cmの身長のFWで、京都橘高校から加入した選手です。
 非常に頭の良いプレーヤーで、攻撃時のポジショニングが非常に良いことが特徴の一つであり、タイミングを見計らった裏への抜け出しも得意とする選手です。
 未来のエースとしての獲得とは言えると思いますが、初年度はまず、プロの水になれることが目標になると思います。

考察

 開幕当初の浦和には、本職のFWがユンカー選手と木原選手しかおらず、個人的にはかなり早い段階でメンバー入りするかと思っていましたが、なかなかメンバー入り叶わず、先日のACLでようやく浦和デビュー飾りました。
 一年目ですので、これで「期待はずれ」というのはかなり酷な気がしています。

評価

 評価は「B」としました。
 U15ではセレッソの下部組織に所属していた経験はありますが、高体連出身の選手でもあるため、まずは「プロの水に慣れること」が目標になると思います。このようなことを踏まえ、現時点でプロデビューを果たしていることはポジティブな要素です。
 一方で、経験を積ませるためにも夏に下部カテゴリーへの育成方期限付き移籍は現実的かもしれません。

⑭アレックス・シャルク(←セルヴェットFC)

試合スタッツ

・FUJIFILM SUPER CUP 2022

 加入前。

・Jリーグ

・ACL

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 開幕当初の浦和に所属していたFWは、ユンカー選手と高卒ルーキーの木原選手のみであり、計算できる選手はユンカー選手一枚であったため、獲得に動いたと考えられます。また、こうなった背景としては興梠慎三選手の札幌移籍が挙げられます。
 浦和はワントップのシステムを採用しているため、ユンカー選手とスタメン争いをすることを想定しての獲得であると言えます。

考察

 ユンカー選手の負傷離脱もあり、コンスタントに出場機会を掴んでおり、現状、センターフォワードの一番手であると言えます。ACLでは初ゴールを含む3得点を挙げており、いきなりポテンシャルの高さを見せつけました。

評価

 評価は「B」としました。
 ACLではインパクトのある得点を決めましたが、まだ出場時間が少なくしっかりとした評価はできません。今後の活躍次第でうわぶれることもしたぶれることもありそうです。

全体評価

それでは、全選手の評価を振り返っていきましょう。

牲川歩見 C
馬渡和彰 A
犬飼智也 C
知念哲也 B
宮本優太 B
工藤孝太 B
大畑歩夢 A
ダヴィド・モーベルグ A
松尾佑介 B
岩尾憲 B
松崎快 C
安居海渡 C
木原励 B
アレックス・シャルク B

以上のことを踏まえた総合評価は以下のとおりです。

 昨季よりスタートしたリカルド体制の戦術浸透をさらに深めるための補強をしつつも、結果を残すための外国籍選手の獲得も並行して行ったのがこのオフの浦和でしょう。
 現時点では「成功」でも「失敗」でもないと思いますが、ルーキーが3選手いることや比較的若い選手が多いことも踏まえると数年後にしっかりとした評価ができるというところでしょうか。

最後に

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