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クリエイターエコノミー。消費者と生産者の境界がなくなる新しい生態系の出現(販促プラス2023年11月号)

本日も弊社で発行している「販促プラス」の原稿をお届けします。

消費者と生産者の境界がなくなる新しい生態系の出現

 ユーチューバー、インスタグラマーなど、いわゆる“インフルエンサー”と呼ばれる人々が、テレビをはじめとするマスメディアに頻繁に出演するようになって久しくなりました。インフルエンサーとは、SNSなどのオンラインプラットフォーム上において大きな影響力をもつ個人を指し、いまや企業のマーケティングにおいて芸能人にも匹敵する存在感をもっていると言えるでしょう。

 こうした個々のクリエイティブ人材が収益を上げる経済圏は「クリエイターエコノミー」と呼ばれています。これまで消費者だった個人が、プラットフォームを活用すれば生産者や販売者にもなれるのです。2022年4月から9月にかけて三菱UFJリサーチ&コンサルティングと一般社団法人クリエイターエコノミー協会が行った「国内クリエイターエコノミーに関する調査」によると、その市場規模は1兆3,574億円に上ると推計されています。

 国内のクリエイターエコノミーの台頭には、インターネットの発展、多様なプラットフォームや収益手法の登場、そして働き方改革の促進やコロナ禍におけるDX化の加速が追い風となったことが背景にあります。現在国内では、動画やライブ配信、テキスト、イラスト、写真、音楽、音声などの多様なコンテンツを個人単位で販売できるプラットフォームが数多く展開しており、クリエイターと企業をマッチングするプラットフォームやクリエイティブ活動のツールとして役立つプラットフォームなども充実してきています。
 
 クリエイターエコノミーに関しては海外が進んでおり、すでにアメリカでは製造・販売・在庫管理までを一括で引き受けるプラットフォーム「Pietra」も登場。ブランドを立ち上げることでさえ、いち個人の手で容易にできてしまう時代がすぐそこまで来ているのです。企業はこの新しい生態系のなかで生き残るために、影響力のある個人やオンラインプラットフォームと共存・共生しながら自社のサービスを展開することが求められるでしょう。


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