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場づくりは準備が9割。どんな場になるかは、はじまる時に決まっている。

ただの事務連絡なんかにしたくなかった。

心に火がつく、という表現があるけれど、ボワッと灯る、小さくてもたしかな火種を渡せるようなメッセージを届けたかった。人事の仕事をした後に、コピーライターになった自分なりのプライドを持って、考え尽くし、「招待状」としてメールを綴っていった。ここに記したい。

今年の5月にスタートした、連続講座「言葉の企画2019」の最初の案内だ。

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※※※

言葉の企画生のみなさんへ

「ありがとうございます」

いきなりなのですが、
ちゃんとお礼を伝えたいと思いました。
「言葉の企画」を主宰する阿部広太郎です。
この企てを信じてくれて、ありがとう。うれしいです。

じぶんの中のあちこちにある熱をひとつにあつめて、
僕がこの「企画」というものに感じてる、
おもしろさやわくわくが伝わるように、
精一杯、やっていきます。
「行動、企画、発信」の力を
身につける連続講座「言葉の企画」。
よろしくお願いします。

はじめに、参加人数の件です。
71名でこの半年間を過ごします。

学生インターンの2人も合わせて、
71名です。すごい数です。

当初、60名を予定していました。
告知を開始する時、60名と掲げてみたものの、
正直、そんなにエントリー、来ないのではないか?
と思っていました。応募要項には、
「強い気持ちのある方のみお願いしますね」
と伝えていましたし。

ただ「どうしても参加したい」という方が、
想像以上に多くて、その思いに応えたくて、
事務局で検討を重ねて、枠を広げました。

「熱意ファースト」を大切にしています。
企画するのに大切なのは、第一に熱意があるか。
プレゼンがうまいかどうかは場数でなんとかなる。

大切にしたいのは、
考えそのものに興奮をしているあなたがいるか(1)

いただいたエントリーを読み、
「よし、やろうぜ!」
と思ったのが本音です。

そして、次に考えるべきは、
運営できるのか?という話です。

僕がこれまで5年ほど運営してきた講座の中で、
最大の人数です。はじめての試みです。

この人数、ちょっと厳しいんじゃないか、
そんな、後ろを向く考えも一瞬よぎりました。
でも企画する時って、
たいてい、そうじゃないでしょうか?
無理っぽい、厳しいっぽい、
それでも、可能性の光を探してみたい。
「なんとかする」というスタンスで、
「だからこそ」できる、を探したい(2)

たしかに、です。

「1(僕)対71(皆)」で考えると破綻するでしょう。
120分で考えるなら、1人につき2分もない。
でも、
「72(皆&僕)対72(皆&僕)」にすることができたら。
講義以外の時間もふくめて、
それぞれがそれぞれに心を配り合える場。
それができたら、まちがいなく活発な場になる。

もちろんの前提として、
僕はみんなのことを見る、という心構えです。
この僕のスタンスが、みんなに乗り移っていったら、
すごい場になると思いませんか?そこを目指したい。

そうなるための場づくりを考えて、
この場でかたちにしていきます。

その企画にもつながる、
第1回目の課題を発表します。
2つあります。

1つ目です。

=====================
伝えるのではなく「伝わる」ように、
あなたの自己紹介を1枚のスライドにまとめてください。
まとめ方は自由です。
ただその中に「企画」とは何か?
あなたの定義を書き添えてください。
=====================

※このスライドは、講義の前に、
言葉の企画生全員に共有されます。
※提出方法:PDF。メールに添付。
※ファイル名:出席番号氏名.pdf(詳細はのちほど)
(このメールを送っているアドレスです)
※提出期限:5月11日(土)昼12時まで

みなさんにはこの半年間。
「伝える」と「伝わる」の境界で、
あがきもがいてもらいたいと思います(3)

目立ってほしいのです。
もちろん悪目立ちではなくて、

あなたらしさが、
みんなに見つかってほしい。

これは本当に伝わるかな?
言いたいだけになってないかな?
伝えたいことが、伝わるだろうか?

