経済ニュース・ファンダメンタルズ レポート(12月1日号)
本レポートでは、現在の株式バリュエーション形成に影響を与えている世界経済のニュースや経済指標、株価指標の情報のうち、特に重要と思われるものをまとめました。
基本的にはすでに株価等に織り込まれた情報を掲載します。
よって、
・現在の株価水準決定の前提情報(今後、否定されたらサプライズ)
・大局的な方向性を推し量るための情報
としてご利用いただくのが便利だと思います。
┏━ファンダメンタルズ レポート━━━━━━━━━━━
現状、株価形成に影響を与えているニュースのうち、主要なものは下図の通りと考えています。
※前回からの更新箇所は赤字部分
総合的には、
【米国株】短期は好材料優勢、長期は中立
【日本株】短期は好材料優勢、長期は中立
と考えます。
詳しい解説は図の次に記載しています。
昨晩のパウエル議長講演で、政策金利引き上げのペースを12月にも減速させることが示唆されました。
また同時に、利上げの終着点について、来年4.6%としていたFOMC参加者の9月時点の予測中央値を「若干上回る」公算が大きいとも語りました。
これらを総合すると、利上げの到達地点(ターミナルレート)は5%〜5.25%あたりと予想できます。
一方でインフレとの闘いのため利上げを継続し、金利をなおしばらくの間、景気抑制的な水準にとどめる必要があると強調されたことには注意が必要です。
この発表を受け、FED Watchでの投資家による利上げペース予想(2月分)は、+50bp予想が減少し、+25bp予想が増えました。
パウエル議長は、米経済のソフトランディングはなお「かなり有望」で「達成可能」と自信を滲ませているようです。
年末に向けてはある程度期待できる地合いが整ってきたと考えます。
ただし、インフレ指標の改善が遅れたり、その他の経済指標が大幅に悪化するようなことがあれば、現在の期待感の前提が崩れることになるので注意です。
また、短期間で株価が上がりすぎる場合も、利上げペース減速の判断の前提を崩すことになるので要注意ですね。
■今後の利上げペース市場予想■
2022/12/14 +50bp
2023/2/1 +25bp or +50bp
2023/3/22 +25bp or 0bp
■経済指標スケジュール■
12/1(木) 22:30 米国 10月個人消費支出(PCE)
24:00 米国 11月ISM製造業景況指数
12/2(金) 22:30 米国 11月失業率・平均時給
12/5(月) 24:00 米国 11月ISM非製造業景況指数
12/7(水) 19:00 欧州 7-9月期域内GDP
12/8(木) 08:50 日本 7-9月期実質GDP
12/9(金) 22:30 米国 11月PPI
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