【読書】ブータン「幸せの国」の不都合な真実
こんにちはkotaaaaaaaaです。
今回紹介する本は、ブータン「幸せの国」の不都合な真実という本です。著者の根本さんは、ブータンは、幸せの国という面で難民問題があることを見にくくしていると主張しています。
まず皆さんはブータンはどんな国と聞かれたらおそらく幸せの国だと答えるでしょう。ブータンはGNH(国民総幸福)を優先することを掲げています。その結果、国民の97%が幸せであるとブータンは言っている。しかし、根本さんは、この結果の根拠が危ういと指摘しています。理由は二つあります。一つ目は、対面形式の三択式の回答であることです。どんな選択肢があったかというと、「とても幸福」(45.2パーセント)、「幸福」(51.6パーセント)と「あまり幸福ではない」(3.3パーセント)です。これだけでは、選択肢が少なすぎるというのです。また、対面形式であるため「あまり幸福ではない」と答えるのはかなり勇気がいることでしょう。二つ目は、ネパール系ブータン人、つまり、難民の人たちを調査に含んでいないということです。果たして、この調査は正当だといえるでしょうか。
ではなぜ、ここまでしてブータンはGNHを追い求めるのでしょうか。それは、GNHは小国ブータンの生き残りがかかった国家戦略だからです。近隣には、中国、インドといった大国があります。自国のアイデンティティーを確かなものすることによって独立性保つ必要がある。また、グローバリゼーションの荒波にのみこまれないように打ち出した国家安全保障政策であると筆者は主張しています。
ここで、先ほどのネパール系ブータン人の話をしたいと思います。まずなぜこのひとたちが難民が大量にでてきてしまったのか。それは、国籍法を厳しいからです。参考に85年国籍法の内容を書いておきます。
①1958年までにブータン国民であったこと、又は
②両親ともにブータン国民であること
この国籍法に当てはまらないネパール系ブータン人が無国籍の難民になってしまった。
果たしてこんなことがあっていいのでしょうか。誰もが与えられるべき人権さえも侵した国が幸せの国だと言えるでしょうか。
本書は通信販売で購入できますので、ご興味のある方はこちらの記事下部にあるリンクからどうぞ。
是非皆さんも読んでみてください。
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