写真で紡ぐ物語 大切な場所・永遠の記憶

写真は、その瞬間を永遠に残すだけでなく、未来へ繋ぐ架け橋にもなります。思い出を形にする…

写真で紡ぐ物語 大切な場所・永遠の記憶

写真は、その瞬間を永遠に残すだけでなく、未来へ繋ぐ架け橋にもなります。思い出を形にする「記憶に残る1枚」を撮影してまいます。 駒田匡紀のプロフィール、実績ははこちら https://k-masaki.com/about/

最近の記事

消えゆく線路とモノクロの記憶 名鉄旧谷汲線黒野線路班

消えゆく光景にレンズを向けた時、僕は写真家として今後どのような物事を記録していくか決定づけられたのかも知れない。 廃止が決まったローカル線で、線路班の皆さんと過ごした日々は、僕にとって忘れられない、かけがえのない時間となった。 そんな経験を綴らせていただきます。 廃止が決まった終着駅で 「駒ちゃん、最後に線路班全員が揃うから、撮影をお願いしたい」 新聞記者の取材対応をひと通り終え、僕に向けられたこの班長の言葉は、廃止を目前にした谷汲駅の静けさの中で僕の心に深く刻み込まれた

    • 胸に刻む瞬間 最後の記念写真

      シャッターを切る度に、時の流れを感じます。 特に、消えゆく風景や、そこに暮らす人々の日常を撮影していると、その感覚は一層深まります。 この記事では、僕が『最後の記念写真』というテーマに取り組むようになったきっかけや、その中で得た経験を綴ります。  フリーカメラマンとして現在取り組んでいる題材 カメラマンとして最初のキャリアが、廃止が間近に迫ったローカル線の写真集でスタートした。修行時代に10年ほど撮影を続け、岐阜新聞情報センター出版室から1冊の本としてまとめていただく事が

      • 95年の歴史に幕を閉じる銭湯で写真展が紡いだ人々の思い出 ~カメラマンが見た最後の夏~

         塩尻市唯一の銭湯が閉業というニュースは、テレビの報道などで多くの人の関心を集めましたが、僕もニュースで桑の湯の閉業を知り、最後の三日間撮影に行き写真展を開催しました。    結果は、市民タイムス、信濃毎日新聞、中日新聞といった記事に加え、テレビ信州、長野放送と夕方のニュースでも取り上げて頂くことができ、予想以上に多くの方にご来場いただくことができました。  撮影や写真展について、どのような手順や考え方で進めたかまとめておこうと思います。 95年続いた銭湯が閉業すると知って

        • 愛知県のたばこ屋さんまとめ

          かつて町のあちこちにあったたばこ屋さんは、禁煙の流れやコンビニにおされて、街から姿を消しつつあります。 かわいいショーケース、対面販売ならではのお店の人とのやりとりもすっかり減ってしまいました。 そんなたばこ屋さんを、現在発売中の『名古屋ご近所さんぽ』『愛知県の昭和30年代を歩く』の取材中にたくさん撮って歩きました。 町の温度を保ってくれていた、たばこ屋さんの記録として、かんたんにまとめておきます。

        消えゆく線路とモノクロの記憶 名鉄旧谷汲線黒野線路班

          たばこ屋さんのかわいい販売機

          木曽川銀座のたばこ屋さん。 この通りには名鉄とJRの踏切があるので、道路越しに撮ろうと思うと朝夕の通勤時間帯は撮影中に車が気になる。 通り沿いのお店は減ってしまったが、名鉄の踏切近くにある木曽川銀座の電飾アーケードは健在だった。 朝一に目指して行った、瀬戸市のたばこ屋さん。 「24時間営業」の文字が誇らしい。 到着した時には陽が昇りきってしまったので、たくさん窯元がある街並みの散策をしながら夕方まで時間を潰した。

          たばこ屋さんのかわいい販売機

          名古屋市南区のタバコ屋さん

          2021.10月発売の名古屋ご近所さんぽ(風媒社)で、おさんぽ写真の楽しみ方について書かせていただきました。 サイズやページ数の関係で、使えなかった写真がたくさんありますので、こちらにあげています。 今回は、同一の被写体を昼と夕方に撮った写真です。 本には別のカットを見本として載せていますが、小さくしか扱えなかったのでこちらに。 丸みのある看板が気になっていたたばこ屋さん。 南区豊田。 日中だと通りを挟んだ向こう側にある建物などがガラスに映り込む。 若干、構図が違う

