消えゆく線路とモノクロの記憶 名鉄旧谷汲線黒野線路班
消えゆく光景にレンズを向けた時、僕は写真家として今後どのような物事を記録していくか決定づけられたのかも知れない。
廃止が決まったローカル線で、線路班の皆さんと過ごした日々は、僕にとって忘れられない、かけがえのない時間となった。
そんな経験を綴らせていただきます。
廃止が決まった終着駅で
「駒ちゃん、最後に線路班全員が揃うから、撮影をお願いしたい」
新聞記者の取材対応をひと通り終え、僕に向けられたこの班長の言葉は、廃止を目前にした谷汲駅の静けさの中で僕の心に深く刻み込まれた