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絶望から救った、たった一人の存在 前編

知人が高校生の時にあった、“嘘みたいな愛が溢れるホントの話”
今回、感動のリアルストーリーを番外編・前編・後編に分けてお送りします。
皆さんにも、感動が伝わりますように――。

筆者より

※このエピソードには、番外編があります!そちらからお読み頂くと、より本編が楽しめます

0. その人と出会うまで

 高校受験で、第一志望校に合格した知人は、陸上競技部(400m専門)として練習に励んでいた。
中3の支部総体で3位だった知人は胸を張って入部したものの、周りのレベルの高さに圧倒されてしまう。先輩方に支えられながら、「皆んなに追いつけ、追い越せ!」とやっていく中で、気づいたら1年の月日が経っていた。
そんな中、知人の同期が数名辞めていった。最寄駅が同じ人も含まれていた。知人にとっては、練習終わりにその人と話しながら帰る時間が至福のひとときであった。
その後は、誰とも話す事なく学校から家まで帰る日々が続いた。正直 寂しかったし、辛かったし、辞めたかったそうだ。
まさに“彼は絶望してる”と誰もが感じた。
ただ、陸上が楽しくて部活に入ったようで、部活を辞める選択はしていなかった。
※中学の友達は皆んな地元の高校に進学し、高校に旧知の友達はいなかった模様。

1. その人との出会い

 高校陸上2年目の春——。
新入生歓迎会が終わり、部活動見学が始まった。練習後に、新入生の応対をしていた知人の同期が「400mですごいやつが来るよ!」と言ってきた。「400m56秒だし、陸上クラブに入ってるし、家の前で練習しているし…」などと言われ、“陸上競技が好きなんだな”と思っていたのだそう。
翌日、その人(E君と呼ぶ)の顔を見ると見覚えがあったそうだ。話していくうちに、家は知人と1kmない近さだとも分かった。
この時に初めて、知人は「運命的な出会いだ。」と感じたそうだ。

2. その人との物語 ~部活編~

 高校では、地区ごとに先輩が、大会の会場に新入生を誘導する事になっていた。知人は、E君の担当で2人の関係は縮まっていった。
また、知人は後輩(というか年下)が好きで 年上や同期は苦手だったのだ。
※知人は“子どもが好き”という理由で教員となり、今では仕事仲間である。
E君は、同期と馴染めない知人を気遣ってか積極的に話してくれた。
知人も、E君と話したりふざけ合ったりしている時が一番楽しそうだった。
周りも、「知人とE君って仲良いなー」と口々に言っていたそうだった。
それだけE君は、知人を絶望から救ってくれた存在であると言える。

次回、後編をお送りします。お楽しみに!
後編は、下記↓よりご覧頂けます♪

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