何度も自問して、その1枚を仕上げてください。
なんとなく取り組まないこと。そこに企てがあるか?
(「企画をどう定義するのか?」の答えを入れることだけ忘れないように)

2つ目です。

=====================
この「言葉の企画2019」第一回目の時間に出来る、
一生忘れられない経験を企画してください。
そして、
その企画に至るまでの思考回路を、
企画書にまとめて提出してください。
=====================

※提出方法:PDF。メールに添付。
※ファイル名:出席番号氏名.pdf(詳細はのちほど)
※提出期限:5月11日(土)昼12時まで
※案をたくさん出してほしい、
という課題ではありません。

1案でいいです。

もしくは「これはいけるぞ」と
本当に思えるものだけで大丈夫です。

あなたの中で予選は済ませておいてください。
じぶんで検討を重ねたり、身近な誰かに見てもらったり、
あなたの中の予選を勝ち抜いてきた案と会いたいです(4)

そして、それが伝わるように、
企画書に落とし込んでみてください。
まとめ方はお任せします。

当日、会場で、
どの案が選ばれ、
どの案が選ばれないのか、
その感覚を共有できたらと思います。

そしてもし、

「本当にやってみたら面白い!」
となる企画案があれば、
そこで実際にみんなでやってみましょう。

2つとも、どちらの企画書も、

事前に皆さんに共有します。

「いやいや、阿部さん、
企画書、書いたことないです、
どうすれば…?」

という方もいると思います。
どう書けばいいか迷ったら下記を参考に。

===
自分はこう思った(経験)

自分はこう目をつけた(本質)

自分は「言葉の企画」の時間に
出来る一生忘れられない経験は、
「◯◯◯◯」だと思う(企画)
===

本屋さんに置かれている、
「企画書の書き方」的な本を
参考にするでもかまいません。

書かなきゃ!と出す時が、
学びがいちばん入る時です。(5)

繰り返しになりますが、「ちゃんと伝わるか?」を、
何度も自問自答しながら、書き上げてみてください。

2つの課題の〆切は、
5月11日(土)昼12時まで。
時間内に提出をお願いします。

事務局はみなさんのお世話係ではありません。
「出してください〜!」と、
課題を追いかけるということをしたくないのです。

(みなさんに対して、
こういうことをわざわざ言うこと自体が、
失礼だとも思ってます、申し訳ない)

この場に、参加というより、参画してくれる人に、
持ちうるエネルギーを注力していきます。

万が一提出が遅れる場合は、事前に連絡する。
当たり前のことを当たり前のように。

どうかお願いします。

週末に提出をまとめて、月曜あたりには、
皆さんにPDFを共有できると思います。

71名分を読みながら、
その1週間を過ごしてもらいます。

その上で、当日集まれたらと思います。

ここでしっかり
同期の出した企画に向き合えるかで、
学びの濃淡が出ます。

「当日、集中する!」じゃ遅くて。
講義の2時間だけで、人が変わるなんて、
人間そんなにカンタンじゃない。

事前にどれだけ仲間の素敵なところを学んでおけるか、です。
己を磨くためにも。

あまりルールをつくりたくないのですが、
これだけはルールとさせてください。

「1人以上に感動を贈ろう」

1つの課題に取り組んで、
自分が思いもしなかった企画と出会う。
中には、これはすごい!と、
感じて動く企画があるでしょう。

すくなくとも感動の手前の、
感想は生まれてくるはずです。
1人以上に感動を贈ってください。

あなたの中に生まれた言葉は、
だれかにとっては宝物です。贈り物です。

それを伝わるように相手に贈ってください。
メールでも、なんでも。伝える手段は任せます。

企画で大切なのは感動屋になることだと思うんです(6)

もちろん全員に贈ってもかまいませんよ。
そういう企て、大歓迎です。

それでは最後に名簿です。

「言葉の企画2019」のチームメイトです。

=======
名簿一覧を掲載
=======

長々と書きました。
この招待状を読んだ瞬間から、
「言葉の企画」がはじまっています。
この半年間、前のめりに企画する時間にしましょう。

お知らせです。

「言葉の企画」の講座の内容は、
本にします(という野心を持っています)

noteというメディアで書き続けていたら、
編集者の方が興味を持ってくださり、話を進めています。

とはいえ…
うまくまとまらないことも考えられます。

でも、言葉に対して思いのある人に、
届けたいという強い思いを持ってます。
いつかきっと届くはずだ、と。
僕だけじゃなく、
言葉の企画生のみなさんが気合入れて、
発信していったその先に、
新しい仕事につながっていくこともふくめて、
幾つもの出会いが生まれていくようにしたい。

SNSで #言葉の企画 で発信されていたら見ます。
もうはじまっている、という気持ちでいてもらえたら。

ただ、
SNSで課題の案をつのるなど、
ダイナシになってしまうことは避けてください。
じぶんの心という底のしれない感情の渦に、
問い掛けを投げかけ、なにかを掴むんだと、
掘り下げて、掘り下げて、向き合ってみてください。
人にアドバイスをもらうにしても、手ぶらではなく、
まず、みずからが考えてからが良いです(7)