          名鉄蒲郡線東幡豆駅

          バイパス沿いのたばこ屋さん

          カメラを持って町歩きを楽しむ 三河・西尾蒲郡編

          本の企画で名古屋市を撮り歩き。 今まで、町のスナップ系を考えてもいませんでしたが、やりはじめてみると面白さにすっかりハマってしまいました。 今回は、名古屋を飛び出して三河へ。 西尾、蒲郡市を歩いてきました。 西尾、蒲郡というと真っ先に思い浮かぶのは青い空に青い海。 なんですが、それは他の方にお任せするとして、僕はひたすら町歩き。 最近ハマっている、たばこ屋さんの撮り方など簡単に書いておきます。 三谷町のビル 今回訪ねた場所で一番東の三谷町。 国道を挟むように突如として

          カメラを持って町歩きを楽しむ 三河・西尾蒲郡編

          尾張地区をカメラ片手に歩く

          本の企画で名古屋市を撮り歩き。 今まで、町のスナップ系を考えてもいませんでしたが、やりはじめてみると面白さにすっかりハマってしまいました。 四月後半から仕事が忙しく(どこまでが仕事が線引きが難しいですが)やっと身体が空いたので、さっそく早朝から撮影に出ています。 続ける理由は色々とありますが、気になる被写体を見つける、極力正面に回る、撮る、たったこれだけですが、移動中も宝探しをしている感覚で単純に夢中になれるのです。 一昨日は、春日井、南区、碧南、西尾まで、昨日は、一宮

          写真で楽しむ名古屋市 全体を撮るか部分を撮るか悩んだ結果

          名古屋市内の町歩き、お散歩写真を楽しむという本の企画で撮影を続けています。 必要な予定枚数の1000倍は軽く撮っているので、本に収まりきらない写真をあげながら感じたことをシェアしてます。 看板に視点を持っていった写真 立ち飲みができる(ハードルが高そう)近所の酒屋さん。 古い看板が気になっていたので早朝に狙いを定めて何度か撮影に行った。 1回目は、向かいにある公園の木の陰になってしまって、2回目は木の影はクリアできたけれど、看板に低い光が差し込んでくるような感じにはなら

          写真で楽しむ名古屋市 全体を撮るか部分を撮るか悩んだ結果

          写真で楽しむ町歩き 正面から撮るか?それとも斜めから撮るか?問題

          本の企画で撮り始めた名古屋市内の街並み(主に個人商店)。 依頼を受けたページ数を思いっきり突き抜けるほど撮ったので、本に収まりきらない写真をアップしています。 撮った写真は数え切れないほどになってしまったが、ほとんど正面から目一杯広角でというのが8割ほど。 その他は、正面から画的にスッキリさせる為に少しズームした写真、横を向いている看板を撮る為に、看板に対して正面に回った為に建物に対して横から撮った写真、それ以外が、クローズアップや斜め写真になる。 僕は、この企画に関して

          写真で楽しむ町歩き 正面から撮るか?それとも斜めから撮るか?問題

          写真で楽しむ町歩き 名古屋市北区1

          写真で楽しむ町歩き 名古屋市北区1

          写真で楽しむ名古屋市の町歩き

          名古屋市熱田区神宮 去年の夏から始めた名古屋市内の町歩きシリーズ。 「テーマはお任せするので、町歩きの写真の楽しみ方」をテーマに、写真と文で6ページお願いします。 編集者さんから、そんなお話をいただいたのが昨年の夏。 今まで写真を撮ってはいたけれど、町の写真、撮ったことがなかった。 撮ったこともないのに「楽しみ方」を書籍で力説なんてできるはずもない。 だから、まずは、名古屋市内の路地という路地をすべて網羅することを目標に、町歩きの楽しみを見つけることから始めた。

          写真で楽しむ名古屋市の町歩き

          非写真館系カメラマンの集合写真の撮り方メモ

          100年ほどの歴史がある魚市場が取り壊されるというので、集合写真(30人ほど)をお願いしてもらえました。 集まってもらって、押すだけと思われがちな集合写真ですが、僕は、何度やっても慣れることはありませんね・・・ じっくり撮りたいぐらいですが、なるべく早く終わらせなければなりません。 なぜなら撮られる側からすると、人の位置などを含めたセッティングに時間がかかるなんてこれっぽっちも思っていませんから(笑。 色々な要素があって、一番難しい部類に入る撮影だと思います。 僕は、写

          非写真館系カメラマンの集合写真の撮り方メモ