僕も、このメールに書いたことも含めて、
「言葉の企画」が、出来上がっていく過程を、
発信していきたいと思ってます。

言葉と企画が好きな人が70人以上集まる。
そんな場、これまであったかな?
さあ、どうなっていくか、
みんなで育てていきましょう。

「こういうことやれたらいいかも」
そう思うことがあったら、
巻き込んでカタチにしていってみてください。

1つ1つの企画。
出し惜しみなく、カマしてください。

5/18(土)11:00~
横浜みなとみらいのBUKATSUDOで、
みなさんと会えることを楽しみにしています。

追伸

メールって、ふだん考えている姿勢、
その人の思考がもろに出ていく
メディアだと思ってます。
メールで番号も振ったところ、
ふだん僕が大切にしている考え方です。

再掲します。

1、熱意ファースト、プレゼンは場数。
2、「なんとかする」スタンスで「だからこそ」を。
3、「伝える」と「伝わる」の境界で、あがきもがく。
4、予選を勝ち抜いた企画を出す。
5、出す時が、いちばん入る。
6、感動屋になろう。感動を贈ろう。
7、心という底のしれない感情の塊に、問い掛けを投げる。

以上です。

阿部広太郎より

※※※

「1人以上に感動を贈ろう」と自ら言うからには、この一通目にすべてがかかっていると思っていた。感じて動くものがなければ説得力はない。

だから「熱意や本気がストレートに伝わってきた」「私に宛てられた、招待状でした」「人生を賭けてるような印象を受けた」そんな感想をもらえたことによろこびをかみしめた。

忘れられない悔しさがある。人事で働いてた頃の悔しさ。

広告会社に入り、新入社員研修を経て、僕が配属されたのは人事局だった。驚いたし、戸惑いもした。「逆にこれはおいしいぞ…!」そう思い込むことで、強制的に前を向いた。そして僕は、社内研修や講演会を担当する部署で働きはじめた。

エクセルで名簿の管理。机や椅子の準備。研修の記録撮影。レポート。そして関係各位への連絡係。一年目なりに講演や研修の準備を張り切ってする。高まる僕の気持ちとは相反して、目にしたのは先輩たちが忙しい仕事の合間でなんとか研修に参加している姿だった。

それから10年後の今ならわかる。みんな、めっちゃ忙しい。だから仕方がない一面もある。でも新人にその忙しさは想像がつかなくて悔しかった。この場への気持ちをどうすれば高めてもらえるのか。正解のないテストをずっと解いている感覚だった。

そのテストへの答えは出ないまま、僕はクリエーティブテストを受けて1年間で人事局を出た。異動してコピーライターになってからも、人事の時に感じた悔しさは心の片隅にあった。「なにごともやるからにはやりきろうよ!」というスタンス。火は輝きとともに燃えてほしいし、打ち上がった花火は高く上がってほしい。

どんな気持ちを受け取ってほしいのかを考えて書く。

コピーライターになっていちばん変化したのが日々のメールだった。どんな打合せでも、目的をイメージしながら、事前に何を伝えるかで盛り上がり方は変わってくる。心構えができている方が、きもちよくスタートを切れる。

「人事 ✕ コピーライター」の自分だから出来ることがあるはず。伏線を回収するように今があるように感じる。

無機質な事務連絡なんてしない。なぜこの場に集うのか、心構えを共有するには、第6回までの道のりを想像して心の準備をして、その逆算からの一歩目がなければいけない。

これが予想以上にしんどかった。でも、はじまってから、はじまるんじゃ遅いから。準備のエネルギーに9割を注ぎ、1割の気持ちで当日は勝手に流れていくくらいにしたかった。

だから当日の、はじまるまさにその場の温かさは味わったことのないものだった。70人のエネルギー。今、この瞬間を、共有することができている感覚。うれしかったなあ。

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当日の内容についてはまたnoteに書きます…!

ここに書いていくことが少しでも場づくりの参考になれたら、という思いです。

▼言葉の企画生が綴っていく「言葉の企画2019マガジン」はこちら↓

▼「待っていても、はじまらない」場づくりへの思いを書いたのは6章に↓

お読みいただきありがとうございました!

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コメント (2)
そっか、、阿部さんルーツ辿ったら人事×コピーライターなんでしたね、、!人を大事にしてるところとか、やりきろうよのスタンスとか(まあもちろん阿部さんの性格的なとこもあるのでしょうが)私がだいすきで尊敬しているその部分をもしも人事時代が作っているのなら、当時の配属を決めた方に感謝せざるを得ません。言葉の企画のメールも本当に温度までまるっとのっかって届いて、ああ私は本当に頑張るんだって気合いが入りました。私も温度までのせられる言葉選び、磨きます。。!
いまの自分が、この先の何と掛け合わせられるかと考えると、楽しくなってくるよね。
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